く~にゃん雑記帳

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<大和文華館> 特別企画展「仏教の箱―荘厳された東アジアの容れもの」

2016年02月11日 | 美術

【舎利容器・厨子・経箱・経筒……国宝2点、重文4点など60点余】

 大和文華館(奈良市学園南)で特別企画展「仏教の箱―荘厳された東アジアの容れもの」が開かれている。舎利容器や仏像を納める仏龕(ぶつがん)・厨子、経典を納める経箱・経筒など62点。この中には国宝2点「一字蓮台法華経」「金銀鍍宝相華唐草文経箱」や重要文化財4点も含まれる。21日まで。

   

 「一字蓮台法華経」(写真)は平安時代の装飾経典を代表するもので、同館が所蔵する国宝4点のうちの1つ。縦26cm、長さは322cmある。法華経最後の章である「普賢菩薩勧発品」を書写したもので、金銀の切箔や砂子をちりばめた華やかな料紙に、経文が一字ずつ蓮台の上に墨書され金の輪で囲まれる。これは経典の文字1つ1つを仏身とみなす〝一字一仏〟の思想に基づく。見返り部分は法会の様子を描いた大和絵が飾る。国宝の「一字蓮台法華経」には福島県会津美里町の龍興寺所蔵のものもある。

 国宝「金銀鍍宝相華唐草文経箱」は比叡山延暦寺蔵で、現存する最も華麗な経箱の1つといわれる。平安中期に栄華を極めた藤原道長の娘で、一条天皇の中宮だった上東門院彰子(988~1074)が1031年ごろに法華経を書写し、この経箱に納めて比叡山に埋納したとみられる。道長はそれより20年余り遡る1007年に法華経を経筒に納め奈良・吉野の金峯山経塚に埋納した。今展ではその「金峯山経塚出土品」(金峯神社蔵、重要文化財)の一部も展示中。

 ほかの特別出陳に「黒漆宝篋印塔嵌装舎利厨子附法華経」「鳳凰文鎗金経箱」(いずれも奈良国立博物館蔵、重要文化財)、中国・唐時代の「舎利容器」「『南栢林弘願和尚身槨』銘石槨」(いずれも泉屋博古館蔵、重要美術品)などがある。


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