いまこの北の国は、六月の花の季節と同じように爽やかな気候に恵まれ、やがて来る厳寒の憂さをいっとき忘れさせてくれています。
そんなある日の新聞に「地域のブランド力」についての全国調査の結果が発表になったと報じられていました。
その調査はこの八月、インターネットを通じて、全779市を対象に全国の約2500人にアンケートを実施したとのことです。
各種質問項目の中でも最も関心があるのはなんと言っても『魅力的な市は?』というところです。
その結果は①札幌市②神戸市③函館市、横浜市(同点)⑤京都市⑥富良野市⑦小樽市⑧鎌倉市⑨那覇市⑩沖縄市・・・・・となったのだそうです。
ごらんの通り北海道はベストテンに4市も入っています。ここに住む市民の一員として、実に面映いことながらも選んでいただいたことに感謝せねばなりません。
どんなところが魅力的なのか?と言う細かいところは書かれていませんが、察するに「山川草木・・自然の豊かさ」が選択の最大要素だったことは間違いのないところでしょう。
内地からの知人友人を観光案内する場合、最初に一言申し上げることは「北の国は、みなさんにお見せするようなものはなんにもありません、在るのはただの大自然です。この広さと明るさを満喫してください」ということです。
歴史のある内地の観光地と違って、神社仏閣、城跡、歴史跡・・・などがほぼ皆無です。
札幌市に限って言えば意識的に区画された街並、この地だけの花木、家屋のつくりなどが西欧的な雰囲気を醸し出し、歴史的遺産以上のものを感じさせるのかもしれません。
調査項目には「魅力度」以外もあり、札幌市は「産品購入経験(食品)」でもトップに。
「親しみがある」では小樽市、「豊かさを感じる」では富良野市が一位だったようです。
それぞれ、なんとなく納得できるような結果のように思われます。
以上のようなことに、水を注すようで些か気が引けますが、この北の国各都市に高得点を与えてくれた皆さまに『一度、真冬の北国にひと月ほど生活してみませんか?』と申し上げたら、実も蓋も無い話しになってしまうかもしれません。