ロバート・クレイスの『危険な男』を読みました。
ジョー・パイクは優秀な海兵隊員として活躍した後、警察官になり、現在は相棒のエルヴィスとともに私立探偵の事務所を経営しています。銀行の窓口に寄った帰りに、たった今窓口で応対してくれた女性、イザベルが何者かによって車に押し込められて連れ去られるのを目撃しました。ジョーはすかさず自分の車でこの車を追跡し、運転手と後席でイザベルを押さえ込んでいた男を制圧し、イザベルを助けました。
ジョーの通報によってやって来た警察官は男2人を逮捕し、イザベルからも事情を聴取しました。イザベルには、連れ去られる理由が全くわかりませんでした。その後2人の男はなぜか釈放され、その日のうちに殺されてしまいました。イザベルは男たちが乗った車を見たという電話をジョーにかけて来たきり、行方がわからなくなってしまいました。ジョーと相棒のエルヴィスはイザベルを探すため行動を開始しました。
ミステリーというよりは、ハードボイルドです。僕はミステリーにハマる前には、ロバート・B・パーカーやレイモンド・チャンドラーの熱心な読者だったので、ハードボイルドには点が辛いです。この作品もよく出来た作品ですが、華というか美学というか、主人公に魅力がもうちょっと欲しいかなと思いました。