みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

<負けないで 性被害者からの発信>(上)自分を取り戻す闘い(下)成長する人へ 

2017-11-12 16:32:58 | ほん/新聞/ニュース
カエデ類の紅葉も始まりました。
木が大きくなって、みごとな紅葉どこからでも目立つハナチルサト(花散里)。

まだ少し黄色くなっただけですが、これから葉の色が、
薄緑から黄色に、黄色から赤に、と葉色が変わっていきます。
手前はイタヤカエデ。
  
手のひらほどの大きな葉が真っ赤になります。

花水木の紅葉




椿とアジサイとキンリョウヘン。

キンリョウヘンは屋根のある棚に乗せて、

夜温が5℃を切るようになったので、パオパオをかけて保温してやりました。

秋から株もとに十分陽を当たるようにして、
2,3回霜があたるくらいの寒さに合う用に管理すると、
花芽が付きやすくなります。
ちょっと管理がむずかしいキンリョウヘン。
春にたくさん花が咲を咲かせて、
花に誘われてミツバチがやってくるのを夢みながら(笑)。

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後半は、
中日新聞の編集委員・安藤明夫さんの<負けないで 性被害者からの発信>(上)と(下)、
性被害のことを一人でも多くの人に知ってほしいので紹介します。

  <負けないで 性被害者からの発信> (上)自分を取り戻す闘い 
2017年11月8日 中日新聞
 
 性犯罪を厳罰化する改正刑法が七月に施行された。しかし、レイプ、性的虐待、DVなどの被害者が声を上げられず、精神的な重荷を抱える状況は、容易には変わらない。名古屋市で昨年誕生した自助グループ「ピアサポート リボンの会」の活動を通じて、性暴力を受けた体験を乗り越え、本来の自分を取り戻す道を探る。

 名古屋市内で開かれた「ピアサポート リボンの会」の月例会。六人の女性が和室の机を囲んでいた。

 一輪のガーベラを手にした人が思いを語り、終わると次の人にガーベラを手渡す。具体的な内容を外に漏らしたり、批判したりするのは厳禁だ。

 「ふわふわしてる感じで、自分がどこにいるのか分からない」「人と接するのがつらいのに、仕事をこなしていて、毎日すごく疲れる」。精神的な症状を打ち明ける人、離婚して経済的な悩みを抱える人、自身への嫌悪感を語る人…。皆、過去に性被害を受けた体験を抱えている。しばしば明るい笑い声もはじける。安心して胸の内を打ち明けられて、元気になれるという。

 ミーティングは、性被害・性虐待の被害者、DVなど家庭内の問題を抱える人の二グループに分けているが、両方に参加する人も多い。

 代表の涌井佳奈さん(42)=同市=がこの会を作ったのは「自分に必要な場だったから」だ。

 高校時代に、信頼していた教師から関係を迫られ「これは恋愛だから、誰にも言っちゃいけない」と口止めされた。以来、校内外でたびたびわいせつな行為をされた。物のように扱われることがつらくて、関係を終わらせたが、「魂の殺人」とも呼ばれる性被害の後遺症は強烈だった。

 自分を大切にすることができずに、自暴自棄になり、暴力的な男性に依存したり、自分を支えようとしてくれる相手も傷つけたりした。結婚生活もうまくいかなかった。三十五歳でうつ病と診断され、その根本が高校時代の性被害だと気付いた。

 当時住んでいた東京の医療機関を回って治療を受けたが、性被害のつらさを分かってくれる医師は少数。トラウマ(心的外傷)を抱えながら、“普通”を装うことに苦しみ、薬を過剰にのんで、「死にたい」という思いが募った時期もあった。

 力になったのが、東京の自助グループ。DV被害者主体だったが、同じ傷を持つ仲間たちの言葉が心に響いた。そこから、過去の自分を振り返り、本来の生き方を取り戻すための作業を続けていった。名古屋に転居してから、近くに自助グループがないことを知り、立ち上げた。

 神奈川県座間市のアパートで九人の遺体が見つかった事件の報道に、涌井さんは「被害者の女性たちと私は、紙一重の違いだと思う」と話す。

 「死ぬことばかり考えている時は、怖いとか家族が悲しむとか考えられなくて、やさしそうな男性が巧妙に近づいてきたら、吸い寄せられていたでしょうね。今になってわかるけれど、当時の私は、本当に死にたいのではなく、私を理解してほしい、助けてほしいと、場や仲間を求めていたのだと思います」
 (編集委員・安藤明夫)


  <負けないで 性被害者からの発信> (下)成長する人へ
2017年11月9日 中日新聞

 愛知県在住の三十代の女性は、数カ月前、夫が十代の娘にわいせつな行為をするのを目撃した。

 娘を守るため、夫に家から出て行ってもらったが、衝撃と怒り、不安で眠れなくなった。助けを求めてネットを検索する中で見つけたのが、自助グループ「ピアサポート リボンの会」。代表の涌井佳奈さん(42)に連絡を取り、会に参加してみると、さまざまな被害体験を持つメンバーが、夫を追い出した女性の行動をほめてくれた。経済的な理由で離婚に踏み切れないことも理解してくれた。

 「安心して言える場があり、聞いてくれる人がいることが本当に力になりました」と女性。今は、下の子たちから「パパは?」と聞かれても、心を乱すことなく「家に帰れないけれど、みんなのために頑張って働いてるよ」と答えられるという。

 涌井さんは「会を始めてみて、性的虐待が多いことに驚きました」と話す。参加する女性二十数人のほぼ半数が、性的虐待の被害体験のある人や、その家族。トラウマ(心的外傷)でうつ状態になったり、経済的な問題を抱えている。しかし、公的な相談機関を訪ねる勇気が持てないため、実態が見えにくい。「声を上げること」の大切さを痛感したという。

 涌井さんは自身の体験から「周囲から『忘れなさい』と言われても、性被害は忘れることも消すこともできない。被害はつらいけれど、“その後”はもっとつらい」と感じている。だから会の目標は「サバイバー(生存者)からスライバー(成長する人)へ」。団体名も「Thrive(スライブ)」に改めて、リボンの会は自助グループの活動として続けている。つらさを抱えて生きるのではなく、体験を受け入れ、成長していくという信念だ。

 運営を手伝ってくれる仲間もできた。ネット上のオンラインサロン、被害者家族のグループ活動、自分を大切にするプログラムなどや、他団体との交流にも力を入れている。

 九月には、名古屋市で行われた「AIDS(エイズ)文化フォーラム」に参加した。偏見・差別の根強いエイズの問題から日本社会の課題を考えるシンポで、児童虐待防止、LGBT(性的少数者)支援、非行少年の更生支援など、さまざまな活動の関係者とともに、声を上げていくことの大切さを強調した。

 話題の書「男が痴漢になる理由」(イースト・プレス)で知られる精神保健福祉士・社会福祉士の斉藤章佳さん(38)との対談もした。斉藤さんが勤める大森榎本クリニック(東京)に通院する性暴力加害者たちの実像を聞き、痴漢などの性暴力が依存症の一種であることを理解する中で、被害者の立場から治療に協力できることがあるかを考えるようになった、という。

 「私自身、被害者だけど、そのトラウマによる苦しみの中で、加害者になったこともあると思う。性の問題をタブー視せず、対話できる社会にしていければ」と語る。
 (編集委員・安藤明夫)


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11月11日(土)のつぶやき

2017-11-12 02:05:28 | 花/美しいもの
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