チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

軽量

2011年11月30日 11時28分28秒 | 日記
携帯電話を制作している方に出会ったとき
「ボクたちは携帯電話をいかに軽くするかに命をかけているのです」
「しかしみんな飾り物をつけて重くしている?」
「そうなんですよがっかりです」
「でも最近はスマートフオンの人が多いから」
と脇から混ぜ返す若い子

この話を聞いてチャコちゃん先生は
携帯ストラップを携帯電話につけていない
そうしたらフランスからもどって来た友人が
「そういえばフランス人は携帯ストラップをつけていないわね」
「そうなんだ」

と二人してかのブランドの店に行ってみる
果たして
「携帯ストラップはあまりおいていません」
二種類のものを見せていただいたが
どれも二ミリくらいの皮の紐に社のネームボタンがついているだけ
「おいくら?」
値札を見たら22000えんから

「ふーん凄いね」
この店でも
「フランス人は携帯ストラップを使わないらしいのですよ」
だから売るほうも熱が無い
シンプルで品がいいが買えなかった

軽いといえば志村明さんの塩漬け繭の糸で作ったきもの
重いもので400グラム
結城紬が通常600グラム以下
先日見た布は200グラム

平安時代の女房装束通常は十二単と言っている着物は
多分一枚400グラム以下であったであろうという
だから何枚も重ねられた

一時きものは重いものがいいとされていた時代がある
800グラム以上が上質の白生地といわれた
1キロ近くあるものもあった
通常帯を入れて小物一式を測ると5キロはある
5キロを身に付けているのだ
軽いほうがありがたい

しかしつむぎ類は体にフイットするのが着やすいので
軽いほうがいいが
染めのきものはドレープを重要視するので
紬より重いい生地であたりまえと思う

下へ下へ布が下がった方がドレープが美しく
格調高く見える

そう考えると
染めのきものは自分自身の品格を高めるためのきもの
紬は自分自身の喜びのためのきものと考えられる

軽い携帯にストラップをたくさんつけるのは
リンと鳴ったとき取り出しやすいことを目的にしているのだろう
携帯を作る人は
ストラップをつけて欲しくなかったら
ストラップが通る穴を作らないことだね







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