14日(金)は、J大学での講義の初日でした。タイトルは、日本史特講I「祟りと卜占の古代文化論」。果たして、カトリック系大学に来るような学生さんたちがこのようなテーマを求めているか不安もありましたが、蓋を開けてみると意外にも盛況。他学科の履修生も含めて50名ほどの受講者数で、教室変更の手続きをとらねばならないほどでした。
軽く自己紹介をして、早速〈祟り〉のガイダンス(というのも妙な言い回しですが……)。村の貧困の状態を、136年前に殺害して肉を食べた英国人宣教師の呪いと考え、謝罪の儀式を行ったというフィジー・ナブタウタウ村の出来事(『朝日新聞』2003年11月14日、大野拓司氏筆)から説き起こし、小松和彦さんの名著『異人論』を経由して〈祟りのシステム〉を概説。すなわち〈祟り〉とは、共同体内に生じた理解不能な異常事態を説明し、対処の方法を示して社会不安を鎮静化する一種の防衛規制であるということ。重視したいのは、宗教者が共同体構成員との交渉のうちに構築する〈物語り〉で、現在の停滞を打開するために過去を生成し、「過去○○であったために、現在××となっている」という言説形式を紡ぎだしてゆく行為。すなわち、〈祟り〉とは一種の歴史叙述なのである……云々。
講義終了後も、興奮した数名の学生さんが教壇に集まり、それぞれ感想を語ってくれて、15分ほど楽しく会話。講義がうまくいったときの醍醐味ですね。どうも、生成論的な心性史という方法が新鮮だったようです。また、いままでJ大学に、周縁的な話をする先生がいらっしゃらなかったのかもしれません。なかには、お父さんが病気になったときに招かれた霊能者が、風呂場の地下で苦しむ亀の存在をいいあて、以来その亀を家の神として祀り、毎年祭礼も催しているという体験を披露してくれた学生さんもいました(亀ですよ亀!調査にゆきたいなあ)。
どうにか好評であったようで、今後の展開に責任を感じつつも一安心。研究室に帰ってリアクション・ペーパーを整理していると、なかなかこちらも鋭い質問が多い。いちいち答えていると講義が進まないので、専用hpの開設を検討中です。
軽く自己紹介をして、早速〈祟り〉のガイダンス(というのも妙な言い回しですが……)。村の貧困の状態を、136年前に殺害して肉を食べた英国人宣教師の呪いと考え、謝罪の儀式を行ったというフィジー・ナブタウタウ村の出来事(『朝日新聞』2003年11月14日、大野拓司氏筆)から説き起こし、小松和彦さんの名著『異人論』を経由して〈祟りのシステム〉を概説。すなわち〈祟り〉とは、共同体内に生じた理解不能な異常事態を説明し、対処の方法を示して社会不安を鎮静化する一種の防衛規制であるということ。重視したいのは、宗教者が共同体構成員との交渉のうちに構築する〈物語り〉で、現在の停滞を打開するために過去を生成し、「過去○○であったために、現在××となっている」という言説形式を紡ぎだしてゆく行為。すなわち、〈祟り〉とは一種の歴史叙述なのである……云々。
講義終了後も、興奮した数名の学生さんが教壇に集まり、それぞれ感想を語ってくれて、15分ほど楽しく会話。講義がうまくいったときの醍醐味ですね。どうも、生成論的な心性史という方法が新鮮だったようです。また、いままでJ大学に、周縁的な話をする先生がいらっしゃらなかったのかもしれません。なかには、お父さんが病気になったときに招かれた霊能者が、風呂場の地下で苦しむ亀の存在をいいあて、以来その亀を家の神として祀り、毎年祭礼も催しているという体験を披露してくれた学生さんもいました(亀ですよ亀!調査にゆきたいなあ)。
どうにか好評であったようで、今後の展開に責任を感じつつも一安心。研究室に帰ってリアクション・ペーパーを整理していると、なかなかこちらも鋭い質問が多い。いちいち答えていると講義が進まないので、専用hpの開設を検討中です。
もちろん曲は「♪環境ブルース」。
おたがい、<自分のミッション>をやっていきましょう!
また、お茶でも飲みましょう。
ではでは。
・古代文学会シンポの日程など、サイトで確認できますよね。チェックしておきます。
日程厳しくなければ、調整して乗り込みます。
うう、楽しくなりそうですねえ。
これからも、よろしく対話ください。
また、境内へ散歩へ参ります。
ではでは。
Shouter さとう