きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

人と自然がおりなす 美しき棚田⑨ 国内編

2010-08-05 23:02:07 | 赤旗記事特集
人と自然がおりなす 美しき棚田⑨ 国内編

山形県朝日町の椹平
曲がった農道で景観守る


 椹平(くぬぎだいら)の棚田は、私の実家から車で30分ほどのところにある。
 私の子どものころは、棚田なんてどこへ行っても珍しくないありふれたものだった。だから特別意識したこともない。目に入ってはいたが、見ていなかった。
 それが雲南省で棚田を意識し始めると、ここにもある、あそこにもあると気がつく。しかも実家に近いところに、こんなにすごい棚田があったんだと、今さらながら驚いている。



◇古里は後回し
 初めて椹平に行ったのは、「棚田百選」に選ばれた翌年(2000年)の6月のことだった。棚田の場所を聞くため、村を歩いていたおばあさんに尋ねた。「この先のぼていぐど公園あっから、そこがら見えます」と教えてくれた。「どちらがら、ござたなや?」と聞かれたので「東京からです。でも出身は河北町です」と答えた。こういう形で田舎に帰るとは思ってもみなかった。棚田百選撮影旅行で、山形を後回しにしたのは、アジア・日本を見て、最後に地元の棚田を見てみたかったというのもある。おばあさんは「ゆっくり、見でってけらっしゃいな」と笑顔でいった。
 その後、縁あって、写真コンテストの審査員を頼まれたり、四季折々の写真を撮るため、たびたび訪ねるようになった。


◇空間に開放感
 最近、農道をわざと曲げて作ったと聞いて興味を持った。今までは作業効率をあげるため、機械化を進めるためなどの理由で、農道というものは、直線的に作られることが多かったが、ここの新しい試みは景観を守ることも考慮したことだ。
 効率的な農作業と、棚田景観を守ること、この相反する課題を、農作業にさほど悪影響を与えない程度で何とか折り合いをつけた。その結果が曲がった農道だ。これを農家の人たちが自分たちで決めたと聞き、これは新しい棚田整備のありかたではないだろうかと思った。
ある時、雪の積もった棚田を見るために「一本松公園」に上った。開放感あふれる空間に棚田が空間に棚田が扇状に広がり、朝日連峰や最上川も遠望できる。
 もともと稲作は熱帯・亜熱帯で始まったという。しかし人闇は数千年の年月をかけ、こんな豪雪地帯でも稲作を可能にした。純白の棚田は息をのむほど美しかった。そして同時にコメ作りに対する人間の執念を感じたのだった。
(おわり)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2010年7月30日付


この夏、信州は安曇野・白馬方面に一泊二日の駆け足の旅行をする。
せっかく行くのだからと棚田を調べてみた・・・


【青鬼(あおに):白馬村】
【重太郎(じゅうたろう):大町市】
【長野県内の棚田百選】


以前、お世話になったオリザさんのHPにも、もちろんあった!

一足伸ばせる範囲なので、ぜひ寄ってみよう!

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