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きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

シリーズ 原発の深層  第五部・やらせの背景⑧ メーカーが片棒担ぎ

2011-12-24 10:40:48 | 原子力発電・放射能汚染・自然エネルギー
シリーズ 原発の深層  第五部・やらせの背景⑧ メーカーが片棒担ぎ

 北海道電力による「やらせ」が判明しているのは1999年から。その一つ、2000年に道内5カ所で行われた「道民のご意見を聴く会」には、原発で利益を受ける人たちが一道民を装って賛成意見をのべています。
 その数は少なくとも80人ほど。この中に原子炉メーカー、三菱重工と大手ゼネコン大成建設などの社員が来ていました。
 三菱重工は、北海道支社から3人が参加していたことを本紙の取材に認めています。

反対論に敵意
 当時の宮本忠明副支社長ムの利用、高速増殖炉の利}は会場で配られた記入用紙に「一刻も早くプルトニウムの利用、高速増殖炉の利用を推進し、核燃料サイクルと完結すべき」と書いていました。
 さらに会場の反対意見については「こういう無責任な人達の意見に北海道の将来を委ねることはできない」と、敵意むき出しです。
 のちに支社長となる秋吉清司氏は「本日の様な会場様式では、サイレントマジョリティー(物言わない多数派)の意見はほとんど反映されない」と記述。会場の“反対”は、道民の声ではないといわんばかりです。
 この「聴く会」後の03年11月、泊原発3号機の建設が始まります。建屋を受注したのは大成建設、原子炉は三菱重工でした。
 着工から少し後の04年に三菱重工の宮本、秋吉両氏はグループ企業の「北海道サービスエンジニアリング」の取締役となっています。
 同社は、泊原発がある泊村に本社があり、発電設備の保守や運転管理の企業。宮本氏はのちに、代表取締役に就任しています。
 北海道では08年に泊原発3号機でのプルサーマル導入が持ち上がり、翌09年には高橋はるみ道知事が了承します。
 こうした中で、2010年に三菱重工の北海道支社長に就任した須波和博氏の前職は、高速増殖炉の設計をする三菱FBRシステムズの業務部長でした。また北海道サービスエンジニアリングの取締役にも就いています。



三菱重工本社ビルのショールームに展示されている原子力発電所の模型=東京都港区

受け皿づくり
 三菱グループが“原発シフト”ともいうべき配置を北海道で展開していることが浮かび上がります。
 それは三菱重工の工事経歴書からも、よくわかります。09年と10年分だけでも、関西電力の高浜や大飯、九州電力の玄海や川内、日本原電の敦賀の各原発とMOX燃料工場の工事など14件、1080億円分を受注していました。
 原発の巨利にありつくために、誘導し、先回りして受け皿をつくる、そのためには「やらせ」の片棒担ぎも辞さない―。“原発利益共同体”の“商法”の一端が見えてきます。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年12月23日付掲載



三菱重工などの原子炉メーカーが、行政と結託して「やらせ」をやっていたのですね。原子炉メーカーの社員が、一住民の顔をして、よくもぬけぬけと、原発推進、高速増殖炉推進の発言をするなんて、許せませんね。
コメント
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