チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物をたたむ

2009年07月21日 10時48分35秒 | 日記
きものはたたむのが面倒
という人が多い
呉服屋の主人で
「ナカタニさん立ってきもののホンダタミが出来ますか?」
「いいえ出来ません」
じゃあ
と10枚立て続けに本だタミをしてくれた
今は亡き大手呉服店の主

嬉しそうだった
自慢でお鼻ヒクヒク

本来の着物をたたむ
という精神からは大いに外れている
きものの衿を下にして
それはまるで人間を逆さにしているような
感じがして薄気味悪かった

着物をたたむときは
中の空気を押し出すように縫い目に沿って丁寧に

それが面倒だといわれると
次の言葉は出ない

面倒なものほど美しい
手をかけるからさらに愛着がでる

先日テレヴィで「官僚」のドラマを見ていたが
あの時代昭和三十年代
木綿が輸出規制に合う時官僚の一人が
「これからは化学繊維という手間のかからない繊維が主流になる」

そう手間のかからない石油の繊維
私たちは便利に使った

しかし木綿消費の中で国産木綿はゼロ
しかも日本綿は虫がつかず農薬を使わない
自然に対しての優等生ほど
かの組織に嫌われた

着物を立ってたたむなんて
きものをないがしろにしたからだろうか

きものお美しく着ることは
たたむところからですわね
縫い目に沿ってたたむと全ての折り目が正しい
浴衣のお嬢さんご自分でたたんでいますか?
コメント
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