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金環日食ー観察エリア過去最大級

2012-05-17 23:42:26 | Weblog

21日の朝、日本に25年ぶりの「金環日食」が訪れます。天候に恵まれれば、九州南部から関東にかけての帯状領域で8300万人の頭上にリング状の太陽が輝きます。日食は、太陽と月、地球が織り成す偶然のドラマ。その秘密と観察方法を紹介します。(しんぶん「赤旗」より)

日食は「太陽―月―地球」が一直線に並んだ時、地球から見て太陽の手前を月が横切るため、太陽の一部または全部が隠れる現象です。2009年には硫黄島(東京都)などで、太陽が月にすっぽり覆われて完全に見えなくなる「皆既日食」が見られました。

 今回、金環日食が見られるのは、中国南部から日本を通って米国に至る「金環帯」と呼ばれる細い帯状領域です。東アジアから太平洋、北米にまたがる広い地域で部分日食が見られますが、場所によって太陽の欠け方や継続時間が違います。金環帯の外でも、日本全域で三日月のように大きく欠けた太陽が見られます。

日本の陸地を金環帯が通るのはごくまれ。前回のI987年は沖縄地方のみ、次回の2030年は北海道地方のみです。今回の金環帯は、大阪(282年ぶり)、名古屋(932年ぶり)、東京23区(173年ぶり)など大都市部を輿いています。国立天文台の縣(あがた)秀彦准教授は「今回は、国内で8300万人が観察できる過去最大級の金環日食となる」と説明します。

金環日食は、国内では午前7時半前後に起こります。例えば東京では、東の空に昇った太陽が、右上から欠け始めるのが6時19分。だんだん食が大きくなり、7時32分ごろには月の影がすっぽり太陽の中に入ってリング状になります。

金環日食は7時37分まで続き、その後、太陽の左下が欠けた部分日食が9時2分までみられます。金環帯のほぼ中心にある東京や静岡では金環日食が5分間続きますが、金環帯の端にあたる京都ではわずか1分9秒間です。

各地の日食予報は、国立天文台のホームページで調べることができます。金環日食は、それほど暗くなりません。太陽を直接見るのは危険なのでやめましょう。

日食観察メガネで見る…太陽が欠ける様子がはっきりわかります。書店や文具店、科学館などで市販されている日食メガネ(数百~千数百円程度)を正しく使って観察しましょう。長時間見続けると目を痛める恐れがあります。日食メガネで双眼鏡や望遠鏡をのぞくのは危険です。ピンホール投影法:厚紙などに押しピンで小さな穴を開けて、太陽光を通して白い紙に写せば、欠けた状態を観察できます。木漏れ日:未の葉を通った太陽光もピンホールの原理で地面に投影され、木漏れ日がリング状になります。鏡で壁に写す…手鏡などで離れた壁に反射させると太陽の形を見ることができます。望遠鏡の太陽投影板…鮮明な日食の像を大勢で観察できます。各地の科学館の観望会の予定は要チェック。

金環日食は、自然が織り成す偶然のドラマです。大きさが月の400倍もある太陽が、地球から見てほとんど同じ大きさに見えるのは、太陽が月のちょうど400倍、地球から離れているからです。さらに、地球を回る月も、太陽を回る地球も楕円軌道を描いているので、毎回、見かけの大きさは微妙に違って、日食の見え方は多彩です。金環日食は月が太陽よりわずかに小さく見えるときに起こります。逆に、月のほうが大きいときには、皆既日食になります。

 「月は46億年前にできたとき、もともと地球から近かったが、だんだん離れている。長い時間スケールでみたら、皆既日食は見られなくなる」と縣さん。「太陽と月と自分自身のいる地球大地が、この広い宇宙空間で完全に一直線になる口マンチックな現象を、ぜひ多くの人に興味をもって観察してほしい」 しんぶん「赤旗」5月13日ー科学リポートより