みかん園の片隅に自生しているヒシャシャギの花の香りが漂ってくる。
何ともいえない独特の香りは、私の頭に「春」という文字を浮かび上がらせる。
毎年、剪定という作業がこの香りに出会うのだ。
農作業のルーティーンはこの春で26回目となる。
先日、我が町内で「銀の樽」という居酒屋を経営するAさんが無農薬レモンの見学にきてくれた。
以前からお互いに顔は知っていたけれど、私の素性がばれていなくて今に至っていた。
健康のことをいろいろとお話ししながら、農について意見交換となった。
情報ソースがほとんど共通なのは、これからの食について真剣に考えているからだ。
どの業界も大きなパラダイムシフトがおきてていることの理解は、
次の一手の準備に余念がないということだと思う。
手土産にいただいた、ワインを開けてびっくり。
実は私はここのワインしか買って飲まない。
こだわりがつながる瞬間とは言葉よりいいものである。
一昨日は2ヶ月に一度の「初恋レモン会議」をホテルアークリッシュ豊橋で行った。
無農薬レモンを使った初恋レモン料理に味覚を翻弄されながらの「大人の学び」は
この歳になって初めて知ることばかりである。
自分より若い世代で一生懸命仕事に打ち込んでいる人たちに
いろいろと教えてもらえることはとても嬉しいし感謝しなければならない。
過去の成功体験に胡座をかかずにいきたいと思う。
3月19日からは”春はテラスでカクテルガーデン”という惹句で楽しませてくれるという。
花を薫り、鳥を愛で、風を感じ、月に佇むながらのワンショットは、
今宵のロードショウに思えてならない。