仮 定 さ れ た 有 機 交 流 電 燈

歴史・文化・環境をめぐる学術的話題から、映画やゲームについての無節操な評論まで、心象スケッチを連ねてゆきます。

ハード・ワークで負傷?

2006-01-17 15:25:25 | 生きる犬韜
おいおい詳しく書いてゆくつもりですが、先週の後半から少々ハードな日程が続き、そのせいかどうかは分かりませんが酷い目に合いました。

まずは水曜日、これがそもそもの発端です。突如として38度近くの熱が出て、酷い頭痛に襲われました。胃腸系もやられて食欲がまったくなく、何も手に付かずにダウン。それでもなんとか、翌日の講義の準備は整えました。

木曜日。ようやく熱は下がったので、S大学での最後の講義2コマ。〈創られた伝統〉をキーワードに、日本人の歴史観の浅薄さについて語り終えました。3年間お世話になり、いろいろなことがありましたが、一身上の都合で来年度の継続を辞退。いちばん苦しい時期を助けてくれた大学でもあるので、離れるにあたりちょっとした感慨もありました。どうもありがとうございました。

金曜日。この日があったお陰で少し休めたのですが、そうでなければもっと大変なことになっていたでしょう。月曜の演習での配布物をまとめ、翌日の会議で使う書類を作成。完徹して、京都ゆきの準備を整えました。

土曜日。龍谷大学で行われた仏教史学会の例会、委員会に出席するため早朝に京都へ出発。駅ビルのホテル・グランヴィアのロビーで、委員の佐藤文子さん、委員長の岡村喜史さんと待ち合わせ。中華料理に舌鼓を打ちつつ、今年度の大会で開催するシンポジウムについて、報告者の人選などを事前に打ち合わせしました。それから佐藤さんと本山、西本願寺の報恩講にお詣りしました。といっても例会の開始まで時間がなかったため、仏教賛歌の練習に参加しただけ。本当は曹洞宗の佐藤さん(ご出身が、妻と同じ秋田だそうです)と、「たびゆくしんらん」を歌いました。
その後、師茂樹さんの素晴らしい報告を聞き(ちゃんと感想書きます)、委員会、懇親会(師さん、稲城さん、佐藤さんと中身の濃い歓談。この様子も後日)に出て、日帰りで横浜へ。新幹線のお供に、駅ビルの本屋で山田正紀『マヂック・オペラ』を購入。車内では愛機iPod nanoで中島美嘉を聞きつつ、月明かりの雪景色に心癒されました。そうそう、SANYOの超巨大太陽発電施設、SOLAR ARKも初めて視認しました。
横浜線の車内で大学帰りの妻と落ち合い、午前様で帰宅。それからもいろいろ雑務をして、睡眠は2時間のみ。

日曜日。午前中に月参りに歩き、午後から環境/文化研究会1月例会に参加するため早稲田大学へ(これについても後ほど詳しくレポートします)。亀谷弘明さんと土居浩さんの報告を聞き、懇親会でひとしきり歴史学批判を行って帰宅。翌日の準備でやはり2時間睡眠。朝は5時に起き、妻におむすびを作って送り出しました。

そして問題の月曜日。午前中にご葬儀1件を前住職と勤め、午後からW大学へ。図書館で三宝絵関係の資料をコピー、いつもどおり「ごんべえ」で夕食を採ったあと、悲劇は起こったのでした。考えてみたら、ここ数日間ほとんど寝ていないわけです。確かに、電車のなかなどで仮眠はとっていますけど、身体に疲労が蓄積していたんでしょうね。文学部キャンパスの駐輪場付近で、ロープをくぐろうとしてなぜか転倒、顔面をアスファルトに強打、眼鏡で顔を切ってしまったのでした。
とりあえず起き上がり、スロープ脇の椅子で身繕いをしていると、「あの~すみません」と近寄ってくる学生が。みると、「『教行信証』を読む会」のチラシが差し出されている。即座に「ぼくは真宗の僧侶だからいいです」と受け答え。よく考えてみると理由になっていませんが、こっちはいまそれどころじゃない。君も親鸞の教えを奉じる同朋だったら、相手の情況をみて勧誘しなさい。
眼鏡のフレームは歪んでレンズには深い傷がつき、スーツの膝も破けてしまっている。ハンカチで顔を押さえると、大量の血が流れ出ていて、すぐさま赤く染まってしまう。とりあえず顔を洗おうと近くのトイレに入ると、鼻の付け根と額に大きな傷が……。それから、第2文学部の助手で友人の榊佳子さんに救護室へ連れていってもらい、応急処置を受けたのでした。情けない。榊さんいわく、「モモちゃん(妻の愛称)、この顔みたらなんていうかなあ。驚く前に笑うな」。お世話になりました。
酷い顔で最後の演習を終え、学生さんにも心配をかけたのでした。でも、最後の最後にこれとは、W大学もぼくを敬遠しているらしい……などと萎縮しつつ帰宅。連絡してあったので、妻はバス停まで走って迎えに来てくれました。その前に茶の間で「かわいい顔に傷が残ったら大変です!」と真剣に訴え、母の失笑を買っていたようですが……。ばんそうこうだらけのダンナをみて笑ったかどうかは、皆さんのご想像にお任せします。
そのあとちゃんと手当をしてもらいましたが、鼻の傷は実はかなり深く、まだちゃんと塞がっていなかったりします。「ハード・ワークで負傷」と書くと同情を誘いますが、実は単なるドジなのでした。
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