(2015.04.25訪問)
迷車大和路号今日は若狭路丹後街道を走っています。
中国道から舞鶴若狭道舞鶴東ICで降り、久々の国道R27を東へ。西国三十三カ所観音霊場第二十九番札所松
尾寺を目指しています。R27から県道に入るとすぐ山道、細い上に曲がりくねりの道ですが舗装は完璧、駐
車場も二カ所、結構クルマが埋まってます。観音霊場札所は街中を除いて結構峻険な山寺が多いのですが、
それにもめげず白装束巡礼の方々も多くお参りされ、さすが札所という印象です。
▼参道石段。
[ 松尾寺 ]
●山号 青葉山 (あおばざん)
●寺号 松尾寺 (まつのおでら)
●開基 威光上人 (いこうしょうにん)
●開創 和銅元年 (708年)
●宗派 真言宗醍醐派 (しんごんしゅうだいごは)
●本尊 馬頭観音菩薩坐像
▲入山料 境内自由 朱印 300円 駐車場400円
▲拝観時間 8:00~17:00
▲京都府舞鶴市字松尾532 Tel.0773-62-2900
▲西国三十三カ所観音霊場第二十九番札所
▲http://www.matsunoodera.com
▲中国自動車道から舞鶴若狭自動車道舞鶴東I.Cから約15分
▼石段右にはシャガのお花畑、と云うほど多くはありませんが咲き出してます。
[松尾寺縁起] 松尾寺HPより抄出
松尾寺が位置する青葉山(699m)は、その秀麗なさまは「若狭富士」と呼称されている。厳しい表情の険
峻な山は、早くから修験道修行の場となっていた。慶雲年中、唐の僧、威光上人が当山の二つの峰を望んで、
中国に山容の似た馬耳山という霊験のある山があったことを想起された。登山したところ、果せるかな松の
大樹の下に馬頭観音を感得し、草庵をを結ばれたのが、和銅元年(708年)と伝えられる。
▼仁王門。三間一戸、入母屋造、本瓦葺、江戸中期享保十五年~享和二年 (1730~1802年) の建造。
▼珍しや仁王さんは写真パネル。お二人ともお留守なんです。どうも修理後宝物殿におられるとの事。
▼山号が書かれた仁王門扁額。
▼例により千社札が貼りまくられています。
▼仁王門。
▼仁王門すぐ左手、放生池がありますが相当汚れているようです。
▼参道左に菊の御紋の勅使門。久しく開けられた様子がありません。
▼参道、前方石段を上がると本堂エリアです。
▼石段横に寺石柱。
▼石段から仁王門を見てみると。
▼蹲と竜口。大きなものなので手水鉢と云った方がいいかもしれません。
▼本堂。五間四方の重層宝形造、銅板葺、一間向拝付。享保十五年 (1730年) 再建。
ユニークな重層建築で唐破風向拝がついています。
▼本堂正面拝観戸口です。
▼唐破風向拝天井の彫刻。相当手の込んだ彫技で下の龍などジックリ見ると惚れ惚れします。
▼外陣天井。奉納額いっぱい! 千社札もいっぱい!
▼本尊馬頭観音坐像。このお像はお前立ち像です。
三面六臂、右輪王坐 (右膝を立て両足裏を合わす坐り方)
馬頭観音が本尊なのは三十三カ所霊場ではここだけらしいです。
このお像はお前立ち像でご本尊は秘仏になっているそうで、
本尊御開帳は77年に一度、次回は2086年開帳とのこと、
71年後か、拝観はチョット無理やな。
▼この御前立像はご本尊そっくりらしいですよ。
変化観音の一つで唯一の憤怒像、炎髪の上に馬頭が乗っかり正面お顔は三眼、目は玉眼が嵌り眼光鋭くあ
の柔和な観音さんの表情からはこの憤怒、想像がつきません、この観音の生い立ちを知りたくなりました。
▼本堂。
▼本堂西側面。
▼本堂と大師堂を繋ぐ渡り廊下。この廊下相当傷んでいます、通行止めです。
▼渡り廊下の前の枝垂れが満開。
▼大師堂。
▼心霊閣と書かれた大師堂扁額。
▼本尊は勿論弘法大師空海さん。お顔は見えませんが最上段にお坐りです。
▼スタイル抜群の鐘楼。袴腰入母屋造、銅板葺。
▼決して去年の秋の写真ではありません。
▼元永二年 (1119年) 鳥羽天皇お手植えの大銀杏。
幹周り5.2m、樹齢870年。樹高相当高いです。
▼松尾寺は青葉山 (699m) の山懐にあり、こんな山中です。
▼弘法大師修業像。大師1100年遠忌に立像されたそうです。
▼本尊が馬頭観音だから、この馬がいるとは思えないのだが?
▼経蔵。
▼3m位の背の高いお地蔵さん。柔和なお顔をしてはります。
▼堂名がよく判らないお堂、前面縁にお地蔵さんが置かれていますが、堂内には多くの位牌が並べられてい
ました。
▼本堂北側に白山信仰が今に続く、妙理大権現が祀られています。
▼これ石仏、捨ててはないと思うんですが、権現さんの周りの法面に貼付けてあるタイルのような雰囲気。
▼きれいな建物、何だと思います? 「烏芻沙摩明王殿」と名付けられたトイレです。
烏芻沙摩明王(うすさまみょうおう)とは密教における明王の一尊、烏枢瑟摩明王、烏瑟沙摩明王とも 表記
され民間信仰の中で不浄のものを除く力があるということから、トイレにこの明王の名前や姿が描かれる
そうです。
▼きれいな椿が咲いてました。
▼赤い屋根の一見田舎の豪農風お屋敷。庫裏方丈の建物で、ここで御朱印を戴きます。
▼西国三十三カ所観音霊場第二十九番札所の御朱印です。
青葉山の山腹と云ってもかなり高いところにある松尾寺は、決して広いとはいえない境内に堂宇が配されて
います。銀杏や高野槙、杉の巨樹巨木が多く当然自然環境抜群の山岳寺院、霊場札所としての貫禄は充分。
しかし建物状態が相当酷いことになっているのと堂宇伽藍や仏像、お寺やお社の説明ガイド板が皆無なのが
惜しい!
次は若狭路を東に、小浜を過ぎたところ、立木観音のお寺に行きます。
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