く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<プリムラ> 豊富な花色と可憐さで人気を集める〝西洋桜草〟

2016年01月08日 | 花の四季

【小輪・多花性の「ジュリアン」は日本生まれ】

 サクラソウ科サクラソウ属(プリムラ属)。同属の植物は北半球の温帯から亜寒帯にかけて500~600種分布する。日本に自生するサクラソウやクリンソウも同じ仲間。ただ日本でプリムラと呼ぶ場合、一般的には外国原産で英国などヨーロッパで品種改良され明治時代に渡ってきたものを指す。そのため和名では「セイヨウサクラソウ(西洋桜草)」と呼ばれる。

 プリムラの語源は「最初」や「一番」を意味するラテン語の「プリマ」から。まだ寒い時期に他の花に先駆けて咲くことによる。ギリシャ神話ではプリムラは美の女神フローラの息子で、失恋のためやつれて死んでしまうパラリソスの化身といわれる。本来は毎年花を付ける宿根草だが、高温多湿に弱く夏に枯れやすいため、日本では1年草として扱われる。

 国内で多く栽培され流通しているものの1つに「ポリアンサ」がある。ヨーロッパ原産の数種を交配して生まれたもので、その種小名は多くの花を付けることに由来する。小輪多花性で人気の「ジュリアン」は、このポリアンサにコーカサス地方原産で寒さに強い小型種「ジュリアエ」を交配して日本で生まれた品種。育種家として有名な草野総一氏が作出し、1972年に坂田種苗(現サカタのタネ)が発売した。

 「オブコニカ」は中国原産で、日本名「トキワザクラ(常盤桜)」。花期が長く耐暑性があるため、涼しい所では夏でも開花する。そのため「四季咲き桜草」と呼ばれることも。株全体に生える白い毛にかぶれの原因となるプリミンという毒素を含むものもある。そのため取り扱いには手袋をつけるなど注意が必要。「マラコイデス」も中国原産。葉や茎に白い粉を付けることから「オトメザクラ(乙女桜)」や「ケショウザクラ(化粧桜)」と呼ばれる。「プリムラの花がゆれて あなたの笑顔重なって」(松下奈緒作詞・歌「プリムラの花がゆれて」の一節)。


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