きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

再生可能エネルギーって何?

2011-09-02 21:54:25 | 原子力発電・放射能汚染・自然エネルギー
再生可能エネルギーって何?

 地球環境にやさしく原子力発電に代わるエネルギーとして「再生可能エネルギー」への注目が高まっています。「再生可能」とは、利用状況は。調べるために街に飛び出しました。(大小島美和子)

何度も採取できる
 まず訪ねたのは、再生可能エネルギーを担当する環境省です。同省地球環境局地球温暖化対策課の環境技官・工藤俊祐さんが説明してくれました。
 「再生可能エネルギーとは、自然界から何度でも永続的に採取できるエネルギーです。太陽光、太陽熱、風力、水力、地熱、バイオマスなどですね。石油や石炭など、使い続けるといずれは枯渇する化石エネルギーと対置されます」
 地球に太陽の光や熱が降り注ぐかぎり、風が起こり、雲が生まれ、雨が降って、海に流れ込み、また蒸発して雲になり…。繰り返される自然現象の中から得られるエネルギーです。地球の表面下10キロにはマグマがたまっている場所があり、地熱もばく大です。バイオマスは、生物起源のエネルギーをいい、植物や廃棄物のほか家畜のふんなどがあります。

潜在的可能性は大
 工藤さんは、環境省が4月に発表した「再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査」を担当しました。調査報告書は、風力、太陽光、中小水力、地熱の発電の潜在的導入可能量(導入ポテンシャル)を約20億キロワットと推計。これは国内の全発電設備容量の10倍にあたります。
 山が急しゅんで急流河川が多く、国土面積の7割は森林で覆われる日本。火山列島でもあります。「再生可能エネルギーの潜在的可能性はとても大きい」と工藤さんは強調しました。
 再生可能エネルギーを推進する組織を訪ねました。
 「風力は資源量も豊富で、発電導入コストも比較的低く、期待されています」と日本風力発電協会の花岡陸夫事務局長は語ります。
 国内の現在の導入量は244万キロワット、風車数は1807基です。
 花岡さんによると、風車は約2万点の部品から成っています。ガソリン車の3万点、電気自動車1万点にも匹敵します。新たな産業と雇用の創出に期待しています。
 1000キロワット以下の小水力発電を奨励している全国小水力利用推進協議会。「地域住民や集落で取り組めるのが小水力発電です」と中島大事務局長がいいます。
 協会が把握する1000キロワット以下の小水力発電所は約500カ所。地形に沿って設置するため、タービンや設備の形などは多様です。




技術も資金も十分
 地球温暖化防止と再生可能エネルギーの普及に取り組んできた民間の研究機関、環境エネルギー政策研究所の主席研究員・松原弘直さんがいいます。
 「再生可能エネルギーの利用は、もともと地球温暖化防止、CO2の排出削減対策の一環として取り組まれてきました。日本には、再生可能エネルギー導入の資源的可能性も技術も資金も十分にあります。しかし、導入への取り組みは世界に比べ大きく遅れています」政府が原子力発電を“CO2を出さないクリーンなエネルギー”として推進し、再生可能エネルギー導入への本格的支援が遅れたことが要因と指摘します。再生可能エネルギー発電の買い取り制度は世界61カ国で導入されています。日本では、今年8月26日、ようやく再生可能エネルギー買い取り法が成立しました。太陽光などの発電電力を長期・固定価格で買い取ることを電力会社に義務付けます。
 松原さんらは、この制度が再生可能エネルギーへの投資を促進するとみています。松原さんはいいます。
 「送電網の整備など、再生可能エネルギー導入前進のために課題はたくさんあります。しかし、市民・住民多数がまず参画し、とりくみながら解決していこうという姿勢が大切ではないでしょうか」


「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年9月1日付掲載



日本は、大きな導入可能性を持ちながら、導入が進んでいない「再生可能エネルギー」です。

世界の国々はどうなんでしょうか?
石油ショックで自然エネルギーに切り替えたスペインチェルノブイリ事故で原発から撤退したイタリア

同じ外部的要因でも、自ら作った「原発神話」にしがみついて原発建設を進めた結果で、自然エネルギーがわずか1%という現状になっています。


今からでも遅くありません。「原発からの撤退」「自然エネルギーの本格導入」「低エネルギー社会(24時間営業・長時間労働など改善)」など政府の政策転換が求められていると思います。
コメント
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