土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

赤が織りなす錦秋はさぞやの大威徳寺。しかし今は滝の音のみ…。

2010年11月01日 | 大阪の古寺巡り


(2010.10.30 訪問)
台風14号が紀伊半島沖から東海沖を通過中の30日、大阪は比較的影響が少なかっ
たので岸和田牛滝山中の大威徳寺を訪ねました。紅葉の名所と云われるだけにま
だまだ青もみじですが全山もみじにに覆われています。小雨とはいえ雨の山中、
薄暗く人の気配なし、静かすぎる古寺を訪ねるのはいささか勇気が…。

こんな天気でした。



[ 大威徳寺 ] だいいとくじ
山号 牛滝山(うしたきさん) 
寺号 大威徳寺  
宗派 天台宗
本尊 大威徳明王

大威徳寺縁起
役行者の開基と伝えられ、空海さんも修行したといいます。現在天台宗のお寺で
すが、往時は真言・天台兼学寺院といい修験道場として寺勢を誇ったらしいです
が、秀吉の根来攻めで兵火にかかり数十坊あった塔頭寺院は炎上消滅したと伝わ
ります。

●山門参道。



●山門。



●山門偏額。牛滝山と揮毫されています。



●牛滝山キャラクター、立派な牛が山門を入るとスグのところに。



●鐘楼。1681年の建立。



●手水鉢。竹樋で引かれた山水はさすがに冷たかったです。



●境内からの山容。



●本堂正面。
本尊 大威徳明王、前扉はガッチリ施錠されています。



●本堂裏面。



●本堂前のお地蔵さんと牛像。



●本堂前の長命不動明王の石像。



●多宝塔。(重文)
塔高 13m。本瓦葺。
内部の墨書に1513年銘があり、460年前の建立が証明されているそうです。珍し
いことに本堂の背面に塔の配置は例が少ないそうです。





●大師堂。



一部赤みをさしてきたもみじ。



●本坊。この日はやはりどなたもいらっしゃら無いようで…。



●境内から牛滝川の上流に向って牛滝園地渓流歩道が整備され葛城登山道へ続いて
います。石ころだらけの河原ではキャンプが出来るそうですが、もちろん今日は
誰もいません。
滝の音が聞こえてきます。境内からスグのところに一の滝、二、三と三段滝が姿
を見せます。



●真新しい吊り橋がありました。



渓流歩道は細く濡れていますので足下がおぼつきません。ボクはここから引き返
しました。境内にもどって園地案内板を見ると「雨天時は渓流歩道の通行を禁止
します」とありました。

歩く前に先ず案内板をじっくり見ましょうネ、皆さん!!

それでは、街中の久米田寺に向かいます。