「着物解体新書」(仮題)のイラストが昨日届いた
本来ならこの6月が出版予定だった
しかし自粛のおかげでゆっくり原稿を書けたし練り直しもできた、更にもっと「今」必要なことも見えた
「もう時代は電子図書で
3すよ」
「文字なんて読む人もういませんよ」
「わからないことはすぐ検索できるし、わざわざ本を買うかしら?」
いろんなご意見があった
今度の本を出版する会社は春陽堂書店といって明治時代から存在する老舗。日本の文化を見つめてきた出版社だ
文豪の本や日本画家などの画集、日本人の美意識と感性を表現し伝えて来た出版社
「着物の着付けの本はどこでも出版するでしょうが、うちは実用書は苦手です」
と担当の編集者はおっしゃった
「だからこそ着物を解体するのに意義がありますね」
この方はチャ子ちゃん先生が三五館から出版した「着物という農業」を読んでくださって、一緒に本づくりをしたいと思ったそうだ
「着物を通して見えてくる日本の文化、歴史、経済、政治の在り方、心の持ちよう、食の在り方、体づくり、私はそういいうことに興味をもって着物を着続け、着物の現場に立ち続けてきたので、着物の一つひとつを社会的に解剖していきたいといつも思っているんですよ」
と申し上げ今回の本づくりとなった。
着物は日本の国そのもので、着物を解体していくと日本がはっきりと見えてくる
「着物は民族衣装です」違う。それに収まらない
「着物はフアッション」違う全然!時代を表していることではフアッションかもしれないが、もっと深い
「着物は着るもの」まあね、そこから解説始めると夜を徹するのでやめておこう
校正しながら読み返してみて、改めて着物のすごさを認識する
着物の奥深さは私たち先人の残した宝
そう考えたときやはり、紙媒体でしっかりと残して目で読み心で考え肚に落としてほしい材料だと思った
この本が目に触れるチャンスは少ないかもしれない
しかし読んだ人の丹田に落ち着いた時、その人の日本に対する考え方が定まっていくだろう
そういいう人が一人でも生まれればわが先人たちの想いは残る
チャ子ちゃん先生はそれの橋渡しをしているだけ
ワクワクしながら次の本づくりを考えている。キリがないのよね