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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

キーワードで見る資本論④ 「第1章 商品」から 自由な人々の連合体

2020-04-22 09:37:59 | 働く権利・賃金・雇用問題について
キーワードで見る資本論④ 「第1章 商品」から 自由な人々の連合体

『資本論』の冒頭、未来社会論が早くも顔をだします。これから資本主義の研究に入る前に、未来社会の全体的な特徴を描き出しているのです。
私たちが生きている資本主義社会は、商品生産が高度に発達した社会です。しかし、商品生産社会が社会一般の姿ではなく、歴史の一段階に登場する一つに過ぎないことを明らかにするために、孤島のロビンソン・クルーソーの生活、中世ヨーロッパの農村社会と、商品社会とを対比させたあと、未来社会を登場させます。




「共同的生産手段で労働し自分たちの多くの個人的労働力を自覚的に一つの社会的労働力として支出する自由な人々の連合体を考えてみよう」(新版①140ページ)
資本主義に代わる未来社会とは、各人が自分の労働力を「社会的労働力」として使う社会だと描きます。ここの「自覚的に」は、フランス語版で「協議した計画に従って」となっています。みんなで協議して計画を立てそれに従って労働するという意味です。「共同的生産手段で労働」とは、社会が主な生産手段を社会の手に移す「生産手段の社会化」が実現されていることです。
マルクスは未来社会を自由な人々の「連合体」といっています。英語版では「コミュニティー」となっています。未来社会とは自由な個人の共同体なのです。人間の自由の保障がその最も大きな特質であることが鮮明に示されています。
旧ソ連のような自由を抑圧する社会が、社会主義・共産主義とは無縁だとする日本共産党の見地と、マルクスの未来社会論は地続きです。(猛)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2020年4月20日付掲載


「生産手段の社会化」を「国有化」と勘違いしている人がいるような気がする。
たとえ日本共産党を含む連合政府が誕生したとしても、トヨタや日立を国有化したら済だとはいえないでしょ。
そこで働く労働者が、本当の主人公になって生産を管理していくことが求められる。

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