キャシー・マロリーシリーズ第3作の『死のオブジェ』を読みました。
ニューヨークの画廊で死体が発見されました。あるアーティストが死んでいたのですが、彼は自信をオブジェとして展示したというのです。ニューヨーク市警に12年前の事件との関連を示唆する手紙が届きました。それはやはり画廊でアーティストとダンサーが惨殺された事件でした。この事件を手掛けていたのがキャシーの父マコーヴィッツでした。
キャシーはこの画廊の事件を捜査し始めます。彼女は亡き父のメモを発掘し、解決したことになっている12年前の事件を再捜査します。すると市警の上層部のきな臭い案件が掘り起こされたのです。市警上層部やその背後にいるギャング、政治家などのさまざまな妨害を交わしながらキャシーは事件の核心に迫ります。
ブロンドの髪にエメラルド色の瞳を持ったキャシーは、美貌の女性刑事として描かれていますが、あまりにクールな人物なのでなかなか感情移入できませんでした。この作品ではそのキャシーの幼少期の秘密が少しだけ描かれ、内面も描かれるようになって来ました。より身近なキャシーが読めます。