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最高の人種を代表する存在としての西側の市民

2013-05-05 | ラジオ
ボストンマラソンのテロ事件が起き、3人の観客の命が失われたその日、世界中がテロの脅威に震撼した。ですがアフガニスタン、シリア、イラクなど、戦火のあがる他の土地で何十人もの市民が亡くなっても、西側社会はこれに一粒の涙もこぼすことはなかった。
専門家らはこうした状況から、西側諸国とそのほかの国の市民の命の価値には計り知れない差異があるのではないか、このように(電波が弱く聴き取れず)
この問題は今日に始まったことではない。西側で悲劇的な事故が起こった場合、それよりもっと恐ろしい事件や事故が他の地域で起きても、西側メディアは自分の領域内の小さな事件のほうを扱うということが、これまでもたびたび見られた。

ロシア科学アカデミー・世界経済国際関係大学の学術研究員、ホフロフ氏は次のように語っている。
「アメリカ国内で起きるテロは、アメリカ人社会へ心理的な圧力を与える最大の要因となる。これは人事ではない万人に起こりうるのだ、これはスポーツの祭典を訪れたときや、または子供とスーパーマーケットに行ったときにも起こりうることなのだと。このように身近なこととして皆は考える。そのとき市民は心配を募らせ、国が国家が自分たちを守ってくれるだろうと期待感を高める。政治ロビー、金融ロビーはこうした恐怖感や、その裏返しとしての期待感の高まりを予算配分などにおいて、自分の利益のために利用する。アメリカ国内で起きるテロは、これから始まるアメリカ議会選挙で利用されるものになるかも知れない」
専門家は、このよう語っている。

現代のテロリストたちは、一国の政権がどれだけ、その国の世論に依存するものであるを熟知している。そのため今日、テロの効果は、テロによって何人の死者が出たかではなく、その場面がどれだけマスコミで報道されたか、その時間が示すところとなる。
ですがもちろんアメリカ市民、一人の命とアフガニスタン人一人の命の価値は変わりはない。にも遠い国の人の命は、いわばショーの端役にされてしまう。そのショーの内容も結末も決めるのはメディアだ。

ここでまた一人、ロシア人専門家のコメントを紹介する。ジャーナリストで社会活動家のアレクセイ・チャダエフ氏は、問題は西側のメディアの内部にあるというよりは、西側の世界観、そのものにあるのではないか、このような見方を示している。
「私はこれはメディアの問題ではないと思う。単にイラク、シリア、リビアなどの領域は安全な領域だとは考えられていないのだ。鍵となるのは、そのテロがどこで発生したかということだ。西側文明国の只中で爆発が起きれば、受け止められ方は異なる。そしてメディアは、そのことから壮大な物語を作り上げてしまうのだ」
社会活動家は、このように語っている。

西側の唱える民主主義的な価値、それは他の国を教え諭し、そして時には軍隊を送り込む良い口実になってしまっている。
こうした場合、西側メディアが特に支持するのは自国の政治家たちだ。ですが彼らが主張する民主主義の価値の中では、アメリカ市民の命の価値と、アジアの国の人の命の価値は全く等しいということになる筈ではないだろうか。ですが西側メディアは、こうした原則を支持することを拒んでいるようだ

Wアナウンサーの喋りがあまりにも下手すぎて驚く

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4月30日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル