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きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

マンション 地震防災② 事前対策が命・財産まもる

2011-01-20 22:10:25 | 震災・災害・復興・地震&災害対策など
マンション 地震防災② 事前対策が命・財産まもる

大きな揺れでマンションの部屋はどのような被害になるのでしょうか。
防災科学技術研究所と兵庫県は、E-ディフェンス(実物大3次元震動台)を用いて南海地震の長周期の揺れが発生したときに、30階相当の建物がどのような被害を受けるかについて実験しました(写真)。居室には、家具の動きだけでなくそこに居る人々がどのような危険にさらされるかを、人体模型を用いて表現しています。









壁に強度必要
 実験では揺れは3分以上、揺れ幅は片側1・5メートル、両側3メートルもあり、人や家具に大きな被害がでました。ビデオ映像は音響も含めてインターネットを通じて簡単にダウンロードできるようになっています。映像をご覧いただくとおわかりのように、「大地震が起きたらすぐに動けない」ことや、戸建と比べて避難経路が限られているマンションでは“事前対策こそが人命と財産を守るすべて”であることを一層強く意識していただきたいと思います。
 室内の安全対策で重要なポイントは、いかに重い家具を減らせるかです。家具の固定は、万全ではありません。マンションにおける家具固定には法律の改正を含んだ大きな問題があります。設置面の壁には十分な強度が必要で、強度があるコンクリート壁の戸境壁(隣戸との間にある壁)は、共有物なので管理組合の承認が必要となりボルトを使用した固定は現状では困難です。室内の部屋を仕切る間仕切り壁なら、穴は開けられますが家具を支える強度が不十分です。冷蔵庫やタンスなど重量物を置く場所にあらかじめ壁に補強下地を設置して十分な強度にしているマンションはほとんどありません。

家具減らして
 高層・超高層建物の歴史は浅く巨大地震の被害経験に乏しいため、家具固定を含めた対策は全般にわたり研究途上です。マンションにおける家具固定の難しさを踏まえれば、現状では家具を減らすことが最も有効な策です。必要な家具については、就寝中や避難時にできるだけ影響の少ない適切な配置で固定をすること、できるだけ造り付け家臭にすること、一つの家具に二カ所の固定、を固定する前に意識しましょう。固定して安心せず、緩みがないか定期的に確認することも大切です。
 ところで、家具をがっちりと固定すると、かえって中の収納物が飛び出しやすくなります。家具を固定するなら、棚板に滑り止めシートを敷き、扉にストッパー(扉開き防止器具)を取り付けることも忘れないようにしましょう。
 照明器具は、つり下げタイプでなく、天井じか付けタイプをお勧めします。キャビネットの扉、花瓶、写真フレーム、額縁などの装飾品を含めて、案外ガラス製品は室内にあるものです。ガラス製品は割れて飛び散ると厄介な存在になりますから、できるだけ強化ガラスの製品を選ぶか、ガラス飛散フィルムを貼りましょう。ガラス製品や陶器の破片、倒れた家具が高速で床を移動してご自身や家族に衝突する様子をイメージしながら、室内の安全対策に取り組んでください。(金曜掲載)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年1月14日付掲載


こう言われると、家具の固定はほとんどできていないのが現状です。家具を減らすってことは難しいですから、すくなくとも睡眠する時は家具から離れて寝るようにするしかないですね。
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マンション 地震防災① 崩壊しなくても、被害は・・・

2011-01-19 21:33:19 | 震災・災害・復興・地震&災害対策など
マンション 地震防災① 崩壊しなくても、被害は・・・

危機管理教育研究所代表 国崎信江

 日本で地震が起きないところはありません。気象庁の震度データベースをみれば、日本の陸域や海域で年間およそ2千回の地震(震度1以上の有感地震)が発生していて、毎日どこかで地震が起きています。さらに、いまわが国は地震の活動期にあり、巨大地震発生の切迫性が指摘されています。今後30年間にマグニチュード8クラスの巨大地震や、7クラスの大地震がいくつも発生すると考えられています(イラスト参照)。




室内の安全は
 このような背景から、私たちは生活の中に防災をうまく取り入れていくことが求められています。
ところで、家庭防災は建物の耐震化や家具固定方法に見られるように戸建て住宅を中心に話が進められている傾向にあります。そのため、集合住宅に住まわれている方はその居住形態の特性にあった適切な対策がなされていないように思います。
 居住者の方で、「マンションは地震に強い」と信じている方もいるようですが、正しくは「マンションは地震で倒れない」という認識が適切です。新耐震基準では、震度6強から震度7程度の地震に対して人命に危害を及ぼすような倒壊等の被害を生じないことが基準になっています。
 適切な施工がなされていれば建物の崩壊はないでしょうが、被害が全くないということではないのです。少なくとも、室内の安全対策を怠れば被害は免れません。


上層になると
 マンションには、低層マンションから超高層マンションまでさまざまな特徴があり、地震時の被害はマンションの構造(工法)や階層に影響されます。単純にいえば、上層になるほど揺れの振幅は大きくなります。揺れの繰り返し時間が長く、まるで船に乗っているかのように大きく揺さぶられます。
 たとえ揺れが地上で収まったとしても、上層ではさらに何分もの間揺れ続けることが考えられます。そのため、室内にある固定されていない家具・家電製品・ガラス製品・生活雑貨といった、あらゆるものが移動して破損し、それらが室内のあちらこちらに勢いよく床を走り続けます。
 耐震枠でない玄関ドアや室内ドアなら、変形してドアが開けられず、避難もままならない状況になるかもしれません。万一、在宅していたならば負傷や閉じ込めの危険があるのです。
 室内の被害に留まらず、生活を継続する設備類が被害を受ければ、自室で過ごすことが難しくなります。
過去の地震では、高置水槽の転倒・脱落、建物内や地中埋設配管の破断・損傷、電気設備(動力設備、TV共聴設備、電話配管設備等)の配管・配線の露出・損傷、空調室外機・バルコニーの脱落などの報告があります。
 「地震に強いマンション」にするためには、こうしたひとつひとつを見直していく必要があります。次回からは、命を守る室内づくりやマンション全体の災害対応など、マンション防災について詳しく紹介していきます。
(金曜掲載)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年1月7日付掲載

確かに、建物自体は倒れなくっても、阪神・淡路大震災では、家財が倒れてきて下敷きになったり、貯水槽や電気設備などの被害や漏電、階段やわたり廊下などが壊れて避難できなくなったりしました。
総合的に考えていかないといけないのですね。
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今日は阪神淡路大震災から16年目の日でした・・・

2011-01-17 23:44:14 | 震災・災害・復興・地震&災害対策など
今日は阪神淡路大震災から16年目の日でした・・・

1995年1月17日午前5時46分、淡路島北部を震源としたマグニチュード7.3の地震だ。直接の被害で6434人が亡くなった。
震災後、地域住民や近隣自治体、また遠くからも駆け付けたボランティア、日本各地から届けられた救援物資で本当に助かった。

長く続いた避難所での生活から仮設住宅へ、そしてやっと当選した災害公営住宅へ引っ越してあれから16年。

しかし、同じ災害公営住宅でも民間住宅や公団(UR)を借り上げた災害公営住宅は20年間の期限がせまっているという。
20年間といえばまだ6~7年はあるはずだが、兵庫県や神戸市はすでに転居を迫っているという。

災害公営住宅に入居している人は高齢者が多い。震災から16年経っているわけだから80歳以上の方もいる。
震災で昔からのコミュニティが壊れて、やっと落ち着いたところからさらに引っ越すとなると経済的にも精神的にも、耐えられない負担になる。


その中で、兵庫県宝塚市の中川智子市長は借り上げ住宅を市で買い取ると表明した。
兵庫県知事も棟ごとの買い取りを表明しているが、県幹部との意見の食い違いがある。神戸市に至っては態度は冷たいものだ。

日本共産党の兵庫県議団や神戸市議団もアンケートをやっているが切実な声が寄せられている。地元の党組織が訪問して対話して、「引き続いて住んでいけるように頑張ります」と話すと期待の声が返ってくるという。まさに震災直後、避難所や仮設住宅を訪問して救援活動をやった時を思い起こす・・・。

国は、資本主義の国だから家屋や店舗などの個人資産の補償はできないと言っていたが、その後の粘り強い運動で家屋再建に最大300万円まで補償されるようになった。

借り上げの災害公営も同じことだ。普通の災害公営に入居した人と借り上げの災害公営に入居した人を差別することなんて許せないではないか。
震災16年を期に大いに運動を盛り上げていかないといけないでしょうね。

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