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ペテルブルクの人参でインフルエンザ根治

2013-02-24 | ラジオ
インフルエンザの特効薬となるニンジンが、サンクトペテルブルク国立大学で開発された。ニンジンの遺伝子にインターフェロン遺伝子と呼ばれるものを組み込んだものだ。
インターフェロンとは、ウィルス感染によって動物細胞内に生成するタンパク質で、ウィルスを抑制し免疫を高める機能を持つ。インフルエンザの流行シーズンには、このニンジンでサラダをこしらえることが最良の予防法になるかも知れない。

対インフルエンザ遺伝子をニンジンに組み込むのに限らず、必要な機能を備えた遺伝子をお好みの食品に組み込むことが可能だ。
ニンジン計画を主導したルートワ博士は、ロシアの声にそう語っている。
「歯のカリエスを治療するための遺伝子を、バナナに組み込むといった形で、この方法は広く行われている。間もなく児童へのワクチン接種は必要なくなり、特定の食べ物を食べることがそれに代わるだろう。細菌性の細胞ではなく、植物性の細胞が用いられるとなると、ワクチンや添加物、免疫増進といった方面は、非常に展望の明るいものとなる。
大量に製造することが可能であるし、おまけに独立した製品を製造することなく、そのまま食品添加物のように利用することが出来るのだから」
学者のコメントを紹介した。

サンクトペテルブルク国立大学遺伝子改良学部は遺伝子工学に長年取り組み、牛型インターフェロンを利用して、タバコ、エンドウ豆、ニンジンなどの遺伝子改良植物を製造してきた。
こうした品種は現段階では、獣医学や農業の方面で用いられる予定だ。つまり動物の治療のために、生物学的に活発なタンパク質が生産される。
ルートワさんは、そう語っている。
「この方面に向けた開発においては、大型有角獣つまり牛などのために、特別に牛の遺伝子を選んだのだ。研究を行い、これを実地に応用するために、人間のワクチンを使うよりも、動物の方がはるかに簡単だからだ。原則は完全に共通している。どの遺伝子を選ぶかに違いの全てがあるのであって、その後の工程は共通だ」
博士のコメントを続けて紹介している。

ウィルス感染予防に今日用いられているワクチン接種は、もちろん効果のないものではない。ですが、これらワクチンには一つの大きなマイナスを持っている。
バクテリア細胞にとって動物あるいは、人間の体内は、あまり居心地のいい環境ではないのだ。
ルートワ博士はそのように語っている。
「バクテリア細胞は人間の、あるいは植物の細胞とは異なる。対応する遺伝子、タンパク質その他の振る舞いでそれが分かるのだ。ところで動物細胞には、人間に危害をもたらすウィルスが潜んでいる可能性がある。植物性細胞には、こうした欠点がない。最も大事なことは、タンパク質を取り出し洗浄するという、非常に高くつくオペレーションを免れることが出来るという点だ。これは非常に重要なことだ」
開発者の博士のコメントを紹介した。

遺伝子組み換えという言葉を恐れるには当たらない。ペテルブルクの遺伝子学者たちは力を込めてそう語る。その食品がどのように作られたものであるかということは重要ではない。重要なのは、それが何であるかということだ。

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pol

2月7日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル