リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

ハロウィーンの夜に

2013年10月31日 | 日々の風の吹くまま
今夜はハロウィーン。雨降りでなくて残念だけど、カレシの英語教室の夜で良かったかも。
だって、外でバンバン花火が上がったり、爆竹が鳴ったりするたびに、例の「イラッチオーラ」
丸出しで出たり入ったりするから、ワタシはイライラ。まあ、年に一度の行事でも、昔と違っ
て性格の悪い連中が悪さをするご時世なので、ストレスや不安を感じる人たちが増えてい
るのも確か。おまけにインド人のディワリの時期と重なるもので、公園など以外での花火や
爆竹の使用を禁止しようとしても、「差別」だと騒がれるから難しい。

何だかほんとにストレスが充満した不寛容の世の中になったという感じがするな。今週の
Maclean’s誌にはアメリカの「怒れる白人男性」が政治家や異教・異人種を怒髪天を衝く勢
いで罵倒している写真が載っていたし、ロイターズには来年欧州議会の選挙があるヨーロッ
パ各国でナショナリズムと排外感情が高まっているという記事があったし、カナダでも、公務
員の宗教シンボル着用を禁じるケベック州の「価値観憲章」に関する世論調査では意外に
ケベック州外で賛同者が多かったし、日本でもxenophobiaが台頭しつつあるようだし、こ
れじゃあ、亡霊も餓鬼も、いや悪魔さえも怖くて出て来られないかも。

前世紀後半に推進された様々な差別撤廃の努力に対してM9級の揺り戻しが来ているとい
うことかな。技術革新が性急な社会変革を地球規模で加速して、もうついて行けないと感じ
る人たちが増えつつあるんだろう。先進国の頭でっかちたちが世界を変えられるのは自分
たちだと、(彼らが描く)理想世界の実現を急ぎ過ぎたのかもしれない。いくらそれが正義で
あっても、人間はスマホのアプリじゃないんだから、人格の基礎となる価値観はひと晩では
変わらない。それで、頭でっかちたちは世界が思うように変わらないとイラッチオーラをぷん
ぷん、彼らに価値観を根底から変えろと強迫されている(と感じる)方もイラッチオーラぷん
ぷんで「そっちが変われ」。

不寛容と報復が人間の性であるなら、崩壊する前のローマ帝国の世界もこんなもんだった
かもしれないな。いや、この地球上に栄えたどの帝国も末期の社会はこんな風にストレスだ
らけだったのかもしれない。近いところでは、大戦前夜の世界もこんなもんだったのかもし
れない。ほんとに、Quo vadis homo sapiens(人類よ、どこへ行く)?

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