きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

2016年度予算案焦点⑦ 文教 教職員数は3年連続減

2016-01-27 23:17:20 | 予算・税金・消費税・社会保障など
2016年度予算案焦点⑦ 文教 教職員数は3年連続減

文教関係予算は4兆651億円(前年比0・2%減)、科学技術振興費を加えると5兆3580億円です。義務教育の教職員定数(給与の3分の1を国庫負担)は、いじめや授業改善など教育課題別に毎年度予算で配置する定数を525人増員しました。しかし、学級担任などの基礎定数は少子化による自然減を除いても差し引き375人減で3年連続の純減です。教職員数の定数改善計画を中止し、加配定数による条件整備すら行わないものです。


全国から寄せられた「ゆきとどいた教育を求める全国署名」の数を掲げる高校生=2015年12月、東京都内

少人数学級の拡大を棚上げ
安倍晋三首相が表明した少人数学級(現在、法律で小学1年生のみ)拡大は最大139億円の国庫負担で可能なのに棚上げされています。
いじめや不登校などへの対応としてスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー配置などに8億円増の57億円を計上しました。ソーシャルワーカーは週1日3時間のみで全中学校区配置は3年後と拡充に程遠い状況です。
競争主義に拍車をかける全国学力テストは53億円を盛り込みました。一方、教育内容の統制をねらう道徳の教科化に向け、「親子道徳の日」を設けるなど、家庭教育にまで踏み込もうとしています。
高校無償化を廃止して導入した低所得世帯への奨学給付金は、非課税世帯の第1子を年約4万円から2万円増額。昨年の国会質疑で日本共産党の田村智子参院議員が拡充を求めていたものです。




国立大交付金削り重点配分
国立大学運営費交付金は、1兆945億円と15年度と同額を確保しましたが、若手教員の人件費などに充てていた補助金を88億円削減。国立大学を「卓越した教育研究」など3種類に区分して重点配分する仕組みを導入します。17年度から交付金の約1%分を毎年100億円を削減して財源をつくり、うち50億円を文科省の方針に沿う「機能強化」に取り組む大学に再配分します。残る財源を教育研究活動のための設備投資の新しい補助金に充てます。
私立大学に対する経常費補助は前年比同額3153億円を維持しましたが、国立大学と同様に「経営力の強化」に向けた改革を進める大学に重点配分します。
大学生等の無利子奨学金は新規貸与者6000人増にとどまり、無利子奨学金を受ける要件を満たしているのに、受けられない人(残存適格者)は4万人も残されます。政府は、先進国で当たり前となっている給付型奨学金は検討を表明しています。しかし、まずは所得に応じて返済額が変わる所得連動返済型奨学金制度を17年度から導入予定で、学費負担軽減の切実な声に背を向けた姿勢を示しています。
東京オリンピックは、新国立競技場建設費の4分の1をサッカーくじでまかなうため売り上げの10%(総額880億円、現行5%)を充てられるよう法改定し、ギャンブルを財源に開催しようとしています。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2016年1月27日付掲載


せめて小学校の小人数学級の拡充は進めて欲しいですね。法律で1年生だけっていうのでは、教員も親御さんも戸惑います。
競争力の論理での、国立大学への交付金配分はやめるべき。
コメント
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