【南アフリカ原産、細長い茎の先に折鶴のような子株】
キジカクシ科(またはユリ科)オリヅルラン属の常緑多年草。同属の植物はアフリカやアジアなど世界各地に200種余り分布する。そのうちよく栽培されるのが南アフリカ東南部ナタール地方原産のオリヅルランと、中央アフリカ西岸のガボン原産のシャムオリヅルラン。渡来時期は明治時代の初期といわれる。野生のオリヅルランの葉は緑一色だが、観葉植物としては主に乳白色の斑(ふ)入りの園芸品種が広く出回っている。
学名は「Chlorophytum comosum(クロロフィツム・コモスム)」。属名の語源は「黄緑色」と「植物」の合成語。種小名は「長い束毛のある」を意味する。斑入り品種は大別すると葉の縁に沿って斑が入る「ソトフ(外斑)オリヅルラン」と中央に斑が入る「ナカフ(中斑)オリヅルラン」に分かれる。和名はランナーと呼ばれる細長い茎の先に付く子株がまるで折鶴のように見えることから。5~7月頃、ランナーの所々に可愛い6弁の白花を咲かせる。英名は「Spider plant(スパイダープラント)」。
オリヅルランには「子孫繁栄」など縁起のいい花言葉がある。子株をたくさん付け、比較的簡単に増やせることによる。同時に「エコ・プラント」としても注目されている。NASA(米航空宇宙局)による実験の結果、オリヅルランの葉はシックハウス症候群を引き起こす有害化学物質ホルムアルデヒドの吸着能力に優れていることが分かった。さらにポトスやサンセベリアなどとともに〝子どもに安全な観葉植物〟にも選ばれている。
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