チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

クラッシックバレエ

2021年09月06日 11時00分12秒 | 日記
チャ子ちゃん先生クラシックバレエをはじめたのは70歳、13年続けた
長く生きて、更に仕事も続けていると、どうしても先輩としての境遇に甘んじてしまう。どこか恥じらいとか、謙虚という態度が薄れてくる
そういう自分自身を好きでなくなったとき、何か自分を鍛えなおすことはないかと思案していた。その時分、自分の体に贅肉が付き始めた

上の姉のお姑さんが
「比佐子ちゃんは姿がいいねえ」
と褒めてくれたことが在り、その言葉をずっと朱塗りの引き出しに入れていて、気分が落ちこんだ時それを取り出し元気付けていた。そのため姿を維持するためには暴飲暴食は控えていた

しかし
根が食い意地が張っているので、年経るうち、運動不足と共に贅肉が付き始めていた。48キロをキープしてい他にもかかわらず、60代に入って5キロも太り、顔も真ん丸。然も膝が痛く正座が出来なくなっていた。駅の階段も足が痛いので、新宿は最も苦手になった、その為ついついタクシー移動という散財が続いていた

久しぶりに着物サロンの編集者Mさんんと仕事で出張、彼女の身の軽さ、のびのびとした手足の動き
「何か運動をやってるの」
「バレエですよ、そうだ先生見にきて発表会があるので」
その舞台でMさんは溌剌として美しかった
「音楽に合わせて体を動かすのって気持ちよさそうね」
「先生はいりましょうよ、いくつになって始めても大丈夫ですよ、シニアクラスがありますから、それにバレエの先生はとても親切でお人柄が最高ですよ」

うかうかと入会
そしてすべての問題が解決した
とにかく何もできない、一から教わるの、しかも体がなかなか覚えない、それでも先生は優しく指導してくださる。クラスで最もできない劣等生、傲慢という漢字が失せる、週一回90分のレッスンで1か月でひざの痛みも消え正座が出来るようになり、お茶会に参加できた

骨格着付けを広めている身だが、バレエの骨の使い方が、まさしく着物の骨使いと同じ、こんな素晴らしいものを紹介してくださったMさんに感謝。しかも出っ腹が段々小さくなっていく。姿勢を正すことが姿を美しく見せることを実感

ついにトーシューズを履くまでになった。これがなかなか難関。他の同級生は簡単にトーシューズで歩いているが、私はへっぴり腰。その姿が前身鏡に映るのでおもわず笑ってしまう

人の後ろをのこのこついていくという屈辱も克服、できないことが出来る喜びに変わることの方がうれしい。それに手を貸してくださる人々の優しさがうれしい

ここ二年休んでいたが
先日「白鳥の湖」のバレエ公演を見て(日本人のバレエ公演は初めて)、その美しさ優しさに触発され、再度挑戦を始めるぞ!と客席で決心した次第
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