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朝鮮危機をめぐる悪循環

2013-05-20 | Weblog
原子力空母ニミッツが参加して行われている米韓軍事演習について、北朝鮮は自国の安全保障に深刻な脅威を与えるものであるとの考えを示している。
また多くの専門家らはアメリカの行動が挑発であり、常識では考えられないと指摘している。
米韓両国の合同海軍演習は、朝鮮半島付近で昨日(13日)開始された。演習の目的は敵ミサイルの捕捉および迎撃、対潜防衛、航空部隊による攻撃への対処などとなっている。

最近に至るまで、国際世論は大戦争が勃発するのではないかと懸念していた。今のところ緊張は緩和し始めているとも思われるが、韓国とアメリカは強硬路線を貫いている。北朝鮮による声明が少し平和的になったと見るや、アメリカと韓国は軍事演習を行っている。そのような行動は北朝鮮から見れば挑発以外の何物でもないだろう。その結果、朝鮮危機は永続的性格を帯びることになっている。
北朝鮮が5年以内に核弾頭を搭載したミサイルを開発するという見方もある。しかしこれは未来のことだ。現在のところ、韓国はアメリカの支援なくしても北朝鮮に勝利することができるだろう。

つまり韓国にとって恐れるものは何もない。北朝鮮ができることは、せいぜい脅迫することぐらいだ。それならば、すでによく知られている力を、わざわざ誇示するために、どうして多額のアメリカ市民の税金を投入する必要があるのだろうか。おそらく、地域における自らの覇権を確実なものにするためだろう。

ロシア科学アカデミー極東研究所・朝鮮センターのキム主任研究員は、それは朝鮮半島における緊張緩和には、つながらないと指摘している。
「アメリカの意図は明らかだ。韓国の意図も明らかだ。そしてまた北朝鮮による行動の動機も明らかです。7月にはまたいつものように緊張が高まることとなるでしょう。その次は8月です。7月は朝鮮戦争停戦合意が結ばれて60年目ですから、両者がそれぞれ自分が勝ったと主張することになる。言葉の上の戦いが始まるのだ。8月には米韓の大規模な軍事演習が行われる。それには原子力空母、原子力潜水艦、イージス艦などが参加する」
主任研究員のコメントだ。

残念ながら、このような悪循環から抜け出すことは、ますます困難になってきている。

5月14日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル