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先月、日本海の海辺でのこと。
義姉(兄嫁)とわたしで
子どものころ数回行った海水浴場に行ってみました。
天女が舞い降りてきそうな柔らかくて輝く白い砂浜。
義姉は広島県松永市生まれ。
「きれいやわぁーーーー」
「瀬戸内海とちがう」「澄んでるわぁーー」
と感動しきり。
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波打ち際に並んで座るや、、
人差し指をすっと伸ばし、
「日本海の海、味見しよ」と、
指先を海面にチョンとつけてなめて
「いや、からっ!!!日本海て、塩分強いんちゃう?」
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素材にめぐまれた瀬戸内の出身なので料理好き。
「海を味見する」。
すてきな感性です。
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その奈良在住の、義姉からのおくりもの。
ちいさい秋ではなく、たっぷりの秋。
きっかけは、胡麻。
「胡麻と胡麻油が好きなんだけど、自給率低くてね、
国内生産量0,1パーセントなんだって」と話したら
「そんなもん?
ほしたら近くの市場に農家の持ち込みの胡麻あるから送るわ。
ごぼうは?好き?奈良にも自慢のごぼうがあってな、
金ごぼう、宇陀金ごぼういうんよ、それも入れとく」
砂地で栽培しているごぼうとか。
新鮮なごぼうです。
東京でみかけるごぼうは、茎の下がへこんで(痩せて)ます。
ごぼうは、あのへこみで、鮮度をみるのですよ。
さらに、皮がおいしいごぼう、土付きがいいのは、当然のこと。
きんぴらをつくりましたが、みずみずしいので笹がきごぼうが
早い早い、すぐ1本切れました。
とっても歯ごたえがよく、甘いごぼうです。
剛毛が密生した枝豆、なつかしいです。
昔の枝豆はこうでした。
この枝豆は、ゆでても皮がかたい。
コクのある味があとを引き、ゆでたのを、あっという間に完食。
枝豆とたくあん、ほうじ茶のおやつ。
下は、大和芋です。
この芋には、形状によりイチョウ芋、手芋・・いろんな名前が
あります。
この形なら「手芋」ですね。
この手芋を見てある人を思い出しました。
昭和50年代前後、新宿伊勢丹でのこと。
前を歩いている人の紺地のスーツの袖から、小さなグローブ
のような手がまるで生り物のように下がっていて、
その手がこの手芋にそっくりでした。
普通、前を歩いてる人の、しかもスーツからのぞく手なんて、
気にならないでしょう?
伊勢丹の正面玄関からの広い通路。
店内は混み合ってます。
なのにその方の
横幅広く、厚みのある手は圧倒的な存在感を放っていました。
どんな人なのか、と
通り越してその方をたしかめたら、
指圧の浪越徳次郎さんでした。
お仕事の、長い歴史を物語る、手でした。
この手芋は、縦12cm×横18cm
今週末、いただきます。
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そうそう、国産胡麻は香りが上品で、あとくちがよく、
つい食べすぎて・・・秋は怖いです。
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