く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<フウセントウワタ(風船唐綿)> トゲトゲの丸い実、まるでハリセンボン

2015年08月15日 | 花の四季

【南アフリカ原産、ユニークな形から切り花やドライフラワーに】

 南アフリカ原産のキョウチクトウ科(旧分類ガガイモ科)の常緑低木。ただ日本では園芸上、春まき1年草として扱われることが多い。樹高は2~3mで、葉は柳のように細長い。花期は7~9月ごろ。小さな乳白色の花を下向きにたくさん付ける。その甘い蜜を求めてアリやハチなどが頻繁に訪ねてくる。

 花自体なかなか可愛らしいが、より注目されるのが花後の8~10月ごろに付ける淡い緑色の丸い実(径5~8cm)。1年草のフウセンカズラ(風船葛)の表面に無数のトゲトゲの毛を植え付けたような姿で、まるでフグの仲間ハリセンボン(針千本)を連想させる。そのユニークな形から切り花やドライフラワー、鉢物として人気を集める。毛は軟らかく触っても痛くない。

 名前の「フウセン」は風船のように膨らんだ実の形から。「トウワタ」の「トウ(唐)」は国外からやって来たことを意味する。渡来時期は1930年代とも。「ワタ」は実がはじけると、中から光沢のある絹糸状の長い綿毛(冠毛)を付けた種子が大量に出てくることから。原産地ではその綿毛を集めてクッションなどに活用していたそうだ。

 トウワタ(別名ツルワタ)と同様、枝や茎を傷つけると白い乳液を出す。その汁には毒性があるため、収穫したり活けたりする場合には注意が欠かせない。目に入ると角膜炎を引き起こす。ある眼科医はフウセントウワタを扱うときには保護用の眼鏡と手袋を身に着け、終わった後には必ず手をよく洗うよう注意を促している。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« <一乗谷朝倉氏遺跡> 戦国... | トップ | <奥の細道むすびの地・大垣... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿