みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

「しなやかに、遊び心--社会学者・上野千鶴子さん」毎日新聞に登場

2010-07-01 16:34:38 | ジェンダー/上野千鶴子
ここ数日、夜間の胸の痛みを訴えていた母が、
昨日夕方、岐阜ハートセンターの上野先生を受診。
血液検査、胸部レントゲン、CT、心エコーと一通りの検査をして、
結論としては、そのまま緊急入院、ということになりました。

心臓の病気は命にかかわることがあるので、「入院」と決まって一安心、
夜7時を過ぎていたのですが、ばたばたと入院手続をして、
そのまま母の病室に一晩泊まりました。

入院を予想していなかった母は、「気付いたら病室で点滴をされていた」状態で、
目が覚めると、「ここはどこ? どうしてここにいるの?」と聞いていたのですが、
ついてすぐと早朝に点滴をしたら、頭もシャキッとして目もパッチリ。
車椅子で1階のフロアーを朝の散歩で歩いていたら、
昨日検査でお世話になった看護師さんが見つけてくださって、
「一晩で別人みたいになったね」と声をかけてくださいました。

昨日は気がつかなかったのですが、1階のフロアーには天上まで届くような七夕飾り。


「おじいちゃんが早く元気になりますように」。

短冊に書かれた、大切なひとの回復を願うことばに胸があつくなります。


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24時間の病院の滞在でさすが疲れて帰宅して、毎日新聞の「くらしナビ」を広げたら
上野千鶴子さんの全身写真が目に飛び込んできました。


読んだら疲れもふっとびました。
「癒し系」のすてきな記事です(笑)。

新聞の写真は白黒なのですが、web版はカラー写真。

こちらの写真のほうが上野さんのファッションの雰囲気が伝わるので、
本日付の記事ですが、写真入りで紹介しますね。

ワードローブ:しなやかに、遊び心--社会学者・上野千鶴子さん

◇講演内容、聴衆にも気配り
 ジェンダー研究の権威、フェミニズムの論客として第一線で活躍。歯に衣(きぬ)着せぬ発言を続け、「脅し系」を自任していたが、最近は「癒やし系」に変身中という上野さん。ファッションの取材を受けるのは25年ぶりというが、実はおしゃれである。
 きゃしゃな体にノースリーブのトップスをまとい、大ぶりのアクセサリーをつけるのが、春夏の上野さんのスタイル。取材当日は、草木染めの渋いジャケットを合わせ、キャンパスの新緑に溶け込んでいた。おそろいに見えるイヤリングとペンダントヘッド、チョーカーは、別々に買ったものという。「洋服や小物を買うのは昔から好き。選ぶたびに、女に生まれてよかったと思いますね」と照れた。
 大学での仕事のかたわら、講演や会合で全国を飛び回っているだけに、洋服を一番よく買うのは「移動途中の駅ビル」。ぱっと選んでも、失敗は少ない。「このくらい生きてきたら自分に似合うものは分かってきます」と笑う。
ノースリーブの赤のいトップスに、柿渋と墨で染めたジャケットを羽織って。個性的で履きやすい革靴はスーパー内の靴店で購入。東大の上野千鶴子教授=東京都文京区の東京大学で2010年6月21日、手塚耕一郎撮 

  *
 30代ではケンゾーを愛用し、「イケイケねえちゃんだった」という。当時は女子大の教官で、「生徒と張り合ってた」とも。フェミニストは化粧をしない、という偏ったイメージも打破した。
 だが40歳を前に、着ていた服が似合わなくなったという。「自己イメージと実際の自分が乖離(かいり)したのでしょう。加齢だけでなく、仕事の変化だったり……自分が変わっていく時があると思う。次にどういう自分が登場するか、何を着ていいか、分からなかった」。節目はおおかた10年ごとに訪れ、その時期に買った服は大失敗するという。
 最近は素材感が良く、遊び心があり、着て楽なものに引かれる。講演会では、抜け感のあるソフトジャケットが多い。「聴衆にオヤジが多い時はフェミニンにまとめる。発言がきつめなので、服装は柔らかく、ね」。上野流の“甘辛ミックス”だろうか。
 上野さんを知るある女性は「話す場と内容まで考え、洋服を選ぶ気配りの人」と評した。

(左)愛用のバングル。エスニックな手工芸品を好む。「美しいものを作る人がいて、それを身につけられるなんて、ぜいたくなこと」。(中央)ストールは100本前後持つ。写真は東京の染色作家の手描きのもの。(右)友人にプレゼントされた「スタンプス」時計。かわいらしい時計をその日の服に合わせる
   *
 ファッションの変遷は、女性史と切り離せない。学生時代、ジーンズで登校すると「今日はデモの日?」と尋ねられたという。ジーンズは学生運動のシンボル。その後ブームとなるミニスカートは、性解放を象徴していた。
 初期の代表作「スカートの下の劇場」(89年)では、下着の変遷を通して性意識を分析した。本の中で予測した「男性の性の現場からの撤退」は20年後の今、「草食男子」の現象と重なる。「当たってますね、とはよく言われるが、社会の変化は予想より早かった」と話す一方、「想定外なのは、これだけ女性の雇用が崩壊したことね」と顔を曇らせた。
 ベストセラーになった「おひとりさまの老後」(07年)など、老いや介護の問題にも研究テーマを広げている。今年4月に出版されたエッセー集「ひとりの午後に」では、亡き母への思いなどが率直につづられ、身の回りの些事(さじ)への慈しみにあふれている。大胆で挑発的な批評の裏側にある、しなやかな感性は、装いにも表れているようだ。【田村佳子、写真・手塚耕一郎】
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 ■人物略歴
 ◇うえの・ちづこ
 社会学者、東大大学院教授。1948年、富山県生まれ。平安女学院短大助教授、京都精華大教授などを経て、95年から現職。「セクシィ・ギャルの大研究」「家父長制と資本制」「近代家族の成立と終焉」「男おひとりさま道」など著書多数。NPO法人「ウィメンズ アクション ネットワーク(WAN)」の理事も務める。
毎日新聞 2010年7月1日 東京朝刊



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