チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

千葉の殿

2014年05月21日 10時05分36秒 | 日記
千葉保田に住む93歳の知人のお父様
未だに農作業をなさっている
今日は「蚕豆」がダンボール一杯送られてきた
カナちゃんと一生懸命皮をむいている

電話を掛けてお声を聞く
「届きましたか?今年は遅くて新モノですよ」
そちらは人も沢山集まるし
お昼は食事も作っているというので
沢山送っておきましたと仰る

「皆さんにおふくわけもしますが、茹でて冷凍をしておこうと思うのですが」
「うん茹でて冷凍ねそれはいい、小出しにできるようにしておくといいですね」

「先日の金柑は私が煮ました」
「おおおおそうですか、種は出しましたか?」

「いいえそのまま召し上がる人が出すことにしてーー」
「わははは、それはいい、二粒くらい出してお茶受けにすると喜ばれるでしょう?」

「二粒どころかみなさんたくさん召し上がりましたよ、金柑が新鮮でしたのでね」
「いやいや煮方じょうずなんでしょう」

私たちはこの方のことを「殿」と呼んだり「お父さん」と呼んだりしている

おとうさんは
「また何か新しい食べ方があったら教えて下さいね」
「逆ですよどうぞ教えて下さい」

謙虚な殿
家の庭にも蜜柑の木があり其の蜜柑も一緒に送って下さった

おとうさんの健康は自然が守ってくれるからだと仰る
お礼を考えたら
「おとうさんに顔を見せにいくことですよね」と加奈子さん
近々行こうと語り合う

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ゆかたの着付け

2014年05月20日 09時57分01秒 | 日記
きものの着付けは「ゆかたに始まり、ゆかたで終わる」
チャコちゃん先生はそんな風に思う
未だにゆかたを着こなす自信がない

ゆかたを美しくさわやかに着ている人を見るにつけ
うらやましい
自分は其の姿にならない

身体の線が何もかもしっかり出てしまい
それでいてスッキリと着る

ゆかたのおさらい会などを見ると
みなさん上手だなあとつくづく思う

ゆかたは腰の線がポイント
だからこそ湯文字が必要なのだと思う
そうすると腰の線がきちんと決まり
ヒップアップになって居るので
半幅の帯結びが良く合う

年代的にチャコちゃん先生は
ゆかたを着て外を歩くというのに抵抗がある
せめて町内だけの行動でナイト落ち着かない

これはそのように思い込んでいるだけだと思うのだが
なかなか頭の切り替えができない
ゆかたを着て電車に乗るなんてこれからも一生ないであろう

浴衣姿を見るのは大好きだが
自分の姿をそこに映すことができないでいる

三社祭が終わり江戸はいよいよ夏
昔はこの日からゆかたを着始めた
さわやかな風の中では浴衣姿をステキだと思う

吉田はよく似合うので今ゆかたの帯結びの会をし開催中
「貝の口」がことのほか上手
うらやましい
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女将さん達の力

2014年05月17日 08時45分27秒 | 日記
能登の方へ行っていた
今年初めて日本海の夕日も眺めた
寺の傍にある日本蕎麦も堪能した

チョット話がそれるが
神社の周りはうどん屋が多く
寺の近くは蕎麦屋が多い
とチャコちゃん先生は思う

総持寺のある門前町糸芸苑で
(着物を通して学んだ日本人の知恵や生き方」をテーマにお話しさせていただいた
この招聘は県の「中小企業」を元気づけるという企画の中の一つ

話を聞きにいらっしゃる方はみんな女性
最もウイクデーなので男性の参加は難しい

其れにしても各種業種の女将さん達は
店をもり立てることはもちろん
自分自身の教養を高めようと真摯な態度でいらっしゃる

此方の図書館に勤めていらっしゃるHさんが
たまたま図書館でチャコちゃん先生の「二四節気のきもの」-三五館
を手にして「会いたい」と思って下さっていたらしい
チャコちゃん先生のために手作りのお昼をご馳走して下さった

こういうことは
全て着物を通して与えられる果報と思っている

地方は色んな業種の女将さんたちの結束も固い
それが男のような縦社会になって居ないところが興味深い
大店の女将さんが主導権を握るのではなく
主体的に自立して世の中のことを考えながら仕事をしている女将さんが
グループをまとめている

やはり女は平和を愛するものだとつくづく思った
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歩き巫女

2014年05月13日 09時24分38秒 | 日記
昔時代小説を読んでいたとき
「歩き巫女」という遊女の存在を知った
江戸時代までは寺を宿舎として温泉宿に歩き巫女がいて
疲れた男達を慰めていたという

巫女と言うくらいだから
ただの遊び女ではな3歳く
体と心を慰めるいえ癒やすのが目的であったらしい
ほとんどの巫女はフリーランサーであって
グループ経営はしていない
お金を取れる相手からは金額をきちんと云うが
とれそうにない相手には相手の言い値で成立していたらしい

これらの情報は全て時代小説
ホントウなのかなと思って読んでいたくらいで

しかし
「私歩き巫女よ」と名乗る女性にチャコちゃん先生は会った
当然のことながら取材モード
彼女は清潔な温泉宿に泊まり
そこでの一人旅の男and其の男が抱えている悩みを感じたら自分から声を掛け
カウンセラー宜しく静かに聞き出していく
当然セックスもはいるが
其れは静かで優しく慈愛の籠もったセックスにするそうだ

その代わり関係を持った男とは二度と会わない

「其れであなたは平和なの?」
「ええ男達の心の闇が消えていくのを一緒に見ていると充実するの」
「・・・・・」
値段は結構高いと思ったが人生を代えるくらいのパワーをもらえればやすいものだ
「もう一度会いたいと想う人もいるでしょう?」
「次に会ったら別の人よ私はそのときだけで充分」

色んな話を聞いた
andこれからもお話を聞く予定だった
彼女の訃報が届いた39歳
魂の美しい人だった
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華麗なる一族

2014年05月12日 09時36分48秒 | 日記
昨夜は早寝をしようと思っていたのに
19時から23時まで「華麗なる一族」の映画を見てしまった
山崎豊子の大作でこの本を読んだときは
壮大な男の野望のスケールに驚きもし
男ならやはりこうやって社会を動かしたいと思うだろうと思った

日本の高度成長が始まろうとしていた佐藤総理の時代だ
映画になると聞いていたが
其の当時は見る気もしなかったが

昨夜見てみると昔の役者の重厚さが改めて感じられた
其れと同時に女優陣の美しいこと
室内のしつらえ家具調度品
監督は山本薩夫

この当時チャコちゃん先生は
変にフランス映画にはまっていて邦画に足を向けることがなかったので
(自慢にはならないがリアルタイムの裕次郎映画を一本も見ていない)

今其の時代の映画を見る機会があって嬉しい
特に着物のコーデイネートや其の作法言葉遣い表情など
日本人ってこんなに品が良かったのだと感動する
男も好い美形であることはもちろんだが
堂々とした所作が何とも言えず色気がある

母達の話題に上がっていた佐分利信が主役の銀行家
当時はオーナー頭取がいたのだと其れも新鮮

特に京マチ子の抜群のスタイルと洋服のセンス
其の対比として月丘夢二の和服姿の気品
男を中心の映画だが
この二人が出てくる場面はキラキラと輝く

若手女優の初々し着物姿も色あわせに若さがあってほのぼのした
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有る家族の形態

2014年05月11日 08時23分06秒 | 日記
色んなタイプの家族がいる
其の家族をつぶさに見る機会があるが
単純な家族は皆無と言っていいと思う
単純で平和に過ごせる家族は一番幸せに決まっている
しかし
色んな問題を抱えている

家族だからこそ
其の問題を持ってそれぞれの魂を磨いていくのだろうけど
其れに気が付かないと
とてつもなく苦しい

人間は
此の世の生だけで生きているのではなく
地球始まって以来の記憶を潜在意識にためているという
ハワイのホ・オポノポノ
何だかとてもこの考えは理解しやすい

ためてしまった記憶を消して無にすると宇宙からのサポートが入りやすくなるという
其の記憶の消却は色んな事件でやってくるそうな

そう思ってみていると
家族の間に一番わかりやすく問題が起きてくる
家族というのはお互いが切磋琢磨するために存在しているのだろうか
其の切磋琢磨から逃げて
全く血の繋がらない家族ごっこに没頭してしまう人もいる

昔は其れを「家宅の人」といった

家族から外れていく人も
残された家族も辛い
「父帰る」という名著もあるが
昔から家族同士の「愛」が一番ややこしいのかもしれない

そのとき家族の軸になるのはやはり「女」
女の役目を全うする女も今は少ない
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友在り遠方より来たる

2014年05月10日 09時04分58秒 | 日記
台北で茶道と日本舞踊の師匠をなさっている鄭先生
3月の台北文化交流の時にはとてもお世話になった
通常は可愛く色っぽいが
ひとたび茶室に入るとお顔が急に引き締まり厳しくなる
日本舞踊を教えるときも
其れはもう怖い

しかしそこを離れると穏やかで愛らしくチャーミング
チャコちゃん先生すっかり彼女に惚れている
昨年10月にお会いしたばかりなのに
日本の文化を語ると云うことで一気に友情が深まった

なんと7月には京都の歌舞練場で踊るという
一昨日は東京の裏千家今日庵でお茶の接待に明け暮れていたという

彼女の茶室は本格的で
正座が長くできない台湾の女性のために
秘密の座席もある
しかし正座を先ずきちんと教えることから始めている本格派

昨夜は久し振りにお会いし着物の話をアレコレできて
とても楽しかった

なおチャコちゃん先生が来ているのが捻金のきもの
さすがに後ろの紋に目が早くいき
「日本の着物はおしゃれの奥が深くて楽しい」
と仰っていた

昨日単衣を着たのに
夕方の大雨で一気に寒くなり
今日あたりはまだ袷でよさそう
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単衣を着始めました

2014年05月09日 11時21分38秒 | 日記
さすがに今朝は袷の着物を羽織ろうと肩にかけたら
體中が拒否
イヤダイヤダという

それで居敷当てがたっぷり付いた単の着物
素材が捻金なので普通の単衣よりチョット分厚い
それでも袷より軽い

長襦袢も単衣?と思ったが夕方は気温が下がるというニュースが在り
長襦袢も帯も袷用をあわせる

こういうことが面倒だと思う方も多いようだ
一方で細かい選び方が楽しいという方もいらっしゃる

ドウモ着物の楽しみはややこしい方が楽しみを満喫するのかもしれない
其れがきものを着る醍醐味なのかも

そう捻金ノ生地はどんな物かと云えば
普通の絹糸に金の糸を絡ましている
金の糸と云えばエジプトでは紀元3000年くらい前から行っていた技
日本にいつ頃渡ってきたかと云えば
室町時代という人もいるし
卑弥呼の時代という方もいる

学者は裏付けをとって慎重に発表するが
素人はイメージで時代を決めつけてしまう
其の方が夢が広がり面白いのだが
学者にとっては特に科学者にとっては受難の時代だな
と思ったりもする

チャコちゃん先生は中庸
想像でこうらしいと言い切るときもあるが
現実に自分の足で手で耳で目で確かめたことしか書かない場合も多い

衣替えのこときちんと調べたからこそ
5月⒌日の立夏を単衣に移行する日にちとして意識したい
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風水の勉強

2014年05月08日 09時25分03秒 | 日記
着物のことをアレコレ研究していて
着物の色が五行思想から生まれていることもわかり
左前、右前の衿のあわせかたも風水の陰と陽の思想から
だとすれば風水を勉強して
最着物の神髄を知ろうとしたのが
今から30年前

そのとき
大島紬の新しい絵模様の絣訪問着ができて
ソの着物の其のブランドに「黎明」という名前をつけた
その「黎明」をもって
日本の主要都市をフアッションショーをしながら回った

and東京に戻ったら
ある方から「鮑黎明」さんをご紹介された

そして「黎明と言う名が縁で風水術を鮑先生から学ぶこととなる
着物の中に如何に風水思想が隠されていたかに驚きながら
ある時期から人に教えもするようになった
「和の風水」という著書もある

しかし鮑黎明先生が他界されチャコちゃん先生の風水探求も終わりかな
と思っていたら
ご子息が後を継ぎ
「鮑義忠」という名のもと新しく当方で教室を持ってくれることになった

昨夜はセキドヺ交え三人で今後のことを話し合った
そして
今まで勉強してきたことに更に奥義があることを知り
そうか5000年物歴史のある風水術だと新に感慨深い

風水を知る事で着物に対する思いが深くなったので
今後の展開が愉しみ

早速毎月最終木曜日に6時間の講座をすることが決定
5月から始めるつもり
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嬉しい

2014年05月07日 09時38分39秒 | 日記
端午の節句の日
チャコちゃん先生は信楽の甲賀市にあるMiHO Museumヺ訪れた
6月4日まで展示されている「インド更紗」を観賞するため

更紗の朱はコチニールと聞いていたが事実は西洋茜
其の美しい朱に見とれた
インド藍の深い紺
インド藍と苅り安の美しい緑

もともとチャコちゃん先生は「更紗柄」が苦手で
かって美しいとも身につけたいとも思ったことがない
だからどうしても一通りの知識だけで終わっていた
其の考えがとんでもなく恥ずかしいことだと思った展示会だ

美しい
其れよりも最感動したのは
其のインド更紗の布を着物や日常に色んな角度から利用し
ほとんど日本の文化として取り入れ使ってしまう日本人の美に対する貪欲さ
使い切ってしまう
しかも和と更紗の混合がこれまた限りなく美しい

すっかり見入ってしまった
学芸員の方がチャコちゃん先生のしつこい観賞に
更に色んな秘話も話して下さる

日本人はいやだな
日本人は怖いな
そう思ったのは他国の美術を
何の悪びれもせず自分の感性の中に取り入れ消化し
其れを全く別のものにしてしまう美学
いや吃驚

そう言う感想を学芸員の方に話しながら
スブニールショップに足を運んだら
なんと!
チャコちゃん先生の著書「きものという農業」が
他の美術の本と共に平積みされていた

「エッ」
と驚くと
「うちの学芸員達が感動して読んでおります」
「何と嬉しい」
わーいわーいと飛び上がって喜んだ!
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