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股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

股関節を動かす筋肉を知ってるかい?①

2006-04-17 12:30:27 | Weblog
股関節の動きを知ってるかい?シリーズの関連シリーズです。
前回のシリーズでは股関節の動く角度の話でしたが、今回は股関節を動かす筋肉の話です。
前回の関節運動も今回の筋力トレーニングも、一気にやると筋肉がつる可能性がありますので、ゆっくり、ゆっくり、ゆ~っくり、力まずに行って下さいね。違和感があったらすぐに止めてくださいね



股関節を動かす筋肉

①股関節 屈曲(屈筋群) →腸腰筋〔大腰筋+腸骨筋〕
②股関節 伸展(伸筋群) →大殿筋、ハムストリングス  
③股関節 外転(外転筋群)→中殿筋(大腿筋膜張筋)
④股関節 内転(内転筋群)→大内転筋、長内転筋、短内転筋、恥骨筋、薄筋
⑤股関節 外旋(外旋筋群)→内・外閉鎖筋、上・下双子筋、大腿方形筋、梨状筋、大殿筋
⑥股関節 内旋(内旋筋群)→小殿筋、大腿筋膜張筋

筋肉の名前をいっぱい書かれてもねぇ・・・。
覚えたくない人は、軽く読みすごしてくださいね。
自分の身体のことですので覚えて損はありません、むしろ不安が取れると思うのですが・・・・。
そう願います。



一発目は、股関節を曲げる筋肉(屈筋群)の話です。
前回のシリーズで股関節の正常屈曲角は125度と説明しましたが、腸腰筋が正常の場合、収縮(脳からの命令で縮む)することによって、骨盤方向に大腿骨を引き寄せて股関節を125度曲げているのです。
しかし、皆さんの中には、股関節が90度しか動かない方もいます。
この場合、腸腰筋は125度曲げる能力はあるかも知れませんが、関節自体が90度しか曲がらないために、腸腰筋は90度曲げる働きしかできなくなります。
そう考えると、関節自体の動きって重要ですよね。(関節可動域)

股関節の動く角度を制限してしまうのは、まず最初に痛みの出た筋肉です。
筋力トレーニングよりも筋肉のストレッチの重要性がここでも明確になりましたね。
もちろん、両方が揃っていることが重要なんですけどね。



①屈筋群

股関節を曲げるのは腸腰筋です。
腸骨筋と大腰筋は別々の筋肉ですが、同じ働きをしますので、一般的には2つの筋肉をまとめて腸腰筋と呼んでいます。
最近、テレビで「大腰筋を鍛えると痩せますよ・・・」と言う番組をよく目にします。
この大腰筋は、腸腰筋の一部なのです。混乱しないでくださいね。

腸腰筋は、皆さんの腿の上側真ん中あたりにある大腿骨小転子という部分にくっ付いています。
一方は、骨盤の裏と内臓の奥の腰の裏あたりにくっ付いています。
ですから、腸腰筋が縮むと腰の骨が前側に引っ張られます。
股関節は屈曲拘縮を起こしやすくなり、お尻はデッ尻で腰の骨は前側にそりやすくなります。

腸腰筋のストレッチ法は、すでにここに書きましたので、簡単なトレーニング方法を説明しましょう。

何度も繰り返しますが、痛みがある場合はトレーニングなんてしている場合ではないので、筋肉をほぐすことを考えてくださいね。
トレーニング中痛みがある場合と、トレーニング後に痛みが増す場合は、次のトレーニングは行わないでくださいね。

腸腰筋の簡単なトレーニング法

腸腰筋は股関節を曲げる筋肉です。股関節を曲げる運動=もも挙げの運動です。
手すりにつかまって左右交互にももを高く挙げてみましょう。

歩く時や階段を上る時にももも挙げは行っていますが、意識的にももを高く挙げることは、日常での動きよりも少しきつい運動になります。

回数は少なくても十分です。回数やればいいものではありません。
例えば、左右各10回くらいで十分です。
効果が出てくると、ちょっとした段差につまずかなくなったり、階段が楽に上がれるようになったりするかもしれませんね。
皆さんのももは高く挙がりますか?
股関節が硬いために挙がりにくい方もいると思いますが、できる限り高く挙げるようにするといいでしょう。

実は、もも挙げの運動をしている時、ももを挙げていない方の脚はしっかり支えるトレーニングになっています。
少しゆっくりにもも挙げをして、支える力も一緒に強化しましょう。

痛みがある方はやめましょうね、筋肉に疲労や病気があるわけですので、トレーニングは逆効果になりますからね。
脚の痛みと良く相談しながら行ってみてくださいね。

皆さんの腸腰筋はお元気ですか?



変形性股関節症を怖がらないでね


 

股関節の動きを知ってるかい? 特別編

2006-04-16 13:55:32 | Weblog


股関節の動きと正常関節可動域

①股関節 屈曲 125度
②股関節 伸展  15度  
③股関節 外転  45度
④股関節 内転  20度
⑤股関節 外旋  45度
⑥股関節 内旋  45度

股関節の動きについて説明してきました。
実は、これらの角度は他動的な関節可動域を原則としています。
他動的関節可動域とは、他の人に動かされた時に動く関節の角度と言うことです。
これに対して、自動的な関節可動域と言うのが別にあるのです。
皆さんが自分の力で動かすことのできる関節可動域のことです。
これには、筋力が影響します。

つまり、人間の関節は他の人に動かされて動くだけでは役に立ちません。
自分の力で動かないといけないのです。

先日、次のような例がありました。
長期間股関節が屈曲拘縮していた患者さんがいました。
股関節が曲がったまま伸びないので、長期間大殿筋を使えない状態で生活してきた方でした。
腸腰筋の短縮が原因のことが多いので、必死こいて腸腰筋をほぐしました。
治療後は、ほぼ完全に股関節が伸びました。患者さんも「お尻がへっこんだみたい」と喜んでくれました。
うつ伏せも楽に寝れ、仰向きも腰痛が無く楽に寝れました。
しかし、2回目に来られた時には、また屈曲拘縮状態でした。

施術を何回か繰り返すと伸びるようになります。
しかし、ここで大切なことはただ関節の動きだけを良くすればいいというわけではないと言うことです。

この患者さんは、長い間股関節を曲げる腸腰筋は使いやすいので良く使ってきました。
しかし股関節が伸びないので腸腰筋は短縮していました。
その結果、股関節を伸展する大殿筋は使いたくても使えない状態だったので、
股関節を伸ばす筋肉、大殿筋の筋力が低下していたのです。
施術によって股関節が伸びても、それを維持する大殿筋の筋力が弱いと、腸腰筋に引っ張られてまた股関節に屈曲拘縮が出やすくなるのです。

この患者さんの場合、大殿筋も正常に近づきましたので、これからは腸腰筋をほぐしながら、大殿筋の筋力を強化していきます。
大殿筋に筋力が出てきたとき、この患者さんの股関節は何年かぶりに元のようにしっかりと伸びた股関節になるのです・・・ムフフ。
かっこいいヒップラインが返ってくるのです・・・頑張ります


このように、人間の能力の原点は“関節の動きと筋力が共に比較的正常に近いこと”なのです。
皆さんの中には「私は関節も硬いし、筋力は弱いから・・・無理!」と思っている方もいるでしょう。
確かに正常には戻らないとしても、努力をすることは進行を止めることにつながりますし、改善の可能性は誰にでもあります!

皆さん、最近脚を広げて立ったり、脚をクロスしたり、「ブラブラ、ブラブラ」と言いながら内外旋のブラブラ体操をして関節が少し緩んできたことでしょう。
この運動を続けながら、次回からは股関節を動かす筋肉について勉強してみませんか?
そうしましょう



変形性股関節症を怖がらないでね







人工関節なんて怖くない ふと考えた編

2006-04-15 00:23:00 | Weblog
忘れもしない2005年1月6日の朝のことでした。
「お前を、むなかたさんと言う人が助けてくれるから覚えておけよ。棟方志功の棟方さんだ。」夢の中で、私に誰かが話しかけてきました。
口調が3年に亡くなった父のようでした。
私は夢は見ますが、朝起きた時はうっすら覚えていても昼間には全て忘れてしまう体質なのに、この夢だけははっきり覚えています。
その後、初めて会う方の名刺を見るのを楽しみにしていますが、いまだにお会いできていません。
私を助けてくれるという棟方さんは、どこにいるのでしょうか・・・・・?





昨日の昼間、ボ~としながら考えた。

体の中に人工物を入れることを“インプラント”と言います。
インプラントと聞いてピーンと来た人も多いでしょう。
一般的には人工の歯をあごの骨に埋め込むことです。これにはもちろん金属が使われています。

実は、私は3本の歯がインプラントです。私の下あごには、金属が3本刺さっているのです。
また、人工の金属と言う意味では、虫歯の治療に使われている金属もありますね。

そう考えると、体の中に人工の金属が入っている人は結構多いのではないでしょうか?何千万人でしょうね?

確かに人工股関節とは違うかもしれません。
しかし、ある意味では同じです。
特に感染については・・・。

私は、インプラントの感染なんて考えたこともありませんでした。
バイ菌が溜まりやすい口内でさえ感染を起こしたことがありません。
私にはバイ菌を殺してしまう免疫力があるんだもん。
皆さんにもありますよね?
 
もちろん転んで歯が折れることも考えたこともありません・・・それは無いか

股関節と歯を一緒にしてすみません。
しかし、大切なのは考え方です。
考えるのは脳の中にある心です。
心の持ち方が変わると、体が楽になります。
皆さん、思い出してください“心の状態が免疫力を左右する”んですよ!

インプラントなんて怖がっていたら生きていけませんよ。
怖がって免疫力を低下させるほうが怖いと思います。
股関節の人工関節もインプラントです。

ビクビクしているのがバカバカしくなりませんか?

ちょっと無理があったかも知れませんが・・・・・ふと考えてしまいました。

来週は股関節を動かす筋肉のシリーズ・・・の予定であります。


matsumoto@spacare.co.jp

変形性股関節症を怖がらないでね


良い週末を


 


股関節の動きを知ってるかい?⑤

2006-04-14 00:08:20 | Weblog


股関節の動きと正常関節可動

①股関節 屈曲(くっきょく:前に曲げること):ももの骨が胸に近づく運動      正常可動域 125度
②股関節 伸展(しんてん:後ろに伸ばすこと):ももの骨が胸から遠のく運動     正常可動域 15度  
③股関節 外転(がいてん:外側へ開くこと):ももの骨を外側に開く運動       正常可動域 45度
④股関節 内転(ないてん:内側に閉じること):ももの骨を内側に閉じる運動     正常可動域 20度
⑤股関節 外旋(がいせん:脚を外側に回旋すること):ももの骨を外側へまわす運動  正常可動域 45度
⑥股関節 内旋(ないせん:脚を内側に回旋すること):ももの骨を内側へまわす運動  正常可動域 45度



今回は内旋と外旋です。


④内旋と外旋について

一般的に内旋は“うちまた”、外旋は“そとまた”と言ったほうがイメージがわくかもしれませんね。
変形性股関節症患者さんでは最も硬くなりやすい運動方向かもしれません。

皆さん脚を伸ばして仰向けに寝てみてください。
その状態で、膝を曲げないで踵は床に付けたままで動かさないように、足部を外側と内側に倒してみてください。
足を外側の倒した時、股関節は外旋します。
また、足を内側に倒した時、股関節は内旋します。

どちらかにまったく倒れない方もいるのではないでしょうか?
この運動は、股関節でもかなり深い部分の筋肉と靭帯の柔軟性を必要とします。
逆に考えると、股関節の動きを柔軟に保つには非常に重要な運動です。

皆さん、風呂上りにでも脚を伸ばして、足部を外側と内側にブランブラン動かすといいですよ。
筋肉のリラクゼーションが目的ですのでそれ程力を入れる必要はありません。
できる限り大きく内側と外側に倒してください。
脚を内側と外側に開くのではありませんよ、また、膝を曲げた状態で膝を倒すのでもありませんよ・・・・・わかりますか?踵を軸にして足部を外側とと内側に倒すのです。

私の場合、外側にはかなり倒れて、足部の外側が床に着きます。しかし、内側にはあまり倒れません・・・いつも内股で歩いているのに・・・うっそ~。

股関節の外旋を邪魔する筋肉は、股関節の内旋筋です。具体的には小殿筋です。
また、股関節の内旋を邪魔する筋肉は、股関節の外旋筋群、具体的には内外閉鎖筋、上下双子筋、大腿方形筋、梨状筋。
あまり聞いたことの無い筋肉かもしれません。
皆さんのお尻の奥深く(と言うことは股関節の近く)で、皆さんの股関節を守ってくれている筋肉群です。
お尻の大変奥深くにありますので、なかなかほぐせる人がいません。

皆さんは、先ほどのブラブラ体操をすると良いですよ。

ブラブラ体操をする時は、「ブラブラ、ブラブラ・・・」と言いながら体操すると効果的ですよ・・・うっそ~。



変形性股関節症を怖がらないでね



股関節痛は怖くない!・・・は怖くない?

2006-03-08 09:07:29 | Weblog
私の妻は理学療法士ですが、現在は大学病院の神経内科病棟で秘書をしています。
その病棟の先生が言っていたそうです。
『患者さんの話を聞くことが重要で、それだけで良いんだよね。』
この病院には私も10年間勤めていましたが、この神経内科病棟の先生方は非常に優しいという印象を持っていました。

この先生もさすがに外来では患者数が多いので、じっくり話を聞くことはできないそうですが、病棟では実行しているようです。
これは私の印象ですが、内科の先生にはこのような先生がいるんですよね
素晴らしい先生だと思います。


このブログは“股関節痛は怖くない”ことを理解していただいて、人生を楽しいものにしていただきたいという目的で2ヶ月間、30回にわたり続けてきました。
しかし、このブログによってかえって怖さが増してしまっては逆効果ですのでやめなければなりませんね。
それは私の自己満足の世界となります。
もともとブログとはそういうものかもしれませんが、私自身の目的とは異なる結果です。
定期的にご覧いただいている方々は、どのように感じていらっしゃいますか?
ご覧いただいている方々にも個人差があります。
変形性股関節症の一般的なことを書いても、個人差に対応できないこともありますね。
できましたらご意見をいただけたらと思います。
また、このようなことを書いてほしいとか要望や相談でも結構です。
実は、ネタに困ってたりして・・・いえいえそんなことはありませんよぉ。



変形性股関節症を怖がらないでね







小指が痛い

2006-03-07 10:42:09 | Weblog
私の手はデカイです。
一般の人で、私よりデカイ人にはなかなか出会えません。
厚くて暖かい手、ピアノは弾けないけどピアニストのようにすらりと伸びた品のある長い指。
まさに“神の手”と自分で呼ぶにふさわしい手だと思っています。
親指にはいつも負担かけているな・・・。
小指ではいろいろ迷惑かけているな・・・。



脚の小指が痛いために、歩行が困難になり仕事も辞めようとしていた患者さんがいました。
片方の股関節が悪いのですが、同側の脚の小指を痛がっていました。
脚の長さの差が1.5cmあり、骨盤も傾きが見られていました。
病院では股関節の手術を勧められていましたが、本人は手術はしたくないと言う希望でした。
私は“ひこつ筋(腓骨筋)”が原因筋ではないかと判断して、ひこつ筋を中心に施術しました。
ひこつ筋とは、膝下の外側にある筋肉です。
この痛みは2回の施術で取れました。かなり長期間痛みを感じていた割には早く痛みが取れました。
ひこつ筋は膝下の外側から出て、外くるぶしの後ろを通り、小指側の足の中央部にくっついている筋肉です。

片脚が短い為に、つま先から地面について歩いていたことが原因でしょう。
ひこつ筋に負担がかかり過ぎ、ひこつ筋が筋肉の病気になり、その症状が小指まで広がっていたのです。
筋肉の病気には、このように“広がる”という症状があるのです。
筋肉の病気は早いうちに対処した方が良いと思います。
この患者さんには、靴の中に中敷を入れて、できる限り脚の長さをそろえたうえでかかとから地面に着いて歩くように指導しました。
その後、4年間この痛みは出ておらず、仕事もバンバンやっているようです。

この患者さんは東京からは遠いところに住んでいるのに、ある日名前を告げず予約をいただいて・・当時の原宿の店に
突然顔を出されビックリさせられたことがあります。

「あれ、どうしたの?なんで?」と聞くと「ホノルルマラソンに参加してきた帰りです。」だって!
「前もって先生に相談すると、反対されるだろうから、相談しないで言っちゃいました。」だって・・・びっくりしましたが、
その顔に笑顔があふれていましたので、大変うれしく感じました。
もちろん、フルマラソンではなく、ずっと走りっぱなしでは無かったと思いますが、その気持ちに感動を覚えました。
その患者さんのレントゲンは4年前と変化がありません。

この患者さんの場合、痛みのは足の小指、原因筋は膝下の外側・・・この症状が股関節の手術で改善するのでしょうか?


歩き方も関係するのですが、脚をかばうことによる左右のアンバランスも影響していると思います。
このように、皆さんの場合、確かに股関節が悪いのですが他に痛みが広がっていることがあります。
こういう痛みこそ筋肉の病気ですので、筋肉のお手入れをしてくださいね。

でも・・・病院に行くとレントゲンなんですよね・・・。
もう皆さんは対応方法がわかりますよね。
病院の先生には、「レントゲンに異常が無いから、異常ありませんよ」なんて言わさないでくださいね!!
異常があるから病院に行っているのですから。
そんな診察でお金を取らないでください!!・・・とね。


変形性股関節症を怖がらないでね




生まれ初めて!

2006-03-06 12:59:58 | Weblog
昨日“県庁の星”を見てきました。
有頂天ホテルの伊藤四郎も良かったのですが、織田君も良かった。
皆さんはもう見ましたか?


「生まれて初めて!こんなに体が軽いのは。こんなことってあるんですね。」
本日初診の患者さんの施術後の言葉です。

この方は、比較的遠いところから、歩くのも大変なのに来て頂けました。感謝。

患者さんの訴え(主訴と言います)は以下のとおりでした。
  
  主訴  ①座っていて立ち上がるとしばらく歩けない。
      ②脚の付け根が痛い
      ③プールで前歩きができない

25年前にRAOという自骨による手術を受けられていました。
残念なのは、その後手術をした方の股関節の動きが悪くなったとのことでした。
レントゲンを持参いただけたので説明しましたが、骨盤と大腿骨頭の接触面積が広く安定した股関節でした(これを変形と言う言い方もあります)。
軟骨はかなり減っている状態でした。
手術をしているので、接触面積が広いと言うことがあるので、手術をしたことは良かったですね、と説明しました。

触診をすると、股関節には炎症がありませんでしたので、現在の症状は筋肉が原因である可能性が高いですねと説明しました。
続いて筋肉を触診すると、お尻の横にある中殿筋とその奥の小殿筋が硬く、異常に強い痛みを訴えていました。(筋肉を押すと痛い・・・筋肉が病気の証拠)
他には、ももの裏のハムストリングスも痛がりました。

お尻の筋肉とももの裏を主に施術しました。

終わった後の言葉は先に書きましたが、小幅でしか歩けなかったのが、大幅で早く歩けるようになり、驚いていました・・・こんなことってあるのです。
施術の途中に、心の話をしました。
不安や恐怖心や怒りをもつと、自律神経の影響を受け血管が縮み、痛みが増えることがあるんですよと言うと・・・「私は母をずっと恨んでいます。今後についての不安もあります。」と答えてくれました。

私は「お母様を許してください。お母様も苦しいはずですよ。股関節の現状については、筋肉が悪いと思いますが、骨は安定してますよ、よけいな不安を持つ状態ではありません。なぜなら、炎症はないし、このところのレントゲンに変化が無いからです。」と助言しました。
この方の心は急激に変化すると思います。

股関節の状態が急激に悪化したのがちょうど1年前でした。しかし、その前後で撮ったレントゲン写真に変化が無かったのです。}

「症状は急激に変化したのに、骨は変化していない・・・つまり、症状と骨の状態は比例しないんですよ。と言うことは、現在の症状が骨から来ているとはいえないということなんですよ。」と説明しました。
すると患者さんが「そうなんです。病院の先生も『なぜだかわかりません・・・』と言っていました。」と教えてくれました。

病院の先生としては、骨からの症状ではないと判断したなら、『なぜだかわかりません・・・』と思うのではなく、『じゃ、他の原因を探してみましょう。』と考えるの常識的だはないのかなと思います。
しかし、そのような診療は行われなかったとのことでした。
この先生は股関節に関しては非常に有名な先生なんです・・・。

こんなこともあるのです。


変形性股関節症を怖がらないでね




人工関節はおバカさん?

2006-03-04 01:03:05 | Weblog
私の兄は東京で歯科医院を経営しています。
昨夜久しぶりに会ったら「もう歯医者をやめたいくらいだ。」と言っていました。
それほど保険診療に限界が来ているのも知れません。
私と似ていて技術一筋で腕は良いと思いますので、保険診療システム自体に限界が来ているのかもしれません。
私は6年前から保険診療の限界を感じ、保険診療から離れました。
自分としては良かったと思っています。患者さんからは施術料が上がって嫌われたかもしれません。
施術のレベルを上げられること、心の施術に時間がかけられるようになったことが
保険診療を離れてよかった点です
今後少子高齢化が進むにつれ、益々保険診療は厳しくなるでしょう。
そうなると、患者数を増やさないと経営が成り立たなくなり、診療時間は益々短くなるでしょう。それが医療の質の低下とならなければいいのですが・・・。
比較的安い料金で、質が高くて心も診れる新しい形のシステムを作りたいと思っています。その為には、様々な客層に対応した多角経営的な発想も必要となるので、ただいま試行錯誤中です。
日本の医療を変えるのだ



人工関節に向かっておバカさんとは失礼な表現ですね。すみません。
人工関節の手術を受けている方々には申し訳ないです。許してくださいね今まで人間の骨については“利口”という言葉を使ってきましたが、その反対の意味で人工関節はある意味“おバカさん”です。

人工関節には修復力がありません。
人工関節は上下の自分の骨に固定されていますが、人工関節の硬さと自分の骨の硬さに差があると、自分の骨が人工関節の硬さで押しつぶされることがあります。人工関節はそんなことおかまいなしです。
体重がかかっているという感覚を感じることも無いでしょう。
(人間には関節覚という感覚がありますが、ここではその感覚をさしているのではありません。)
筋肉の状態を常に正常に保つことが必要なんです。
筋肉が人工関節を守ってくれるのです。
人工関節の手術をして、現在痛みを感じている方は多いと思います。
そのような方は、特に筋肉のお手入れを心がけてくださいね。
筋肉が柔らかく大きいと人工関節は長持ちしますよ。

基本的に人工関節は人間の身体にとって異物であり、アレルギーの原因になる可能性があります。
ネックレスなどで金属アレルギーを起こす方がいらっしゃいますが、そのような方は人工関節によって金属アレルギーを起こす可能性があります。
かつて、ほとんどの金属にアレルギーを起こす患者さんがいました。
その方は人工関節の手術を望んでいましたが、とうとうあきらめました。
現在人工関節が入っている方で、金属アレルギーの方がいます。
現在人工関節は2度目の手術を終えて10年が経ちます。
1回目の手術前に細かなアレルギーテストを行った記憶は無いようです。
この方の場合、原因不明の膝痛(膝も人工関節にしました)、逆流性食道炎、めまい、顎関節症、腎臓疾患、手のしびれ、足首の炎症・・・と様々な病気が次々と出ています。
また、人工骨が挿入されている大腿骨の骨粗しょう症が重度です(このような骨粗しょう状態は、寝たきり状態の方以外では初めての経験でした。)。

これらの症状が、私の経験からするとどうも納得でき無いことが多く、金属アレルギーと関連しているのではないかと考えています。
しかし、証拠は何もありません。
この患者さんはほとんどの病院で3回目の手術はできないと言われています。
ですから私はどうしてもこの患者さんの股関節を長持ちさせたいと思っています。
昨年、私の紹介である先生にかかりました。その先生だけは「手術はできますよ。」と言ってくれています。
本人は現状をできるだけ維持したいと考えていますので、できる限り長期間、できれば最後まで維持してあげたいと考えています。
現在75歳です。

この患者さんのようなケースは、ひっじょーに珍しいので、人工関節の方は不安を持たないでほしいのですが、知っていてほしいのです。
また、手術前にアレルギーの説明を受けて検査をしたかを思い出してみてください。(インフォームドコンセント)

アレルギーが出る人の確率は低いから、手術後アレルギーが出なかったら・・・結果オーライ!・・・では済まされませんからね。
これから人工骨の手術を受けるつもりの方は、手術前にアレルギーテストを受けたほうがよいと思います。
病院により差があるようですので。

その点自分の骨は修復力(人はこれを変形と呼ぶ)があり、大きなトラブルを起こすことはありません。
股関節痛さえコントロールできれば、手術を避けられる方も多いでしょう。
皆さん、ぜひ自分の骨を大事にしてください。
人工骨の手術を受けている方も同じですよ。人工骨は自分の骨に支えられているのですから。脚をかばえばかばうほど自分の骨は弱くなるのですから・・・。
脚を大事にするとは、脚をかばうことだけではありませんよね・・・もうお分かりですよね。


変形性股関節症を怖がらないでね







不安運動症候群

2006-03-03 13:29:14 | Weblog
夕べはドイツの会社から来ているスイス人の先生と会食でした。
私は英語が苦手なもんで、端っこで笑顔で良い子してました。
日本橋ですき焼きを食べました。久しぶりの肉だった。



不安運動症候群・・?
こんな病気はありませんよ、ありませんが・・・ありそうですねぇ?

}変形性股関節症の方々の中には、『運動しなきゃ、運動しなきゃ・・・』と運動をしないことに不安を感じている方が多いですね。
病院で運動をするように言われていますので、仕方ないんですけどねぇ。
そのような方々の話を聞いてみると、運動しないと筋肉がどんどん痩せていくと考えている人が多いようです。
また、“運動”とは、プールで歩くとか重りをつけて脚を挙げるとか・・・だけが運動だと考えているようです。
「進行性」と説明されることが多いので、骨も筋肉もどんどん悪くなると考えているのでしょうか?
その進行を、プールや重りを使った運動をすることによって遅らせることができると考えているのでしょうか?
皆さんはどのようにお考えでしょうか?

確かに脚をかばうと脚が細くなり筋力は弱くなります。
しかし、かばった分だけ細くなったら、それ以上は細くなりません。
また、脚をかばって細くなっているのなら、脚をかばわなくするようにするにはどうすればいいか考えればいいのではないですか?
生活上で歩くことは、重要な“運動”です。

『運動しないと死ぬ』と言いながら『股関節が痛い』と言う方がいます。
70歳を過ぎているのですが、大変お元気で素晴らしい筋肉の持ち主なんですが、このところやや疲労気味です。笑顔にあふれ、運動量を過少報告するあたりが非常に“おちゃめ”な為、施術中はいつも笑いが絶えない感じです。

「股関節が痛いのなら2~3週間だけプールを休んだらいかがですか?」と言うと、『そんなことしたら死ぬ』と言うので・・・殺すわけにもいかないから、今では「わかりました、好きなようにしてください。私が骨の進行を止めますので。」と言っています。
この方の場合、どう考えても運動中毒です。患者さん自身も認めています。
運動の量も質も半端ではないのです。
月に1回横浜から通って来られ、長い付き合いをしていきましょうと言うことになっています。
筋肉にとって必要なことは、正常に近い状態で筋肉を使うことです。
痛みがある時は、ほとんどの場合股関節に炎症があるか、筋肉に病気があるかです。このような時は筋力があっても筋力を発揮できないので、“運動”は逆効果になる時があるのです。

皆さんここで基本的なことをまとめますので、ご理解いただければと思います。




筋肉についての考え方

①股関節の骨や軟骨にかかる負担(衝撃)を吸収するのは筋力です。〔筋肉の役割〕
 このことはほとんどの先生が理解しているはずです。
②筋肉が正常で、筋力が十分発揮できる状態では、骨や軟骨にはほとんど負担がかかりません。
 このこともほとんどの先生が理解しているはずです。
③筋肉は疲労します。疲労だけではなく筋肉には病気もあります。
 このことを理解している先生はほとんどいません。
 筋・筋膜症候群と言う病気です。
 この病気はレントゲンに写りませんし、血液検査上でも異常が出ません。
④筋肉が病気になると、痛みと共に筋力が発揮できなくなりますので、股関節の骨にかかる負担(衝撃)を吸収する力が減少します。
⑤筋肉が病気の時は、筋肉の病気を治療することが最優先されます。
⑥筋肉の病気を治療しないまま運動をすることや、多くの活動をすることは筋肉の病気を悪化させ、骨の変形を悪化させてしまいます。
⑦筋肉は変形性股関節症のためにやせる(筋力が低下する)のではなく、使わないからやせるのです。これは常識中の常識です。
⑧使える筋肉になると生活するだけで元に戻ります。これも常識です。



これは私独自の考え方や想像ではありません。ちゃんとした教科書や文献に書かれていることです。筋肉について勉強している人には常識的なことなんですよ。

病院の先生があまりにも勉強不足なので、筋力低下=筋力トレーニングだと考えてしまうのですね・・・残念と言うより・・・ちょっと怖いですねぇ・・・。皆さんに重要なのはプールや重りを使ったトレーニングだけではありません。
筋肉が正常ならどんどんやっていいですよ。

『運動しなきゃ、運動しなきゃ・・・』とよけいな不安や自己嫌悪に陥ることはまったく無意味なことですし、何よりも心が疲れきってしまいますよね。

同じ人生なら、楽しく過ごしたいものです。
こんなこと書くと「あなたは健康だからそう言えるんでしょ!!」なんて怒られそうですね。
私は、腰骨の軟骨がなく骨と骨がくっついています。左脳(前頭葉)に脳腫瘍があります。心臓に不整脈があります。脚が短いです・・・悩もうと思えば悩むことはいっぱいあります。
悩むことより、体調をいい状態に保つようにいろいろ工夫や治療をして、普段はそんなこと忘れて、楽しいことを考えていた方が楽しいと思うので、普段はまったく忘れています。
悩んだり不安になると症状が悪化するだけだしね(心身症)
同じ人生なら、楽しく過ごしましょうよ。

変形性股関節症を怖がらないでね





資格じゃないのよ、先生は

2006-03-02 01:36:55 | Weblog
今週はシンガポールから多くのお客様が来日していたので、接待と友好を兼ねて東京タワーの下にある“とうふ屋うかい”で食事をしてきました。
東京のど真ん中にあるのに、都会の雑踏を感じさせない作りで、かといってお店に入る前にはドデカク東京タワーが見えて綺麗で・・・良かった。
料理もなかなかヘルシーで、ほとんど肉を食べない私には最高でした。
また行きたいです・・・・最も大きな理由は・・・
同席していた女性達は口をそろえて『何気なくこの店に連れてきてくれるような男性は素敵。』と言っていました・・・参考になった・・・ムフフ。


今回は筋肉の病気を治してくれる先生の見つけ方です。

皆さんは整骨院と整体院の違いがわかりますか?
整骨院は柔道整復師という国家資格を持った先生が経営する施術所です。
整体院は民間の資格を持った先生もいますが、基本的には商売ですので誰にでも経営できる施術所です。
大きな違いは、一定水準の教育レベル(国家試験をパスするという)を持っている整骨院と、水準に大きなばらつきのある教育レベルを持っている整体院ということです。
極端な話をすると、皆さんが整骨院を開くには3年間の教育機関に通い、国家試験にパスしなければなりません。ところが、整体院は明日にでも開業できるのです。
自分の家の前に『○○整体院』と書けばいいのです。
こう書くと、良い整骨院を探せばよいように思いますが、そうとも限りません。
整骨院は保険を扱うのが原則ですので、施術時間が短くなる傾向があります。
また、整骨院の先生は、基本的には学校で骨折・脱臼・打撲・捻挫という怪我についてのみの教育を受けますので、マッサージ等の教育は受けません。独学で勉強している先生は多いですが・・・。

一方整体院は商売ですから保険が扱えませんので、施術代は高くなりますが、しっかり時間をかけて施術することは可能です。よく勉強している先生の中には素晴らしい技術を持った先生もいます。
私は柔道整復師です。また、私は理学療法士です。
どちらも国家資格ですが、どちらも保険を取り扱うので、患者さんの施術には十分な時間をかけることが難しいです。
私は、保険を扱う場合は施術や治療の質は下がる可能性が高いと考えています。
しかし、質を下げないように努力している先生もいるかもしれません。

私は現在、どちらの国家資格も使っていません。
この二つの資格をとるために勉強をしたこと、この二つの資格によって
仕事が出来た期間に勉強できたことが現在の施術法の基礎となっているので
国家資格を持っていることは良かったかもしれません。
しかし、現在はどちらの資格も使っていないのです。
つまり、現在は国家資格を持った整体師であり、私の施術所は分類的には整体業と言う商売です。

国家資格には、柔道整復師のほかに針灸師、指圧師、あんま師、マッサージ師等がありますが、これらの資格には基本的には保険が適応されません。これらの資格には良い先生がいるかもしれませんね。

一方、国家資格ではないのは、カイロプラクティック、気功、リフレクソロジー(足裏健康法)、アロマセラピー、リラクゼーションサロンで行われている施術等です。これらの名前で開業されている先生の中にも素晴らしい先生はいるかもしれません。

病院の医師や看護師やレントゲン技師、臨床検査技師等も国家資格ですが、施術と言う面で考えるといわゆる“皆さんの筋肉をほぐしてくれる先生”選びには適さないのが普通ですので除外しました。

皆さんにお勧めすることは、国家資格の有無だけではなく、その先生が筋肉の病気についてどれだけ勉強しているかと言うことを判断することが最も重要だと思います。

もう一つ重要なのは“良い噂”かもしれません。
“痛みを取る目的で施術を受けたら症状が改善した”と言う噂を聞きつけたら、とにかくその先生にかかってみましょう。
もちろん、皆さん一人ひとりの個人差がありますので、効果にも個人差はあると思います。噂は良くても効果がないことはあります。
しかし、施術を受けてみないことにはわかりません。

そして、1回の施術で心身に改善が見られたら続けてみましょう。1回の施術で心身に改善が見られなかったら、通院を続けることは無駄かもしれません。

効果的な施術と言うのは1回でわかります。ダメなものは何回行ってもダメなケースが多いです。ダメなケースとは、先生が勉強不足と言うこともありますが、その先生の施術に皆さんの心身が合わないと言うこともあるのです。

まとめましょう。


皆さんの筋肉の病気を改善できる良い先生とは・・・。


①資格だけで判断してはいけない。良い噂は重要です。
②筋肉をほぐす施術をしていること。
③筋肉の病気について勉強していること。
④1回の施術で心身が改善すること(もちろん2~3回で判断してもいい、3回の施術で心身の改善を感じないようなら、何回通っても効果は無い可能性が高いと判断して間違いありません。)


皆さんが、股関節に炎症がないのに、股関節周囲に痛みがある場合は、施術所を探して、とにかく電話をして上記の②③を確認しましょう。
資格が気になる方は①も確認して良いと思います。

良い噂を聞いたときに、すぐその先生にかかるタイプの人と、何回良い噂を聞いても全然その先生にかかろうとしないタイプの人がいます。
この違いは、性格かもしれませんが・・・すぐにその先生にかかるタイプの人は、症状の改善も早いように感じます。

皆さん、広いアンテナを持って情報を収集し、良い噂を聞きつけたら・・郷ひろみです・・・GO!GO!

最後にその先生が良い先生だったかを、1回目の施術後に皆さん自身の感覚で判断してみましょう。

日本では“筋肉の病気”という考え方がおくれていますので、非常に少ないとは思いますが、きっと皆さんにとっての“名医”はいます。
見つかるまで探し続けましょう。

結構すぐ近くにいるかもよ・・・。


変形性股関節症を怖がらないでね








絶対手術はしない人々

2006-02-25 20:49:55 | Weblog
今日は私共のスパセラピスト養成校の学校説明会がありました。
私は、セラピストとしての経験から心と身体の両方がみれる人材を増やしたい!と涙ながらに訴えました・・・ちょっと大げさですが・・。
入学確定者がだんだん増えてきました。
心の施術の重要さを常日頃感じていた看護師さんや、海外で働く夢を持っている方・・・いろいろな方がいろいろな夢を持って来校されます。
私達は、ひとり一人の夢がかなうように一生協力を惜しまない覚悟でいます。
私が、私の患者さんを一生診ていくと決めているように・・・。
今日はちょっとカッコつけてみました。


私の患者さんに「絶対手術はしない」と決めている人々がいます。
どんなに痛みがあろうと、「絶対手術はしない」と言う患者さんもいます。
それぞれの患者さんで理由は違うのですが、絶対手術はしないと強く心に決めているのです。

その中の2人についてのお話しをしましょう。

1人は、普通の人以上に動いています。
会社の経営者として働かざるを得ないのです。
ご主人も同じ仕事をしていますが、ご主人はあまりにも元気な方なので、変形性股関節症についての理解が足りません。
私はある意味ご主人を尊敬している面もありますので、本心はそんなことを思ってもいないのですが、「離婚したら」って言ったことがあるくらいです。
そのようなことが言えるくらいの信頼関係があるから言ったのですが・・・。
現在、ご主人も少しずつ変わってはきています。ご主人には「私が必要なんです。」だって・・・。
ご主人の万全な協力の下でバリバリ働けると、股関節痛も軽減するように思います。
 
先にも書きましたが、患者さん本人も言っています「私は普通の人以上に働いています。」・・・仕事ができるんですよ。
職場にこの患者さんがいなくなると、会社はつぶれるでしょう・・と思うくらいです。
こんな風に書くと、皆さんは股関節の変形がかなり進んでいるように思いますよね?

私と知り合ったのは6年前です。
私と知り合う前にある大学病院で次のように言われたそうです。
「厄介な病気になったね、でも手術は絶対にしてはいけません。」
その言葉も患者さんの「絶対に手術はしません」の原動力の一つのようです。
私が施術を始めて1年くらい経って、再びその病院に行った時のことです。
「あれ、手術したの?」と言われたとのことです。
以前は身体がかなり曲がっていたのが、まっすぐ伸びていたから先生はそのように感じたのでしょう。
「いいえ、手術はしていません。」と患者さんが答えた時に「いい先生にめぐり合えたんだね。良かったね。」と言ってくれたそうです。
私はこの先生のことはまったく知らないのですが、このような先生もいるんだなと感心しました。
東京からは遥かに遠い地方に住んでいますので、なかなかこまめに施術はできないのですが、この6年間レントゲン上で変形の進行はみられていません。
不思議と思うかもしれませんが、お手入れをしていると股関節は長持ちするのです。
皆さん、このことは信じてくださいね。
すでに手術をしている人も同じなんですよ。

もう1人の患者さんは、70歳を過ぎています。
40歳代に変形性股関節症の診断を受けました。
私の患者さんの中でも1番変形が強い患者さんです。
定年まで仕事をしていましたが、今までにひどい股関節痛に悩まされたことはないとのことです。
皆さん信じられますか?変形が強いのに、歩けなくなったことが無いんですよ。
現在月二回、確実に施術を受けられています。いくら調子が良くてもこのペースは崩しません。すごい人です。
私と知り合ったのは7年前です。その頃は運動のし過ぎで、ももの内側にある内転筋を痛がっていました。ひどい痛みではないのですが、プールで運動をすると、運動中に痛くなりプールから上がって歩く時に痛みが出たようでした。

内転筋を触診すると、痛みと共に筋肉のコリを感じました。
筋肉の病気はそれほど重度ではなかったので、2~3回の施術で改善し、その後内転勤の痛みは二度と出ていません。
ただ、左膝にも変形があり痛みがあったので、しばらくは歩く時に膝に痛みを訴えていました。
股関節周囲の痛みが落ち着いた頃に、集中して膝の施術を行いました。
現在では歩きすぎると左膝が少し痛い程度ですが、普段は膝の痛みも無く、お風呂の中では正座も行っています。膝も筋肉による痛みでした。
主に、内側ハムストリングスという筋肉が原因でした。

2人に共通していることは、手術はしないと決めていることですが、変形性股関節症についてよく勉強していること、ストレッチや無理のない筋力トレーニングをよく行っていること、筋肉の病気を含めた筋肉のことについてよく理解していること、そして変形性股関節症に対する怖さがまったく無いことです。

「絶対手術はしない」と言うからには、ものすごい努力もしているのです。


この2人の患者さんは、一生手術はしません。



変形性股関節症を怖がらないでね

皆さん、良い週末を!
ぼぼぼくは、有頂天ホテルを見るんだ!
待ってろよ、伊藤四郎!








治療者の心得

2006-02-24 15:37:11 | Weblog
私は6年前に気功を学びました。

気功には、怪しい雰囲気が漂っている場合があるので、それまで西洋医学一筋に学んできた私としては気功をいまいち信じていませんでした。
気功を学んだ結果、自分の気の玉がはっきり自覚できた時には驚きました。
現在はまだ “気が弱く” 、修行中です。好きな人に愛の告白すらできません。
早く、気が強くなりたいです・・・。
何事も経験しないとわからないものだと思いました。
また、、同じ“気”でも治療者の頭の中のイメージによって、治療者から出る“気”の性質が異なることも学びました。
大腸菌を使った中国での科学的研究結果です。
大腸菌に対して研究者が『大腸菌よ減れ!』と思いながら気を当てると大腸菌は減り、『大腸菌よ増えろ』と思いながら気を当てると大腸菌は増えるのです。
同じ“気”でも治療者の頭の中のイメージによって、悪い“気”にも良い“気”にもなると言うことです。
私は施術時に、筋肉に対し『ほぐれろ、ほぐれろ』と思いながら施術しています。
施術には集中力も大切ですが、“患者さんを良くする”と言う気持ちが一番大切だと思います。
施術中に、『今晩の夕飯は餃子にしようかな・・・』と思いながら施術すると、患者さんが餃子になるんです・・・気をつけないと・・・。

以前、このことをはっきり実感できた瞬間がありました。
4年前、膝関節痛の患者さんでハムストリングスという筋肉を施術している時のことです。
『ほぐれろ・・・』とイメージを集中させながら筋肉のしこりを押していると、フッと急激にほぐれた感覚がありました。その感覚は患者さんも感じたと言いました。
素晴らしい経験でした。
治療者として、患者さんに対する時は、このような気持ちが大切ではないかと思います。
忙しい病院では、常にこのような気持ちを持ち続けることは難しいよ・・・それは言い訳かもしれません。
イメージするだけでいいことです。このイメージがやさしさとなって現れるように思います。

レントゲンだけで診察を済ましている先生には、このような気持ちが足りないと思います。

治療者には知識も技術も必要です。しかし、一番必要なのは心です。
皆さんが先生を選ぶ時は、先生の“治してやろうという気持ち”で選ぶと良いと思います。そういう先生がどんどん増えてくれると良いですね。
・・・あっ!これは社会人としては当たり前のことでしたね。


変形性股関節症を怖がらないでね


伝説の人

2006-02-23 00:45:35 | Weblog
先日、原宿に表参道ヒルズがオープンしましたね。
連日多くの人が訪れているようです。
表参道ヒルズの運営会社には多くの知り合いがいて、それはそれは準備が大変だったようです。
その人たちとの関係で、私は昨年8月まで原宿に店を構えていました。
その時に通っていただいた患者さんの多くは、現在の場所(東京駅の近く)に通ってくれています。感謝の一言です。


その患者さんの中に“伝説の人”がいます。

その人は生きてますよ・・・。
その患者さんの初診時の姿は、今でもはっきり覚えています。
7年前の話しです。
当時私は、埼玉県で整骨院の院長をしていました。
東京で講演会を行った時に出席されていた方の紹介で来られました。
患者さんは車椅子に乗って、その車椅子をお姉さまが押して整骨院に入ってきた瞬間の映像が頭から離れません。
脚を着いて歩くことが困難で、脚が冷たくプールにも入れない状態で、病院では手術を勧められていました。
例によって、股関節の触診をすると股関節に炎症はありませんでした。
さらに筋肉の触診を続けると、ももの裏とお尻に筋肉の硬さを感じました。
整骨院では治療時間を十分かけられないので、大腿部と殿部(お尻)をピンポイントに施術しました。

施術後は、杖で歩けるようになりました。
患者さんも埼玉の方でしたが、電車とバスを乗り継いで1時間以上かかって通院されるので、また、患者さん自身に恐怖心もあるだろうから、2~3ヶ月くらい経ったら自分の力で通院できればいいなと考えていました。
施術は週に2回の頻度で行いました。
その患者さんが1ヵ月後、一人で電車とバスを乗り継いで通院してきたのには驚きました。

あれから7年、その患者さんはこの1年間に2回しか施術を受けていません。
7年の間には、痛みが強い時期もありましたが、ここ2年間まったく痛みがありません。
痛くなくても定期的に来てくださいね、と言ってはいますが、ご主人の転勤や病気の看病で忙しいのです。
噂によると、以前ご主人は、「僕が君の足になるよ」と言って、患者さんの脚の治療に協力していたようです。今はご主人への恩返しで忙しいようです。

この患者さんとは時々メールのやり取りをしますが、いたって元気です。
プールで泳ぐことがめっぽう好きな方で、股関節痛が取れたと同時に脚が温かくなったので、プールで泳いだり今まで行けなかった海外に出かけて泳いだりしています。
一時は、運動しすぎないようにブレーキをかけるのが大変なくらいでした。

その後から「車椅子の患者さんが歩けるようになったんだって・・」という噂が流れて、少し困りました。
私が施術すると、魔法のようによくなると思われるのはうれしいことですが、困ることでもあるのです。
施術による効果にも個人差があるからです。皆さんの心身に個人差があるのですから、効果に個人差があるのは当たり前です。

余り大きな期待をして患者さんが来られることに多少困りました。

皆さんによく考えていただきたいことは、筋肉が病気になると、筋肉が常時つった状態となり、脚が地面に着けないくらいの激痛が出ることがあるのです。
一見、骨に問題があるようですが、レントゲン上では変化が無いことがほとんどです。股関節の炎症なら、股関節を押してみればいいんですよね?
股関節を押しても激痛を感じなければ、筋肉によって激痛が出ていると考えるのが常識的ですね。
皆さんはこのことを良く覚えておいてください。

この患者さんは、ありとあらゆる治療法を行ってきました。その結果残念ながら歩けなくなっていたのです。
激痛を訴えるので、病院では「手術しましょう」と言われていたのです。

その患者さんは、昨年12月に半年ぶりに来られました。「痛みはありません」と言い残して、またその後消息不明になっています。


変形性股関節症を怖がらないでね






渚の出産物語

2006-02-21 09:42:37 | Weblog
私には子供が2人います。
弘美と悦美という女の子です。
弘美は成人式を終えたばかりです。
子供はかわいくて、腹立たしく、なかなかいいですよねぇ。


私の患者さんで、初診時には痛みのために子供を生む気になれなかったのですが、3年前に無事に出産された夕凪(ゆうなぎ)さんという方がいます。
病院の先生によっては「あなたはもう子供が産めません!」という先生がいます。
そう言われてショックを受けている方の相談を受けたことがあります。

整形外科の先生にそこまで言う根拠や権利はあるのですか?「ハラスメントです!」・・・と言いたいですね。「あなた、何様のつもり!」細木数子さんならそう言うでしょう・・・?

夕凪さんのことを紹介しましょう。
年齢は29歳でした。仕事が大好きで、30分ほどの通勤で都内に勤務していました。私の患者さんとしては若い患者さんの一人です。
子供の時に自骨での手術をしているようです。(詳細不明)
その為に手術をしたほうの骨盤が少し異常な形をしていました。(発育過程での手術には少し疑問があります)
夕凪さんは、新婚でした。結婚によって環境が変化して、その頃から股関節痛が出たようでした。
私と初めてあったのは、5年前です。
最初の印象は、精神的にかなり追い込まれているように感じました。
不安の為か、かなり質問が多かったのを覚えています。
股関節痛のために疲れきっていて、子供を生むということは考えたことも無かったと後で聞きました。
股関節痛といっても、痛みは正確な股関節にあるわけではなく、触診によって股関節に炎症が無いことが確認できました。
主な痛みは、大腿の上外側にありました。
専門的には上前腸骨棘の下の部分でした。つまり、痛みは股関節よりも上の外側にありました。

施術としては、上前腸骨棘付近にくっつく筋肉を中心に行いました。
正確には、大腿直筋、縫工筋、大腿筋膜張筋です。
初めての施術から2回ほど様子をみると、施術の後は調子が良いのですが、徐々に痛みが出てくるようでした。
その結果を踏まえ、3回目は原因筋を探しながらいろんな場所を詳しく見ていきました。
痛みは外側にあったのですが、内側の内転筋のかなり深いところに硬いしこりがありました。
3回目はその筋肉を主として施術しました。
どうもこの内転筋が股関節痛の原因筋だったようで、その後5年間股関節痛は出ていません。
今思うと原因は、結婚による環境の変化が心身にストレスを与えていたように思います。

施術を始めて1年が過ぎた頃、「先生、相談があるのですが・・・」と言われました。
愛の告白かな・・?なんて思いながら(うそ)話を聞くと「妊娠したんです。」とのことでした。
出産前後の股関節への負担を軽減するために、出産後までの施術計画をご主人と一緒に立てました。




①出産までは、いくら調子が良くても月に1回の施術を受けること。
②出産後は、外出ができる状況になったら、月に1度の施術を受けること。

と決めました。

  

約束どおり、出産前は出産の1週間前まで毎月通いました。その間、股関節痛はなく軽い腰痛があったくらいでした。
出産後は、相変わらず痛みが無かったので、施術は不規則になりましたが順調に経過しました。
復職を果たした現在では、忘れた頃にメールでの予約が入る程度になっています。
(現在は年に4~5回の施術でしょうか?)
ご主人がそれはそれは素晴らしい方で、専業主夫にしても良い様な方で、子育てが大好きなので、夕凪さんは産前産後を恵まれた環境で過ごされたことも良かったのだと思います。
産前に夕凪さん自身が、「私は仕事をしていることが大好きで、子供が好きではないから・・・」と言っていたので、ちょっと心配していたのですが・・・さすが母親になると、「子供がかわいくてかわいくて・・・」という母親になり、安心しました。
まだ若くて変形性股関節症になられた方、出産を望まれるのでしたら、ぜひトライしましょうね。当然ご主人は協力すべきです!



無事に生まれた渚ちゃんは、3月17日で3才になります


変形性股関節症を怖がらないでね













サーノ博士の悩み

2006-02-20 12:57:41 | Weblog
このところ東京も寒くて、痛みが増えている患者さんがいますね。
私も、南国生まれですのでどうも寒いのは苦手です。
あと1~2ヶ月の辛抱ですね。
春はそこまで来ています。
私のブログも今回で20回目となりました。
最初のほうに飛ばしすぎて、もうネタ切れです・・・うそだよーだ。
同じテーマで描き続けることは意外と大変ですね。


ニューヨーク大学医学部にサーノ博士という有名な医師がいます。
もともと小児科の医師だったのですが、のちにリハビリテーション医学に取り組むようになりました。
サーノ博士は、リハビリテーション医学に取り組むようになってから悩んだそうです。
それは、レントゲンの結果と患者さんの症状が異なるという現実に悩まされたそうです。以前の小児科では、様々な検査結果と患者さんの症状が一致していたので不思議だった様です。
サーノ博士は、長年の研究の結果、患者さんの痛みは骨や軟骨から生じているのではなく、筋肉から生じていることに気づきました。
さらに、博士は痛みを訴えている患者さんの90%に心身症があることに気がつきました。
心身症とは、心に抱えた問題が原因で、身体に様々な病気が出ることです。

このような経過で、サーノ博士はTMS理論(緊張性筋炎症候群理論)を確立しました。“緊張性”とは心の緊張を現しています。

心に緊張をもたらす原因は、すべてが病気に対する不安や恐怖などではありません。
一般的に、ストレスとして大きな順では・・




ストレスの原因ベスト10 (大きなストレスから順番に)

①配偶者の死
②離婚
③夫婦別居
④刑務所に入る
⑤身近な家族の死
⑥自分の病気
⑦結婚
⑧職場での解雇
⑨定年退職
⑩家族の病気

①~⑩を見てみると、夫婦間を主とした家族の協力があるかないかという事が、意外とストレスになっているのかもしれませんね・・・?
皆さんのご主人やご家族は、皆さんの症状に理解があるのでしょうか・・・?
変形性股関節症も心身症の一つに上げられています(日本心身医学会 1991年)が、骨の構造が先天的に正常とは異なるという身体的な問題もありますので、心身両面を考慮して治療に当たる必要があると考えています。
サーノ博士は、痛みの原因が心にあるということを認めた患者さんは、それを否定した患者さんに比べると、より早く改善していると言っています。
皆さんの股関節痛も同様です。
心の状態が股関節痛を悪化させているということを、信じがたいとは思いますが、そのように信じて心を良い状態にコントロールした方が股関節痛は改善すると思います。
とにかく、自分の心の中にある不安・恐怖・怒りを言葉にして吐き出しましょう。
そして、笑顔を取り戻しましょうよ!

トレーニングができなかった・・・何にもしていない・・・将来歩けなくなるのかなぁ・・・なんて悩むことが1番いけないんでしょうね・・・。


変形性股関節症を怖がらないでね