別役実の『思いちがい辞典』を読みました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/df/df3e9195c58b9e9e2dfeacf75bde0a6f.jpg?1690920934)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/c6/3df6fe612a54349b6e25fc784b85567d.jpg?1690921241)
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劇作家でエッセイストの別役実が、さまざまな言葉の思いちがいをユーモアたっぷりに解説した辞典形式の作品です。僕は彼のものづくしシリーズが好きで、愛読していたのですが、この辞典形式の方は初めて読みましたものづくしシリーズと同じく、牽強付会にして韜晦した理論で、物事を一刀両断していくあたりは、実に痛快で面白いです。
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1993年初版なので、いささか話題が古いものもありますが、今読んでも十分通用する内容です。選ばれた項目には幾つか傾向があって、なぜかコロンブスが新世界で発見して西欧社会に持ち込んだ物、タバコ、トマト、コーヒー、ゴムなどが多いこと、そしてもう一つは、記録癖、勤労癖、収集癖など、癖に関する項目が並んでいます。さすがに尾行癖などはないよなと思いながら読みました。
オカチメンコ、石女(ウマズメ)、出戻りなど、現代ではいろいろ差し障りのある項目も並んでいて、おいおいと思いながら読みました。