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3・11文学館からのメッセージ―天災地変と文学

2014-03-19 22:54:51 | Weblog

 東日本大震災から3年のこの春、全国文学館協議会に加盟する各地の36文学館が「3・11 文学館からのメッセージ―天災地変と文学」と題した展示を一斉に開催しています

▼多くの被災者がいまだ生活再建に踏み出せず、原発事故も収束が見えない中で、文学館にできることは何か。同協議会は、今ここにある問題として震災を考え、記憶を風化させないために、震災後に生み出された数多くの作品を知らせることが文学館の責務ではないか、といいます

▼東京・駒場の日本近代文学館では、俳人、歌人、詩人らが自ら揮毫(きごう)した作品を展示。被災地から寄せられた作品からは、底知れない苦悩と悲しみ、そして未来への決意が伝わってきます

▼〈始めより我らは棄民青やませ〉〈夏草や影となりても生きるべし〉高野ムツオ(宮城県多賀城市)、〈喪(うしな)へばうしなふほどに降る雪よ〉〈春の星こんなに人が死んだのか〉照井翠(岩手県釜石市)、〈この街を出てゆくといふ、をさなごをかばんのやうに脇にかかへて〉〈深くふかく目を瞑(つむ)るなり本当に吾らが見るべきものを見るため〉高木佳子(福島県いわき市)

▼広島県福山市のふくやま文学館は、被爆からの復興を取り上げています。被爆体験を軸とした原民喜の『廃墟(はいきょ)から』、被爆8年後の広島を描いた大田洋子『夕凪(ゆうなぎ)の街と人と』などを展示し、原爆と原発が地続きであることを示唆します

▼作品がすくいとった被災者や死者の声。惨禍を繰り返さないために、その嘆きを聴き続けることを始めたい。しんぶん赤旗「潮流」

全国文学館協議会 第2回共同展

◆2013年3月、全国文学館協議会では、「文学と天災地変」という共通のテーマによる共同展示を開催いたしました。2011年3月11日の東日本大震災により被災された方々への私たち文学館活動に携わる者の心情と連帯感をお示しするために企画したもので、こうした共通のテーマによる共同展示は全国文学館協議会としてはじめての試みでしたが、全国の41の文学館が参加し、大きな話題となりました。

◆その後、6月の総会において企画の継続が全会一致で決定され、今年度は「3.11 文学館からのメッセージ―天災地変と文学」のテーマのもとに共同展を開催することにいたしました。震災から3年が経とうとしていますが、いまだ困難な状況にある多くの被災者の方々があり、また原発の問題も終息が見えないままです。そのような中で、この共同展では、いまそこにある問題として震災を考え、その記憶を風化させないために、本年度は全国36の文学館が参加し、上記のテーマにおいてそれぞれに展示を開催いたします。

 

【参加館と企画一覧】

 ・井上靖記念館「井上靖と天災地変」 2月22日(土)~4月20日(日)

 ・函館市文学館「熊谷達也の『烈風のレクイエム』に描かれた“昭和の函館三大災害”」 2月14日(金)~3月12日(水)

 ・青森県近代文学館「三浦哲郎『ユタとふしぎな仲間たち』のもつ力」 3月1日(土)~3月30日(日)

 ・日本現代詩歌文学館 ①「明日から吹いてくる風ー2011.3.11と詩歌、その後」(2013年度常設展) ②「未来につなぐ想い―2011.3.11と詩歌、そして…(2014年度常設展)」 ①2013年3月12日(水)~2014年3月16日(日) ②2014年3月18日(火)~2015年3月15日(日)

 ・仙台文学館 特集展「文学にみる震災」 2月28日(金)~4月20日(日)

 ・郡山市こおりやま文学の森資料館「共同展示 3.11 文学館からのメッセージ」 3月8日(土)~4月13日(日)

 ・いわき市立草野心平記念文学館「3.11といわきの詩人、歌人」 3月1日(土)~3月30日(日)

 ・田山花袋記念文学館「『東京震災記』―花袋の見た大震災― 」 3月1日(土)~4月13日(日)

 ・荒川区日暮里図書館2階 吉村昭コーナー「作家 吉村昭と災害の記録」 2月21日(土)~6月18日(水)

 ・文京区森鴎外記念館「観潮楼と震災」 3月8日(土)~5月7日(水)

 ・林芙美子記念館「林芙美子が見た関東大震災」 3月4日(火)~4月30日(水)

 ・日本近代文学館「3.11 文学館からのメッセージ-天災地変と文学」 3月1日(土)~3月29日(土)

 ・武者小路実篤記念館 コーナー展示「進め、進め」(春季展「実篤の眼「人間を描く」~愛蔵品と作品から」のうち) 3月8日(土)~4月13日(日)

 ・吉川英治記念館 「関東大震災から作家へ」 3月1日(土)~6月1日(日)

 ・神奈川近代文学館 特別コーナー「黒岩重吾と阪神淡路大震災」(収蔵コレクション展13・企画展「生誕90年 黒岩重吾展」のうち)        2月1日(土)~3月30日(日)

 ・大佛次郎記念館 大佛次郎没後40年記念 テーマ展示Ⅱ 「『鞍馬天狗』誕生90年」 11月20日(水)~3月16日(日)

 ・鎌倉文学館「吾妻鏡にみる災害」 3月8日(土)~4月20日(日)

 ・浜松文芸館「震災と文学-鷹野つぎが見た震災」 3月1日(土)~3月23日(日)

 ・山梨県立文学館「芥川龍之介が見た関東大震災」 1月30日(木)~3月16日(日)

 ・軽井沢高原文庫「浅間火山と文学」 3月1日(土)~4月20日(日)

 ・隠し文学館花ざかりの森 「『美しい星』と人類救済の試み」 3月1日(土)~3月23日(日)

 ・石川近代文学館「石川県ゆかりの作家と天災」 3月1日(土)~3月30日(日)

 ・泉鏡花記念館「中川学描き下ろしイラスト『朱日記』―災厄のきざし」 3月1日(土)~3月31日(月)

 ・司馬遼太郎記念館「司馬遼太郎と阪神淡路大震災」 1月15日(水)~3月23日(日)

 ・田辺聖子文学館「田辺聖子が描いた生きるチカラⅡ」 3月1日(土)~4月12日(土)

 ・与謝野晶子文芸館「晶子と大震災②」 3月4日(火)~4月6日(日)

 ・芦屋市谷崎潤一郎記念館「特設展示「『細雪』と日本の戦後復興」(通常展『谷崎潤一郎・人と作品」のうち) 12月14日(土)~3月23日(日)

 ・佐藤春夫記念館「特別コーナー「佐藤春夫と地域の災害」 3月11日(火)~6月15日(日)

 ・姫路文学館「文人たちの震災-衝撃から生まれた思想と物語」 3月1日(土)~3月30日(日)

 ・森鷗外記念館「森鷗外文学に見る天変地異」 3月4日(火)~3月30日(日)

・吉備路文学館「文学と天災地変 漱石と岡山」 3月1日(土)~3月16日(日)

 ・勝央美術文学館「震災の中の作家たち」 3月1日(土)~4月28日(月)

 ・ふくやま文学館「復興と文学ーヒロシマ」 3月7日(金)~3月30日(日)

 ・中原中也記念館「関東大震災と中原中也」 3月11日(火)~3月30日(日)

 ・高知県立文学館 ①「寺田寅彦と地震Ⅰ」 ②「寺田寅彦と地震Ⅱ」 ①~3月30日(日) ②4月1日(火)~翌3月30日(月)

 ・北九州市立文学館「東日本大震災3.11以降の全出版記録 『本の力』展」 3月11日(火)~3月30日(日)