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世界的な金融危機の打開策を模索する経済大国の首脳達

2009-02-25 | ラジオ
世界の経済大国の指導者たちが、世界的な金融危機の打開策を模索し
ている。
2月16日にメドヴェージェフ大統領はまさに、このテーマに付いてイギリス
のブラウン首相、そしてドイツのメルケル首相と電話会談を行った。
この電話会談での具体的な話題は、4月2日に開かれるロンドンでのG20
の準備に関するものだ。
会談の中でメドヴェージェフ大統領、ブラウン首相そしてメルケル首相は早
急に金融危機の対策を進めていく必要性があるという見解で一致した。
またメドヴェージェフ大統領はブラウン首相及びメルケル首相に対し、ロシ
アは一連の問題に関し、G20の場で検討する価値があるだろうと思われる
対案を行う構えがある事を伝えた。

想定されるロシア側の提案内容に付いて、アメリカ・カナダ経済問題研究所
副所長は、次の様に述べている。
「私達はロシア首脳陣がどの様な提案を行うのか、現在のところ明確には判
らない。ロシア首脳陣が、これまでに発言した内容から、推測することしか出
来ない。
先ずは全ての国際金融システムに、もっと透明性を持たせようとする提案が
考えられるだろう。
第二に自国通貨が主要基軸通貨となっているアメリカが、全てを決定している
一国独占状態を避ける必要があるという提案だ。
第三の提案はドルと対等の効力が及ぶ、地域基軸通貨の創設で、これによっ
て危機的な状況が発生するリスクが軽減されると思われる。
また私は現在起きてしまった様な金融危機を今後避けるために、国際金融の
動向を監視する何らかのメカニズムを創設するアイデアが、もう一つの議論の
テーマになりうると考えている。
つまりありとあらゆる有価証券を過剰発行したため、その数が有価証券の根拠
となる実際資産よりも大幅に超えてしまったのだ」
この様にアメリカ・カナダ経済問題研究所副所長は述べている。

またロシアはG20の場で各国が採択する、金融危機対策に関する決定が無条
件に履行されるようにイニシアチブを取ることも考えられる。
と言うのもワシントンで開かれた前回のG20で、一時的に一年間、保護貿易策を
講じることを禁止する決定が採択されたが、結局義務が果たされなかった。
従ってこの様な事態が繰り返されるのを避けるのが目的だ。

結局G20に加盟している複数の先進国が、パートナー諸国を犠牲にしてまで、国
内経済の状況を少しでも回復させたいという誘惑から逃れられない事が判った。

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2月18日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル