引頭佐知(いんどうさち)の料理ブログ

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海の味見。

2011年10月18日 | ときどき日記

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先月、日本海の海辺でのこと。

義姉(兄嫁)とわたしで

子どものころ数回行った海水浴場に行ってみました。

天女が舞い降りてきそうな柔らかくて輝く白い砂浜。

義姉は広島県松永市生まれ。

「きれいやわぁーーーー」

「瀬戸内海とちがう」「澄んでるわぁーー」

と感動しきり。

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波打ち際に並んで座るや、、

人差し指をすっと伸ばし、

「日本海の海、味見しよ」と、

指先を海面にチョンとつけてなめて

「いや、からっ!!!日本海て、塩分強いんちゃう?」

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素材にめぐまれた瀬戸内の出身なので料理好き。

「海を味見する」。

すてきな感性です。

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その奈良在住の、義姉からのおくりもの。

ちいさい秋ではなく、たっぷりの秋。

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きっかけは、胡麻。

「胡麻と胡麻油が好きなんだけど、自給率低くてね、

国内生産量0,1パーセントなんだって」と話したら

「そんなもん?

ほしたら近くの市場に農家の持ち込みの胡麻あるから送るわ。

ごぼうは?好き?奈良にも自慢のごぼうがあってな、

金ごぼう、宇陀金ごぼういうんよ、それも入れとく」

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砂地で栽培しているごぼうとか。

新鮮なごぼうです。

東京でみかけるごぼうは、茎の下がへこんで(痩せて)ます。

ごぼうは、あのへこみで、鮮度をみるのですよ。

さらに、皮がおいしいごぼう、土付きがいいのは、当然のこと。

きんぴらをつくりましたが、みずみずしいので笹がきごぼうが

早い早い、すぐ1本切れました。

とっても歯ごたえがよく、甘いごぼうです。

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剛毛が密生した枝豆、なつかしいです。

昔の枝豆はこうでした。

この枝豆は、ゆでても皮がかたい。

コクのある味があとを引き、ゆでたのを、あっという間に完食。

枝豆とたくあん、ほうじ茶のおやつ。

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下は、大和芋です。

この芋には、形状によりイチョウ芋、手芋・・いろんな名前が

あります。

この形なら「手芋」ですね。

この手芋を見てある人を思い出しました。

昭和50年代前後、新宿伊勢丹でのこと。

前を歩いている人の紺地のスーツの袖から、小さなグローブ

のような手がまるで生り物のように下がっていて、

その手がこの手芋にそっくりでした。

普通、前を歩いてる人の、しかもスーツからのぞく手なんて、

気にならないでしょう?

伊勢丹の正面玄関からの広い通路。

店内は混み合ってます。

なのにその方の

横幅広く、厚みのある手は圧倒的な存在感を放っていました。

どんな人なのか、と

通り越してその方をたしかめたら、

指圧の浪越徳次郎さんでした。

お仕事の、長い歴史を物語る、手でした。

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この手芋は、縦12cm×横18cm

今週末、いただきます。

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そうそう、国産胡麻は香りが上品で、あとくちがよく、

つい食べすぎて・・・秋は怖いです。

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コメント
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