☆夫の穏やかな精神状態をキープするために
最近は今のことでもすぐに忘れる、そんなときは絶対に責めずに「何でも
私に言ってね。シッカリした妻がついているのだから」と言うと、彼は私をジッと
見つめてニヤニヤする。臆病で弱虫で、人一倍力がなく、いつもキャーキャー悲鳴
を上げていて、何でも「あなたやって!」と、依存心が強い私を、長年熟知して
いるからだ。人に差し上げるつもりのプレゼントを開けられた時には、本当に
腹が立ったが、グッと我慢した。
また片づけてくれる食器棚の瀬戸物は、その度に場所を変えるので、どこに
あるか分からないし、急いでいる時はカッカする。
買ってきたものをしまわれて、使う時に見つからないこともよくある。
そんな時には、一所懸命自分の気持ちを抑えるが、ときにはどうしようもなく
激しいしい感情を持て余すときもある。
でもこれほど忘れたら、私ならどうなるだろうと思うと、夫が気の毒で
ならない。
夫にあたるより何かアクションを起こした方がよいので、スタジオへ行って
メチャメチャ踊り狂ったり、音楽を聴いたり、ピアノを叩いたりして発散する
ことにしている。でも、夫は黙っているが、私の感情を理解しているのだと
感じる。以前「高齢者の認知症の会」に参加して、介護をしている方たちの、
色々な実体験を聞くと、夫はふつうの人とあまり変わりないと思うし、今現在は
その程度の状態なので、感謝できるかもしれないと、自分をなだめる。
ご家族に認知症の方がいて、介護をしている方のご参考になるかも知れないので
私が日頃心がけていることをご紹介しようと思う。
1 同じ事を何度も聞かれても、ふつうに答える。
2 昔話でも、同じ話でも、出来るだけ楽しそうに聴く。
3 何があっても決して責めない。
4 できることは、(蛍光灯の交換、固いものを切る、ゴミ出し、洗濯物を干す
入れる、食器洗い、1点だけの買い物)頼むようし、共同生活者として
の意識を持たせ、家事に参加するよう仕向ける。
5 何か手伝ってくれたら、必ず「有難う」とか、「助かるわ」と言う。
6 夫の意見に出来るだけ同調したり、逆らわないようにしたりする。
7「あなたがいないとダメなの、だから元気でいてね」と、感じた時には、
素直に表現する。
8 その日の出来事など話すようにし、「あなたはどう思う」とか、意見を
聞いたり、同意を求めたりする。
最も注意しているのは、「夫の人格」を認め、傷つけないようにすることだが
これは心理カウンセラーの私だからできるのかも知れないが、実は自分でも大変
努力を要するのは明々白々の事実だ。
しかし毎日のことだから、実際に介護している人は、時にはどうすることも出来
ない感情を、つい当人にあたってしまうこともあることだろう。
でも、それは受け手にとっては、大変なストレスで、怒りや、凶暴な動作の原因
になるのだと思う。なぜなら、分からないようでも、自分が傷つけられたことは
ハッキリ認識しているからだ。それを認知症の説明会で知り、本当は当人が一番
辛いはずだから、滅多に怒らないようにはしている。
過去に夫に対する確執も、恨みもないので、そんな意味では私は大変幸せかも
しれない。辛い時には、過去の幸せだったことを思い出すのも、私にはとても
役立つようだ。でも、常用薬、金銭管理、スケジュールの管理、我が家の管理以外
は、ほとんど自分でできるし、宅急便なども受け取ってくれるので、私は外出でき
るから大変助かっているが、これからどのように変化するか分からない。
でも、あまり先のことに不安を抱かず、今の幸せを感謝するように心がけている
けれど、これはタテマエでなくホンネの私の気持ちだ。
と書きながら、健気にガンバっている自分が、たまらなく愛しくなった。
いずれにしても、肩の力を抜いて、あまり無理しないで、時には自分にご褒美を
上げたり、ねぎらったり、誰かに聞いてもらったりなどして、できるだけストレス
を溜めないようにすることが、長丁場を乗り切るコツだと私は思っている。
最近は今のことでもすぐに忘れる、そんなときは絶対に責めずに「何でも
私に言ってね。シッカリした妻がついているのだから」と言うと、彼は私をジッと
見つめてニヤニヤする。臆病で弱虫で、人一倍力がなく、いつもキャーキャー悲鳴
を上げていて、何でも「あなたやって!」と、依存心が強い私を、長年熟知して
いるからだ。人に差し上げるつもりのプレゼントを開けられた時には、本当に
腹が立ったが、グッと我慢した。
また片づけてくれる食器棚の瀬戸物は、その度に場所を変えるので、どこに
あるか分からないし、急いでいる時はカッカする。
買ってきたものをしまわれて、使う時に見つからないこともよくある。
そんな時には、一所懸命自分の気持ちを抑えるが、ときにはどうしようもなく
激しいしい感情を持て余すときもある。
でもこれほど忘れたら、私ならどうなるだろうと思うと、夫が気の毒で
ならない。
夫にあたるより何かアクションを起こした方がよいので、スタジオへ行って
メチャメチャ踊り狂ったり、音楽を聴いたり、ピアノを叩いたりして発散する
ことにしている。でも、夫は黙っているが、私の感情を理解しているのだと
感じる。以前「高齢者の認知症の会」に参加して、介護をしている方たちの、
色々な実体験を聞くと、夫はふつうの人とあまり変わりないと思うし、今現在は
その程度の状態なので、感謝できるかもしれないと、自分をなだめる。
ご家族に認知症の方がいて、介護をしている方のご参考になるかも知れないので
私が日頃心がけていることをご紹介しようと思う。
1 同じ事を何度も聞かれても、ふつうに答える。
2 昔話でも、同じ話でも、出来るだけ楽しそうに聴く。
3 何があっても決して責めない。
4 できることは、(蛍光灯の交換、固いものを切る、ゴミ出し、洗濯物を干す
入れる、食器洗い、1点だけの買い物)頼むようし、共同生活者として
の意識を持たせ、家事に参加するよう仕向ける。
5 何か手伝ってくれたら、必ず「有難う」とか、「助かるわ」と言う。
6 夫の意見に出来るだけ同調したり、逆らわないようにしたりする。
7「あなたがいないとダメなの、だから元気でいてね」と、感じた時には、
素直に表現する。
8 その日の出来事など話すようにし、「あなたはどう思う」とか、意見を
聞いたり、同意を求めたりする。
最も注意しているのは、「夫の人格」を認め、傷つけないようにすることだが
これは心理カウンセラーの私だからできるのかも知れないが、実は自分でも大変
努力を要するのは明々白々の事実だ。
しかし毎日のことだから、実際に介護している人は、時にはどうすることも出来
ない感情を、つい当人にあたってしまうこともあることだろう。
でも、それは受け手にとっては、大変なストレスで、怒りや、凶暴な動作の原因
になるのだと思う。なぜなら、分からないようでも、自分が傷つけられたことは
ハッキリ認識しているからだ。それを認知症の説明会で知り、本当は当人が一番
辛いはずだから、滅多に怒らないようにはしている。
過去に夫に対する確執も、恨みもないので、そんな意味では私は大変幸せかも
しれない。辛い時には、過去の幸せだったことを思い出すのも、私にはとても
役立つようだ。でも、常用薬、金銭管理、スケジュールの管理、我が家の管理以外
は、ほとんど自分でできるし、宅急便なども受け取ってくれるので、私は外出でき
るから大変助かっているが、これからどのように変化するか分からない。
でも、あまり先のことに不安を抱かず、今の幸せを感謝するように心がけている
けれど、これはタテマエでなくホンネの私の気持ちだ。
と書きながら、健気にガンバっている自分が、たまらなく愛しくなった。
いずれにしても、肩の力を抜いて、あまり無理しないで、時には自分にご褒美を
上げたり、ねぎらったり、誰かに聞いてもらったりなどして、できるだけストレス
を溜めないようにすることが、長丁場を乗り切るコツだと私は思っている。