土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

叡山本坊滋賀院門跡は城構えの総里坊です。

2011年06月08日 | 滋賀の古寺巡り


(2011.06.04 訪問)

叡山里坊界隈から少し離れた西教寺からもと来た道を引きかえし、滋賀院門跡に
向かいます。
延暦寺門前町としての坂本の町は、西に叡山を仰ぎ、東は琵琶湖を望む明媚な町。
穴太石積みと里坊家並の景観はイイ雰囲気ですヨ。言葉だけで写真ありません、
バカですね~撮るの忘れました。

▼日吉大社参道(日吉の馬場通り)と鳥居。
この参道左右に五十を越える里坊寺院の家並がつづきます。


[ 滋賀院門跡 ] しがいんもんぜき
●寺号 滋賀院(しがいん)
●宗派 天台宗  
●寺格 延暦寺本坊
●開山 慈眼大師天海
●開山 江戸初期1615年
●本尊 薬師如来

滋賀院門跡縁起
信長の叡山焼討で壊滅した叡山復興に功があった天台僧天海が後陽成天皇から京
都法勝寺を下賜されてこの地に建立したお寺。滋賀院の名は後水尾天皇から下賜
されたもので、比叡山延暦寺の本坊(総里坊)、天台座主の御座所です。

▼参道。


▼穴太石積みと白壁土塀。
城郭を思わせる石垣土塀。御成門を中心に巡らされています。


▼御成門。
唐門風立派な山門です。が、判ります?
 

▼大玄関。


宸殿、書院、客殿の各お部屋には、襖絵、法語書大額が、仏間、座主接見の間な
ど賑々しく見てまわれます。

▼宸殿庭園。
宸殿西側に南北に細長い蓬莱山様式の池泉観賞式庭園を見ることが出来ます。作
庭はかの小堀遠州。と云われているそうです。






▼慈眼堂。
滋賀院開山慈眼大師天海の廟です。
天海は徳川将軍家菩提寺、江戸上野の東叡山寛永寺開山僧。家康の側近で秀忠、
家光にも仕え黒衣の宰相として名を馳せた僧、お堂の名は慈眼大師の号を賜った
天海の大師号に由来。




▼慈眼堂山門。
山門札には恵日院とあり、滋賀院門跡境内では無いような、あるようなところに
この山門はあります。庫裡は見当たりませんでした、里坊の一つなんでしょうか?


里坊界隈は坂本の一角、すぐ西、山側に日吉大社が鎮座し、その琵琶湖側に叡山
里坊の家並が広がっています。その総里坊として滋賀院門跡が堂々の門構えを見
せています。
叡山の祖伝教大師最澄さんの誕生地とされている生源寺(しょうげんじ)もこの
地にあり、里坊の一つとして残っています。

▼穴太石積み。


坂本へ来て名物坂本そばを食さずには帰えれないと「日吉そば」さんに入りまし
た。老舗「鶴喜屋」さんにしようか迷いましたが結局「日吉そば」さんに。
にしんそばをいただきました。なかなかの味ぶり、出汁といいコシといいベリー
グーグー、850円也。でした。