く~にゃん雑記帳

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<ミズキンバイ(水金梅)> 金梅草に似て水辺に生える多年草

2018年10月01日 | 花の四季

【絶滅危惧種、外来のオオバナミズキンバイは栽培禁止】

 日本と中国南部に分布するアカバナ科チョウジタデ属(ルドヴィジア属)の抽水性植物で、浅い湖沼や河川などに群生する。水中の底を這うように地下茎を伸ばし、夏から秋にかけ直立した茎の葉腋から伸びた長い柄の先に径2~3cmほどの5弁の黄色い一日花を付ける。背丈は30~80cmほど。花弁は倒卵形で先端の中央が凹形にくぼむ。時に地下茎の節から白くて太い呼吸根を水面に伸ばす。

 名前は花姿がキンポウゲ科の高山植物キンバイソウ(金梅草)によく似て水辺に生えることから。寒さには比較的強く、晩秋になると上部が枯れるが、根茎は越冬し翌年また芽を出す。別名「ミズチョウジ(水丁字)」。環境省は絶滅の危険が増大しているとして絶滅危惧Ⅱ類に指定している。国内で自生が確認されているのは横浜市戸塚区の柏尾川や宮崎市の江田川など、千葉、神奈川、高知、宮崎の4県のみといわれる。近縁種の「ケミズキンバイ」は沖縄地方に分布し、葉や茎に産毛が多いのが特徴。これも絶滅危惧Ⅱ類。

 「アメリカミズキンバイ」とも呼ばれる「ヒレタゴボウ(鰭田牛蒡)」は熱帯アメリカ原産の帰化植物で、全国の水田や休耕田、湿地などで雑草化している。いま大きな問題となっているのが花径が約5cmと大きい北米南部~南米原産の「オオバナミズキンバイ」。繁殖力が極めて旺盛なため生態系への影響や水質汚染が懸念されている。国内で初めて確認されたのは2007年に兵庫県内のため池で。その後2009年には琵琶湖でも見つかり、滋賀県は爆発的な繁茂を食い止めようと懸命に駆除対策に取り組んでいる。環境省も14年、外来生物法に基づいて〝特定外来生物〟に指定、栽培や運搬を厳しく禁じている。

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