きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

2024年度予算案の焦点⑨ 文化 芸術団体の支援減

2024-02-11 10:29:47 | 予算・税金・消費税・社会保障など
2024年度予算案の焦点⑨ 文化 芸術団体の支援減

2024年度文化庁予算案は、23年度比1億円増の1062億円と横ばいです。投資対象になるようなコンテンツの海外発信、インバウンド対策などをすすめる一方で、芸術家や芸術団体には自己責任で利益を上げることを求める内容です。

劇場など厳しい
舞台芸術等総合支援事業は、23年度と同額の94億円です。新規事業の「人材育成・収益化に向けた舞台芸術デジタルアーカイブ化推進事業」など公演支援以外の予算が増えた一方、新型コロナ対策として22年度の第2次補正予算に盛り込まれ23年に全国で実施された「アートキャラバン」事業(100億円)がなくなりました。コロナ禍の打撃を癒やせないまま活動を続けている芸術団体への支援が事実上激減しています。
劇場・音楽堂への支援は、これまでの事業をまとめて、新規事業「現代的課題に対応した劇場・音楽堂等の総合的な機能強化の推進」(27億円)となっていますが、これも23年度並みで実演家団体とそれを支える劇場・音楽堂には厳しい内容です。芸術家や芸術団体の、自由で自主的な公演活動の抜本的な予算増が求められます。



インボイス反対の声を届ける官邸前アクション

物価高対応せず
フリーランスの芸術家支援は7千万円です。主に相談窓口や研修会などの予算です。補正予算を足せば23年度より増額になりますが、確定申告の時期になり、インボイス対応の相談もさらに増えることが予想されるので、当然です。
メディア芸術の創造・発信プランは23年度比2億円増の9億円です。マンガの原画や、アニメのセル画の保存・活用事業が新設されました。
コロナ禍で止まっていた文化財の修理、防災・耐震化を行うとしていますが、文化財関連予算は23年度比2億円減の445億円です。文化財は適切な保存・修理が欠かせません。能登半島地震の直後であり、「支援パッケージ」任せにせず、文化財レスキュー活動などの支援にも予算を割くべきです。なお、国立の「文化財修理センター」を2030年度をめどに京都に設置するとし、その準備として2千万円を計上しています。
国立文化施設の運営費交付金はわずか2億円増の322億円で、物価高騰に対応していません。昨年は国立科学博物館のクラウドファンディングが話題になりました。国宝や重文など貴重なコレクションを適切に保存・修理・収集することに、国がしっかり責任を持つ必要があります。
不活動宗教法人が全国に3325法人確認されており、これらへの対策費に3億円が計上されています。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2024年2月9日付掲載


劇場・音楽堂への支援は、これまでの事業をまとめて、新規事業「現代的課題に対応した劇場・音楽堂等の総合的な機能強化の推進」(27億円)となっていますが、これも23年度並みで実演家団体とそれを支える劇場・音楽堂には厳しい内容。
コロナ禍で止まっていた文化財の修理、防災・耐震化を行うとしていますが、文化財関連予算は23年度比2億円減の445億円です。文化財は適切な保存・修理が欠かせません。

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