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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

通常国会182日 共闘の力と共産党⑨ 選挙制度 自民案の道理なさ追求

2018-08-04 14:35:58 | 政治・社会問題について
通常国会182日 共闘の力と共産党⑨ 選挙制度 自民案の道理なさ追求
自民党は国会終盤で突如、参院選挙制度(公職選挙法)改定案を単独で提出し、成立を強行しました。数の力による暴挙は、選挙制度改革という国民主権、議会制民主主義の根幹をなす問題でもあらわになりました。
参院選挙制度で問題になったのは、「1票の格差」を是正するための仕組み自体の見直しです。これは2014年最高裁判決が求めたものであり、15年改定公選法では隣り合う県を一つの選挙区(改選数1)にする合区を「鳥取・島根」「徳島・高知」で導入する暫定的な措置をとり、「抜本改革」を先送り。同改定の付則は19年参院選に向けて「抜本的な見直し」について「必ず結論を得る」と明記しました。

党略に批判噴出
しかし自民党案は、合区により選挙区で立候補できなくなる議員を救済するため、比例代表の中に政党が優先的に当選させる候補者の「特定枠」を導入するもの。自民党以外の各党から、「抜本改革」に値せず党利党略にほかならないとの批判が噴出しました。安倍晋三首相自らが「臨時的な措置」と認めざるを得ませんでした。
自民党提案者は特定枠を設ける口実に「地方の声」を挙げましたが、日本共産党の井上哲士参院幹事長は、意見書を挙げた35の県議会の大半が合区の解消や抜本改革を求めるもので、特定枠の要求は一つもないと指摘し、道理のなさを浮き彫りにしました。
世論調査では自民党案に7割が「反対」です。同党は国民や野党の批判、疑問に答えられず、参院でおよそ6時間・衆院は3時間で質疑を打ち切り、採決を強行しました。
各紙社説は「まごうことなき暴挙であり、民主主義の破壊」(「朝日」)、「選挙制度を与党の数の力でそこまで私物化してよいはずがない」(「毎日」)と断じました。



参院選挙制度改革についての提案を発表する(左から)山下芳生参院議員団長、井上哲士参院幹事長=7月5日、国会内

共産党が改革案
15年改定から3年間、参院の全会派が参加する協議の場を含め、自民党は、「合区解消」を口実に憲法改定を持ち出し、抜本改革案は一度も示さず、合意を図る努力を放棄しました。共産党の山下芳生参院議員団長は「合意が得られなかった最大の要因は自民党の態度にある」と強く批判しました。
日本共産党は、▽投票価値の平等をめざす抜本改革▽多様な民意の議席への正確な反映▽民意を削る定数削減は行わない―という三つの基本的考えに立ち、全国10ブロックの比例代表制などを提案。これは、10年12月に西岡武夫参院議長が示した、総定数は減らさず比例代表ブロック制とする抜本改革案をもとにした提起です。共産党はこれまでの議論の経緯を大切にする立場をとり、会派間協議で合意を図ることを一貫して求めました。
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年8月1日付掲載


自民党が通常国会会期末に突如持ち出してきた参院選挙制度の改定案は、党利党略をむき出しにしたものでした。
共産党の提案する全国10の比例ブロックを中心とした制度は一つの案。各政党がもちろん、国民が納得できるものにする必要がある。

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