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裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

続・重力波の説明です

2017年10月05日 09時20分11秒 | サイエンス・ガクジュツ的な
質量を持つものの周囲の時空はゆがむ。
つまり、物体があると、その周りの空間はぐにゃっと曲がるのだ。
物体が大きければ大きいほど、空間は大きくねじ曲げられる。
その「幻想の地点」から「本来あるべき地点」への最短距離の加速度・・・が重力の正体ってわけなんだった。
ま、それはざっくりと理解してもらって、要するに、質量の大きなものの周囲は、時空が大きくゆがんでる。
あっちの方でゆがんだ時空は、こっちにまで伝わってきて、今この場所もちょっとだけゆがめられる。
時空はどこまでも、一枚のマットとしてつながってるからね。
ちょうど、対岸で石を落とすと波が立ち、こっち岸まで伝わってくるのと同じだ。
その波=重力波を検出しよう、って試みが、ついに成功したわけなんだった。
検出されたのは、ブラックホールふたつがぐるぐる回ってるという、世にも邪悪な天体が放つ重力波。
ブラックホールは、かつて超巨大な天体だったほどのものすごいものすごい質量を限りなく小さな一点に集めました!って特異点だから、そいつがふたつダンスをしてるとなると、その重力(時空のゆがみ)たるやすさまじいものだ。
そいつが宇宙空間を伝わって伝わって、ついに地球にまでたどり着いたやつを、アメリカのチームが拾ったわけだね。
さて、話は戻るが。
人類は天体望遠鏡をのぞき込んで、どこまでもどこまでも遠い天体を観測したいんだった。
138億年先を見てみる。
前編で説明した通り、宇宙開びゃく後の最初の37万年間は、煮えたぎった鍋状態にあったせいで、いかなる波も独立選別して抽出することができない。
ところが、ここに「重力波」という新しい波の概念が現れた。
みんな、ビッグバンがどんなものか知ってるよね?
現在のこの宇宙に散らかされてる物質を、瞬きする間にいっせいにバラまいた、あの事件だ。
そいつを逆再生すると、ビッグバンというのはすなわち、考えうる限りに最大の質量を一点に凝縮した状態、ってことになる。
空間のゆがみ(重力)もすごいだろう。
そいつを検出できないわけがない。
すでに、その手のものを検出した例もある。
ビッグバンが吐き出したすさまじい光は、現在もこの宇宙空間に一様に「波」としてひろがってるのだ。
その「宇宙マイクロ波背景放射」をつかまえたおかげで、ビッグバンの存在は現実のものと認定されたんだから。
ビッグバンの瞬間の重力波をつかまえたら、この世界の誕生の瞬間がどんなだったか、わかるかもね。
それは本当に、「世界のはじまりを見る」ってことなんだった。

おしまい

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重力波の説明です

2017年10月04日 08時29分33秒 | サイエンス・ガクジュツ的な
重力波がノーベル物理学賞を受賞したよ、わーい。
ここで、重力波の説明をさせてもらうね。
知りたくね?
まず、ひとの目は、「波」を受信するレーダーシステムだ。
「電波」とか「音波」の、あの波だよ。
つまりぼくらの目は、見てる対象が放つ「可視光」という、紫外線から赤外線の間にある波長の、いわゆる光を受け取って、脳内に送り、映像化してるわけ。
そうしてきみはその目で、星を見るじゃない。
星の姿は輝いて見えるよね。
だけど、それだけじゃ、星の存在すべてが見えてるとは言えない。
ざっとした外観が理解できるだけで、内部構造がわかんないし、組成がわかんないし、温度や密度やなんやかんやがわかんない。
だったら、可視光だけじゃなく、星が放つ赤外線をとらえてみよう、次はX線だ、ガンマ線だ・・・となる。
星は、いろんな波を送ってくれてるわけだから、そいつをつかまえて解析すれば、いろんなことがわかる、ってわけだ。
ところで、きみが見てるその月の光(可視光)は、数秒前に月が放ったものだ。
光は、月から地球までの距離を1、3秒かけて進むんで、きみが見てる月の姿は、1、3秒前のもの、ってことになる。
太陽が放つ光は、約8分後に地球に到達するんで、きみが見る太陽の姿は、8分前のもの。
太陽が今この瞬間に爆発しても、きみがそれを知るのは8分後ってことだ。
同様に、アンドロメダ銀河までは254万光年って距離があるんで、天体望遠鏡から見るアンドロメダ銀河は、254万年前の姿ってことになる。
つまり、遠くの天体を見ることは、宇宙の昔の姿を見る、ってことなんだ。
ということはだよ、138億光年先の宇宙を見れば、それは138億年前の、すなわち、宇宙開びゃく(新装オープン)の姿を見られる、ってことじゃない。
いわゆる、ビッグバンの様子が見られるわけだ。
ってわけで、人類は今、130億光年先の宇宙までは見てるんだ。
ところが、そこから先がしんどい。
なにしろ、遠すぎるからね。
そもそも、ビッグバンが起きた138億年前から37万年間は、宇宙が煮えたぎってて、あらゆる光(波)が混線してたんで、可視光線はおろか、なんとか線もかんとか線も、絶対に検出できないんだ。
ところがここに、ついに「重力波」ってものが登場する。

つづく

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熱の伝わり

2016年11月17日 21時46分03秒 | サイエンス・ガクジュツ的な
熱の伝わり方には三種類ある。
フライパンの真ん中を火に当てるとへりの方まで熱くなる「伝導」、お風呂の水を下からあっためるとぐるぐる回って上の方まであったまる「対流」、ストーブに手をかざすと触れてもいないのにほんわかとあったかみを感じる「放射」。
みんなが知ってるこの三つの違いって、ちゃんとロンリ的に理解してる?
知らんかもしれんから、教えてあげる。
ひとつめの伝導は、触れ合ってるもの同士が震えて熱さを伝えてくんだ。
最初に熱くなったものが、ぶるぶるっ、と震えだすと、隣り合ってるものも震えはじめて、それがだんだんと隣に隣に伝わってくの。
じかに触れ合ってるから、振動がダイレクトにリレーされるんだね。
一方、ふたつめの対流は、熱くなったものが実際に動いてく。
熱くなって膨張したものは密度が希薄になって軽くなるから、上に移動するんだ。
すると別のものがその下に転がり込んで、順にあっためられて、また上に移動して・・・ってシステム。
なんで、これは別に熱が伝わるわけじゃないんだな。
実際に熱を持ったものが、ただ動いてくの。
最後、みっつめの放射は、まるで触れ合ってないもの同士の伝わり方。
あったまったものは電磁波を出し、その出た電磁波を別のものが受け取り、受け取ってあったまったものはまた電磁波を出し、その出た電磁波をまた別のものが受け取り、またあったまって電磁波を出す・・・ってリレー。
もの同士は離れ合ってるんで、直接のやり取りをするわけじゃなく、媒質の相互作用で熱を伝えてくわけ。
この最後のへんは、物理学というよりも、量子力学って分野に入る。
なんとなくわかった?

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重力波の番外編

2016年02月25日 09時02分51秒 | サイエンス・ガクジュツ的な
光を観測するのが「目をこらす」って作業なら、重力波の観測は「耳をすます」と例えられるんだ。
これによって、見えないものの実像がくっきりと立ち上がってくるんだね。
重力波が最初にとらえたのがブラックホールだったってのは、示唆的だ。
ブラックホールは、光まで閉じ込めちゃう不思議天体だから、光による観測はできないんだ。
ブラックホールは、すごい重力を持ってる。
すごい重力ってのは、つまり「体重が重くなる」ってことだよ。
地球の三倍の重力を持つ天体にきみが立ってるとすると、きみの体重は三倍になる。
ものすごく体が重くなるんだ。
ジャンプしてみると、地球上の3分の1の高さにしか飛び上がれない(精密に計算したらそうじゃないかもしれないけど)。
その天体で、地球上と同じだけ飛び上がるには、きみは「三倍のスピードでジャンプする」ことが必要だ。
もっと重力が強い天体にいったら、もっと速いスピードで飛びあがらなきゃいけない。
もっともっとものすごく重力が強い天体で飛び上ろうとしたら、もっともっとものすごく速いスピードが必要だ。
じゃ、光のスピード(つまり、この世界の最高速だ)を使わないと飛び上がることができないような天体があるとしたら?
そして、光のスピードをもってしても飛び上がれないような天体が。
そこでは、光も脱出できない、ってことになる。
光まで飲み込み、閉じ込めてしまう天体・・・それがブラックホールだよ。
そいつは決して光を出さないんで、どんな光観測装置を用いても、見ることができないんだ。
そこで、重力波観測装置の出番、となったわけね。
この観測装置は、前の章でも書いたように、最終的にはビッグバンの姿を明らかにしたいんだ。
ところが、ビッグバンの光ってのは、すでに観測されてるんだよ。
「宇宙マイクロ波背景放射」ってんだけど、要するに、ビッグバンのときにばらまかれた凄まじい光が、137億年たった今、どうなってますか?って話。
その頃の宇宙はとても小さくて(ただの点だった)、まったく均一に光はばらまかれたわけだから、宇宙が大きく引き伸ばされた今日でも、光は薄まってまんべんなく宇宙中に存在しつづけてるはずだ。
光は薄まると、電波になるんだって。
そんなビッグバンの名残の電波が、本当にこの現代の宇宙を満たしてたんだ。
「宇宙」の「背景」に「放射」されてるから、「宇宙背景放射」だよ。
そいつをついにレーダーで(たまたま)とらえた二人の人物は、ノーベル賞をもらったんだ。
この世界が生まれたときの光が、今もこの宇宙を満たしてるなんて、すごいよね。
この観測によって、ビッグバン理論は証明され、本当に世界が点から誕生したってことが裏づけられたんだ。
重力波でビッグバンをのぞいたら、どんな絵づらが立ち上がってくるのかね?
たのしみすぎ~。

おしまい、たぶん。

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重力波のつづき

2016年02月24日 08時44分04秒 | サイエンス・ガクジュツ的な
興が乗ってるんで、つづけて書いちゃうよ。
重力波の観測がなぜ重要か、って問題だった。
ぼくらの目は、「可視光」って光を感知して、脳で処理して、イメージにフィードバックしてる。
可視光ってのは、波だ。
この波を解析して、具体像に起こしてるわけね。
宇宙の可視光を集めると、おなじみの星空の写真になる。
だけど、可視光で見えないものも見たいじゃん。
例えばお医者さんにいって、お腹が痛い原因を突き止めてもらうのに、目で見てもらうだけでは心もとない。
レントゲン検査(X線で体内を見る)をしましょうか、となる。
こんな具合に、可視光とは別の波を見ることによって、イメージはより多面的、立体的となる。
宇宙に目を向けてみると、可視光だけではとらえきれない現象がたくさんある。
じゃ、こいつを、今度は赤外線で見てみましょうか、それとも紫外線で見てみましょうか、となる。
そうすることで、星の組成がわかったり、温度がわかったり、そこでどんな事件が起こったのかがわかったりする。
光を・・・いろんな波を解析するってのは、そういうことなんだ。
さて、そんないろんなレンズで、1億光年先を見てみる。
その光は、ご存知のように、1億年前に放たれたものが、光のスピードで地球に向かい、やっと届いた今この瞬間(1億年後)に観測されてるわけだ。
波が、発信源から1億年をかけてひろがりつづけ、やっとぼくらの目に入るまでにひろがりきったわけ。
この調子で、10億光年の彼方を見てみる。
それは、10億光年の距離を隔てた遠くの風景ではあるけど、10億年前の光景でもある。
100億光年先を見てみる。
それは、100億年前の映像だ。
だとしたら、137億光年先を見てみたら?
それは、ビッグバン、すなわち、世界が誕生したときの光景だ。
137億光年の彼方を見るということは、137億年前に起きた現象を観測するってことなんだ。
ところが、可視光で、この距離のものは見えないんだ。
133億光年くらいのとこまでは、今のとこハッブルって望遠鏡で見えてるらしいんだけど、そこから先が難しい。
そして、見ることが絶対不可能なラインが存在するんだ。
ビッグバンから時間がたつこと38万年、ってラインだ。
そこまでは、宇宙がビッグバンの余波で煮えたぎってたんで、光(光子という粒子=波)が他の粒子とこんがらかってたんだ。
つまり、もやもやしててクリアに晴れ上がってないわけ。
見るべき光がそこにないんだから、どれだけ観測したって、可視光は拾いようにない。
赤外線もダメ、電波もダメ、X線もダメ・・・どの波もダメ・・・じゃ、どうすりゃいいの?ってことになる。
そこで、「重力波を拾いましょう」となるわけなんだった。
ビッグバンは、その後に世界を創りだすあらゆる物質、すべての質量を爆発的に吐き出した現象なんで、重力もすごかろう。
そいつを解析して、世界が形づくられた描象を立ち上げてやろう、ってわけなんだった。
そんな科学的野心が、重力波の発見の裏にはあったんだね。

あるいはまたつづくかも、でもつづかないかも。

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重力波

2016年02月23日 09時01分26秒 | サイエンス・ガクジュツ的な
「重力波」なるものがよくわかんないから説明してくれ、というお便りが多いから(うそ)、ここで解説。
まず、重力というものについて知っておかないといけない。
質量を持つものの周囲の時空は、ゆがんでるんだ。
例えば、天体なんて大きな物体の周りでは、空間(と時間)が著しくゆがんでる。
そのギャップ間を・・・つまり、あるべき正常な位置からゆがみの底への最短距離を加速しつづける現象が、重力の正体というわけ。
これが一般相対性理論の「重力理論」だよ。
ニュートンさんは万有引力の理論の中で、「質量を持つもの同士は引き合う」と現象をデッサンしたけど、アインシュタインさんはさらに精密に、「どうして、どのように引き合うのか」という現象の構造を解体して見せたわけだ。
さて、ブラックホールってものが宇宙のそこここに存在する。
ブラックホールってのは、重すぎる天体が、内部からの核融合による膨張と、縮まらん(中心部に向かって落っこちん)とする大質量とのバランスを失って、重力崩壊した・・・つまり、自分の重さで潰れてしまった超巨大天体の成れの果てだ。
天体の全質量が、芯の一点にギュギュッと凝縮して、結晶化しちゃった状態ね。
無限に小さな一点に、恐るべき質量が集中してるんで、そこではものすごい重力が働いてるわけ。
なんでも吸い込んでしまう・・・というよりは、ぼくら人類の感覚からいくと、なんでもそこに向かって落っこちてしまう、って感じ。
つまり、えげつない大質量が、周囲の時空をおぞましいまでにゆがめてる状態だ。
そんなブラックホールが二つ合体した(お互いに「落ち合った」わけだ)事件が、宇宙の彼方で起こった。
そうしてひとつのブラックホールにまとまるわけだけど、当然こんな場所では、とてつもない時空のゆがみが発生する。
質量による時空のゆがみは、実はその周辺だけじゃなく、どこまでもいつまでもひろがりつづける。
これが重力波だよ。
何億光年も先で起こったブラックホール同士の衝突の際の重力の揺らぎ・・・つまり平たく言えば、時空のゆがみの余波が、地球上の時空をもゆがめてたわけだ。
そいつを観測した、ってニュースが、新聞の一面を飾ったんだった。
宇宙空間をじわじわと伝わってきた(光の速さでだが)時空のわずかなズレを、地上で感知した、ってことなんだ。
この精度たるや、すごいよねえ。
重力波は、アインシュタインさんが相対性理論の中で100年も前に予言してたやつで、最近の科学界では、「そろそろ技術的に観測できそうだ」ってんで、最も関係者の興味を集めてたトピックだった。
それがついに実現したんだよ。
じゃ、なぜその重力波を観測することがそれほど重要なのか?
それはまた次回、気が向いたときに解説しようかな。

つづくかも。

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満腹感

2015年05月19日 10時56分13秒 | サイエンス・ガクジュツ的な
満腹感、って不思議。
ただおなかがいっぱいになるだけじゃ、脳は「満足」のシグナルを送らないんだね。
2キロ落としたいんで、極めてローカロリーな「こんにゃく麺」みたいなのを食べてたんだけど、食べても食べてもぜんぜん不満なんだよね。
で結局、お菓子を食べちゃう。
すると、満腹ランプが灯って、もうよろしい、となる。
脳はカロリーを知ってるんだなあ。
姿形が似てるものを摂っただけじゃ、だませない。
水だけを飲んでおなかを満杯にしても、満腹感はないもんね。
熱量がフルチャージできてるかどうか、が脳にとっての満腹感。
きちんとしたものを適量摂れてるかどうか、内容審査までしてるわけだ。
で、栄養が体内に行き渡ったところで、はじめて食事を終えたシグナルが発せられる。
アルコール濃度も同じだね。
ノンアルコールで同じ味のものを飲んでも、われわれアル中にはてんで物足りないもんね。
からだがアルコールかどうかを峻別して、はじかれたものには、脳から軽蔑サインが送られる。
本物が欲求される。
逆に言えば、どんなまずい酒でも、アルコールさえ入ってれば満足しちゃうもんなあ。(これはこれで問題だ)
とにかく、脳は本物かどうかを理解してる、ってことだ。
自分の体内で、知らないひとたちが意図しない作業を淡々とこなしてくれてるんだなあ。

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人類の戦い

2014年10月17日 22時45分33秒 | サイエンス・ガクジュツ的な
エボラウィルス、怖い・・・
「ウィルス」ってのは、細菌よりもひと桁ふた桁小さいひとで、生きてるんだか死んでるんだか、あるいは宇宙人なんだかもよくわかんない、鉱物に限りなく近いブッシツなんだよ。
からだのつくりも有機的というよりは幾何学的だし、呼吸や栄養摂取や排泄や、つまり一切の代謝をしないんで、福岡ハカセはこの存在を「機械的オブジェ」と呼んでる。
こいつが生物に取りついて、相手の体内にDNAを注入すると、取りつかれた先の細胞(というか、素材)が変異して、自身=ウイルスをコピーしだす。
で、素知らぬふりをして増殖をくり返し、ある瞬間に爆発的なテロリズムにおよぶ。
こうして人類を災厄の淵に追いやるのが、ウィルスってやつの仕事らしい。
なんでこんなやつが存在するんだろうね?なんか得することあんの?
だけど逆に、こういう見方もあるよ。
つまり「人類こそウィルスなんじゃねの?」説。
立場を入れかえて「人類とは?」とかえりみてみると、どうだろう。
地球という一生命体を、利己的な環境操作と、自らの増殖そのものとでおびやかす、って意味では、人類の振る舞いはウィルスと瓜二つに見えてくる。
星いっこ分の肌を根こそぎにはいで、コンクリートでコーティングして、エネルギーをほじくりだしては、燃やしまくり、廃棄物を散らかしっぱなし。
この地球の諸症状って、天体スケールの出血熱じゃないの?
こんな瀕死の天体には、対症療法じゃラチがあかない。
「じゃ、破壊者である人類を掃滅すっか」ってんで、神様が根本治癒をねらって特効薬(=エボラウィルス)を送り込んできたとすれば、スジが通る。
神様はときどき、こうした絶滅剤を人類に向けて服用してくれる(ペストやコレラの流行、エイズが発生したときも、こうした哲学が流布された)。
人類は、こうしたものすごいやつが現れるたびに科学力でもって克服してきたんだけど、テキもどんどん強く、そして賢くなってく。
進化のスピード勝負だね、ウィルスv.s.ウィルス。
そして今、最強のテキが現れたわけだ。
わが人類の肉体に根を張り、動きまわれる感染者には咳やくしゃみでバラまいてもらい、動けなくなった感染者には糞尿や血液、最終的には屍液を垂れ流してもらって移動し、領土を拡大してくテキの戦略は、実に狡猾・・・いや、効果的。
そしてエボラウィルスの獲得した攻撃力(=致死率)ときたら・・・効きすぎのクスリそのもの。
人類を地球上にあまねく浸透させる発生源となったアフリカ大陸から、それを殲滅させようというウィルスが放たれたのは象徴的だ。
「人類よ、ちょっとは反省しろ!」と神様に叱られてるような気がしてならないのは、またオレのいつもの自虐癖だろか?
いや、ほんとにこれは、人類が自分でまいたタネだと思うんだよ。
ちゃんと環境に配慮して、振る舞いに身の程というものをわきまえてれば、自然(神様?)はこうまで本気に怒り狂わなかったんじゃないの?
んなわけで、とりあえずものすごくひろがると思うよ、エボラウィルス。
絶滅の前にはやく知恵を絞れ、人類ウィルス。
多剤耐性の不死身になれ!
・・・だけどそんな開発こそが、さらに地球環境を痛めつけてしまうわけなんだけど。
どの道、際限なく劇的進化をつづけるしかない、ってことか。
ウィルスとしての運命だ。

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素粒子って

2014年09月16日 04時20分28秒 | サイエンス・ガクジュツ的な
素粒子、ってほんとに粒なのかな?
原子の構造を知れば知るほど、この世はスカスカだ、とわかってくよ。
世界を構成する最小要素のクオークや電子、なんてものは、「物」として実在してるんだろうか?
説明モデルとして物体の形に置き換えられてるけど、そこにはただの現象があるきりで、ほんとはなにもないんじゃないかなあ・・・?
質量があるから、すなわちそれは物だ、と言いきれるもんだろうか?
「波」とか「エネルギー」とかって茫洋としたものがたくさん集まって、高い密度になって、そいつが「ひとの手」という現象との相互作用で、固形化されてるように、つまり物質の体をなしてるように「ひとには」感じられるだけで、実はこの世は何物でも出来てなかったりして。
質量は光速の二乗を掛け合わせてエネルギーに変換できる、って公式は、そのことを言ってんじゃないの?
「ついにこの世界は幻想であった」ってのは、太古の昔からあらゆる哲学者が唱えてる観念だけど、実はそれがリアリズムなのかもしれないよ。
量子論を読み込めば読み込むほど、それが現実だと理解しなきゃ、になってく。

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世界征服実現団体

2014年09月09日 21時55分13秒 | サイエンス・ガクジュツ的な
戦争が近づいてますね。
ウクライナやイスラエル、あるいは中国周辺(わが国含む)もやばいけど、なんつっても中東のシリア方面がシリアスです。
ISISっつの?「イスラム国」?
すごいですね、あんなのがほんとに成立しちゃう世の中についになり果てたのですね。
成熟からの頽廃経路なのか、混沌から構築プロセスへの一過性ストレスなのかわかりませんが、ほんとにこの世界が信じられないくらい「近未来想定」のマンガ舞台になっちゃってます。
国境がなくなることによる作法のすり合わせが、これほどの逆バネを伴うとは。(というよりは、ブッシュ時代のアメリカによる傍若無人の末路、って感が強い。アメリカ、尻拭いをしろ)
なにしろこのイスラム国とやら、ラジカルなイスラムでも、他宗教排他イズムでもない感じが気持ち悪い。
ただただ世界中のネガティブ思想を集結させて、既存の文化をぶっ壊そう、って運動色が強いです。
「イスラム教とか知らねーけど、イスラム国のケンカ度胸、カッケーっす!オレも善人づらの金持ちをぶっ殺してーっす!」って若者が、続々と集結してる雰囲気がありますね。
かくて、悪の結社、暗黒の帝国、成るの巻。
つまり、巨大な武力(と世論)を手に世界征服を目論む、ってマジにマンガ設定を地でいくコミューンが、実際的な力を持って形になっちゃったんですね。
さらい放題にさらって、殺したい放題に殺すって・・・めちゃくちゃ。
思いつくかぎりの悪事を働いて、省みることがありません。
そんな無法もすごいが、勝手に国をつくっちゃった、って無法にもあっけにとられます。
ショッカーがリアリズムを持つとこういう姿になるんだなあ、とつくづく考えさせられます。
あの黒覆面だって、バロムワンのドルゲと瓜二つですもんね、るろろろろ~、ってやつ。
・・・って昔の戦隊ものを思い起こしてるわけですが、そんなのんきに傍観してもいられません。
このネガパワーは飛び火して、絶対に世界中を席巻する強大なものに成長しますよ。
ヘイトスピーチで声を張り上げてるおっちょこちょいたちは、イスラム国エピゴーネンとしてカテゴライズされてさしつかえありますまい。
国境線の解消と、カウンターパワーとしてのナショナリズム(引きこもりズム)。
それらが火花を散らせながら、これから世界はどっちに向かってくんでしょうか?
安倍さんは、「戦争をやらかそう」という考え方じゃなく、「必ず起こるべき戦争に備えよう」って言を弄して強大な軍事力を手にしようとしてるわけですが、「その行為こそが戦争を引き起こす」という順序を理解してません。
危うすぎます。
いや、どの道、戦争はしないわけにはいかないみたいです。
子供たちよ、おまえたちはがんばって安倍さんの戦争を戦うのだ、とりあえず大人たちは逃げきるよ。
・・・が、この考え方もまた、戦争を近づける論拠となってますが。
それにしても、今どきはどこの国も戦争をしたくてしょうがないように感じるのは気のせい?

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