チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物が繋ぐもの 347

2020年07月01日 13時24分16秒 | 日記

七月一日、昨日は夏越のお祓いも済ませ、新しい年の始まりだ

早速これから生きている間に一番やりたいことのスタートを切った

それは

手仕事の人たちの取材インタビュー、まずは多彩な手法を駆使して着物を生み出している「高橋孝之」さんのところに

高橋さんの一世代上の方々の取材をたくさん手掛けてきて、10人くらいの仲間を作り「伊勢物語」の着物に挑戦したことがある。チャ子ちゃん先生が40代で生意気盛り、たいして着物のことはわかっていないのに、いっぱしの着物評論家ぶって、当時は東京ナンバーワンの丸正という問屋に働きかけ、若手東京友禅作家の新作発表会を開いた。その時のテーマに「伊勢物語」を選んだのだ

 

一週間に一度当時市ヶ谷にあった秋櫻舎にみんなが集まり伊勢物語の読み合わせをして、その中から図案を起こしていく。出来上がった図案をオークション形式にやりたい人がその図案を持って帰り、更に手を加え命を入れて着物に表現する

出来上がった着物はもちろん完売(今までにない新鮮な面白さがあるものね)

それをいいことに調子に乗って別の問屋で今度は女性染色家だけに絞って、また地方の小売屋さんにその地方の名所旧跡を着物にするということをしてみたり、はたまた西行の歌「願わくばーーー」をテーマに桜の着物や帯を東京友禅作家たちにお願いし展示会を開いたり

 

そういう楽しいことをしていた人だというのがその下の世代にも知れ渡り、皆さんに仲良くしていただいている

昨今のように着物業界に力がなくなると、チャ子ちゃん先生が行っていたような企画は受け入れられない「誰が発注元になって稼がせてあげられるかの絵が描けない」

 

しかし

作り人はまだ元気60代を中心にした前後の方たちは経験も、体験も豊富だし腕もたつ

チャ子ちゃん先生自身が健康でいる間にお一人お一人をしっかりと取材し、写真に収めておこうと思う。その準備を今日から始めた

その構想を野田幸子に話したら「チャ子チャンネルでやりましょう」という答えが返ってきた、うれしい。彼女は決断が速い。此れこそ「レジタル」と「アナログ」の二人三脚競合だ、新時代にピッタリではないの!と張り切っている

というわけで高橋孝之さん

当初取材をした時は「墨流し染作家」それに収まらず「一珍染作家」「点描染作家」「線描染作家」もちろん友禅作家でもある。最近は桜染めや、紅花染めの植物染料にも素晴らしい作品がある。家業は江戸更紗染なので、それらの技術を競合した着物はとてつもなく味わい深い

 

「作業している時の写真は苦手だな、のびやかにできないもの」

と断られてしまったが

「日本の文化を継承するという大きな目的のためだから協力して頂戴!」

とねじ込んでしまった(笑)

 

プロはそう来ると思う、でも私もその道のプロ、大義のために本気で行くぞ!


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