【中国原産、オダマキ特有の〝距〟がなく別属に分類も】
キンポウゲ科のオダマキの仲間。原産地は中国南西部の四川省やチベットで、標高1800~3500mの高地の草原などに生える。開花期は春~初夏。草丈は50~60cmほどで径1.5cmほどの赤紫色の小さな花をつける。この原種と通常のオダマキや小型のミヤマオダマキなどとの交配により花の色や形が多彩な園芸品種が生まれ、可憐な花姿が人気を集めている。
和名は下向きに咲いて風に揺れる花の様子を風鈴にたとえた。園芸品種の「二色風鈴オダマキ」は内側の花弁と外側の萼片の色が白と紫など2色の組み合わせからなる。「乙女風鈴オダマキ」の花色は淡いほのかなピンク色で清楚な雰囲気が漂う。この他に八重咲きや花びらに縞模様が入る絞り咲きなどの品種も出回っている。
オダマキの仲間は大半が花の後ろから突き出す細長い筒状の〝距(きょ)〟を持つ。花弁や萼片が変化したものだが、フウリンオダマキにはその距がない。このため「オダマキモドキ」と呼ばれることもあり、分類上もオダマキ属(アキレギア属)ではなくヒメウズ属(セミアキレギア属)とされることもある。「セミ」は「半分」の意。ただ、いずれの学名も種小名は「エカルカラータ」で、これは「距のない」「距を欠く」を意味する。
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