リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

演劇シーズンの始まり

2013年09月26日 | 日々の風の吹くまま
きのうはバタバタと午後を過ごして、早めに軽い夕食をして、おめかしをして、おでかけ。
馬子にも衣装とは良く言ったもんで、カレシはスーツに「何年ぶりかな」と言いながらネ
クタイ。ワタシは黒い深いVネックの膝丈のドレスにめずらしくネックレス。アメリカ総領
事館からの招待状に服装は「ビジネス」と書いてあったもので、それなりにかしこまって
ないとね。

総領事公邸はバンクーバーの古い屋敷町の一角にある古い大きな家。前庭には星条
旗が翻っていて、門にはいかつい警備員が2人。住むには一番安全なエリアかもしれ
ないねと言ったら、カレシは「いや、一番キケンなところかも」。(あまのじゃくっ!)玄関
先で総領事(とっても品の良い女性)と握手して、おうちの中へ。大広間?の隅にある
小さいグランドピアノがかっこいい。ダイニングルームにできたワインバーにはもちろん
カリフォルニアワイン。ふむ、外交官は国の「営業マン」でもあるんだなあ。

デザートが出て、カレシはチョコレートポプシクルを2個、マカロンを3個も平らげて、「太
りそう」。(誘惑に負けるから・・・。)そこで、総領事の挨拶と芸術監督のシーズン幕開け
の挨拶があって、作者のジョン・ロビン・ベイツが登場。黒縁の眼鏡をかけて、ちょっとバ
ディ・ホリーが年を取ったような、何となく神経質そうな感じの人で、挨拶はもごもご。「カ
ナダの人は礼儀正しくて、マナーが良くて・・・」とお決まり的挨拶をしている最中にワタ
シの近くにいた男性の携帯が鳴り出して、「ですが・・・」。そばの女性が「彼はアメリカ
人なんです」と言ったら、「ああ、やっぱり」と返したもので、一同大笑い。

芝居は、政治に転じた元映画俳優とナンシー・レーガンの薫陶を受けた妻のコチコチ保
守派の夫婦が住むパームスプリングスの邸宅が舞台で、テロに絡んで自殺した兄を巡
る回顧録を書いたリベラル派の娘と、家族の(意外な)秘密を守ろうとする両親の葛藤
がテーマ。この町は砂漠の中の金持のオアシスだけど、そこに通じるハイウェイの標識
はその先をまとめて「Other Desert Cities(その他の砂漠の町)」と表示しているそうで、
それをタイトルにすることで、「それぞれの見解があり、どれも真実」ということを暗示し
ている。一見してメロドラマ(カレシの評)だけど、奥の深い作品だと思うな。

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