チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

食っちゃった!!

2008年08月12日 09時52分47秒 | 日記
加奈子が責任上重曹を入れて
繭を煮た
青熟の繭は小さく華奢
蛹と糸を分けながら真綿を作ろうとするのだが
不慣れもあってナカナカ思うようにいかない
それでも
なんとか真綿らしきものが出来上がる
美しい

そこでセキド
「この蛹甘辛く煮ましょうか」
「エッ食べるつもり?」とチャコちゃん先生
はっきり引いている

加奈子
「私食べてみます」
「ほおー」

ちょうど客人もいて二人に勢いがつく

「出来ましたあー」
「食べますっ」
加奈子固い決心で能登の昆布で味つけした蛹を口に含む
全員固唾を呑んでーーーー

「おいしいです!うわーとてもおいしい、上等の大豆を煮たような味ですよ」
セキド、客人と続く
「ナカナカ良いお味、ホッコリとしておいしい」

独り手の出ぬチャコちゃん先生
セキドが目の前に器を置く
中を見ないでつまむと
「それ昆布ですよ」
嫌なやっちゃあ
「わかってます!」

腹で決心し目を瞑ってやっと口に放り込む
「あれおいしいじゃあないの」
「全部たんぱく質ですからね」

丁度現れた運送会社のお兄さんにも
「コレ食べてごらん精がつくよ」
とセキド
「ありがとうございます。なんですかおいしいですね」
「蚕の蛹だよ」
「うえー」
ジュースを口直しに手渡して落着

食の研究をしている農学博士の面々は
「蚕が5令になってから食べるんですよ」だとか
湯葉のような味なのだそうな
いづれにしても高タンパク質であるから食材としては優等生

本当に蚕は命のすべてを人間に与えている

オリンピックが行われている中国では
蚕は高級食材なので
いまや糸にするより
食のほうに回す養蚕農家が増えているという

蚕を食べて金メタルなんてね!
コメント
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