kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

勝てない

2010-11-16 | 陸上競技
今回の合宿、強く感じたのは今のままでは「勝てない」ということ。ある程度の所までは来ていると自負していましたが全くでした。確かに新チームとなり、明らかにチーム力としては落ちたと思います。それでも県内では何とかなります。今の3年生のチームはどこに行っても恥ずかしくないと思える水準でした。しかし、今回の合宿で他県との「差」を突き付けられた気がします。3年生チームでも雰囲気で勝てないかもしれないと思わされるレベルでした。勝てない…そう痛感しました。

ootuka高校もkonan高校も「明るい」というのが共通点でした。ピクニック気分でワイワイ明るいのではなく、練習の雰囲気を重たくしないために明るいと感じました。全員が声を出す。それも中途半端な声ではなく大きな声です。良い意味で「バカになる」事が出来ているのです。うちの3年生チームには「バカになる」事が出来る人間がいました。akaneはムードメーカーとして誰よりも声を出し、雰囲気作りに気を配っていました。だから練習が暗くならない。唯一の長所でした(笑)。ootuka高校の選手はそれを全員でやっている感じがしました。言われたからやる、というのではなく自分で「必要だ」と感じているからやるという雰囲気で恥ずかしいという感覚は全くない。全員で強くなろうという感じがかなり出ていました。
今のうちのチーム、まだ私の言われていることだけをやるという感じが強くあります。淡々と練習を消化するという感じでしょうか。「一生懸命やる」のはやっているのかもしれませんが、雰囲気が重い…。悲壮感が漂う位の練習になります。見ていて「可哀想」と思える雰囲気…。勝てるはずがありません。

「楽しい」と書くと誤解されてしまうかもしれません。練習自体は間違いなく「楽しい」とはかけ離れています。楽しく仲良くやっている学校もあります。高校陸上の厳しさから目を背け、ピクニック感覚で練習をする学校もあるでしょう。その場は楽しいかもしれませんが、本当の「楽しさ」は分からないと思います。練習は「楽しい」ものではない。当然です。負荷をかけなければ強くなりませんから「適度な運動」レベルでは現状維持すらできないのです。苦しさから逃げて「楽しい」だけを追い求めれば「陸上競技」の本当の「楽しさ」は分からない。
「苦しい」と思ってやるから苦痛に感じるのです。本当に強くなりたいと思える者はその苦しくてきつい練習でさえ「楽しい」と思える。そこ大きな「差」があると思っています。うちの今のチームは練習がきついというだけで終わっています。だから声も出ません。きつい練習を楽しむというレベルにはいかないのです。もっともっと明るい雰囲気で練習をしていくことができなければ、県内のレベルで満足する競技力で終わり。面白くはありません。今の水準で練習をしていれば間違いなく来年も「中国大会出場」は果たせるでしょう。難しいことではないと思っています。しかし、もっと上で戦うためには今のままでは足りない。指導者が「中国大会に行けばいい」と思っている間はその水準から上がらない。目指すのは「全国で戦う」というレベルです。だから今のままでは「足りない」と言い続けています。

全員がどれだけ恥も外聞も捨てて「バカ」になれるか?これは数人ができるようになるだけでは駄目だと思います。全員がその気持ちを持って取り組まないと何も変わらない。性格的に「大人しい」というのがあるかもしれません。それなら性格も変えるのです。そこまでの覚悟がなければ戦えないのです。うちの選手が他県と比べてずば抜けた能力があるとは思いません。何もしなくても速い選手は速い。厳しいようですが現実です。基本的な走力で勝てなくて取り組む姿勢で勝てなければ、前を走る可能性はありません。他の県の選手よりも取り組み方、競技に対する考え方で「差」をつけて「能力」の限界値を超えていくしか勝負する方法はないのです。それを必要だと思えば必ずできる。本人たちが必要だと感じなければできない。それだけです。

近畿地区で勝ち上がるのは簡単なことではありません。山口で県記録を更新する水準の力があっても県大会、府大会を勝ち上がることさえも難しい。それが現実ですからその中にいる選手は「強くなるために」考えるのだと思います。指導者も同様です。県で云々を言っている間は先には進めないのです。チームができた当初は「中国大会」が適性目標だったかもしれませんが、今は違います。可能性がある所を目指していかない限りは選手も本気になりません。どうすれば戦っていけるのか?県大会を勝ち上がれるからそれで良いのか?違うと思いますね。今のままでは勝てない。そう強く感じました。

突き付けられた現実と向き合わなければいけないと思います。これで「自分達はダメだ」と思って何もしないのであれば意味がありません。また、この事が問題点だと気付かないようではいつまでたっても何も変わりません。私も指導者として考えないといけないと思います。長い間指導をすれば良い指導者になれるわけではない。本当に指導力を高めようと思って努力しない限りは何も変わらないのです。こういう機会を生かして自分の力を高めていかなければいけないと思います。

勝てない。そう感じました。しかし、このまま終わるつもりはありません。多くの人にチャンスを与えてもらっています。これを生かせるかどうかは私次第、選手次第です。必ず成長します。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« konan合宿2日目 | トップ |  »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (RunRun)
2010-11-16 23:12:04
コメントをさせて頂きます。顧問の先生に本気になって指導してもらえることのありがたさや、部員のみんなとインターハイに出場するために、周りからおかしいのではないかと思われても、がむしゃらになって練習を行うこと、本気になってひとつの事に打ち込む事の楽しさを感じることは、ほんとに素晴らしいものだと思います。
応援しています!!
がんばってください。
返信する
ありがとうございます (kaneko)
2010-11-17 07:14:06
>RunRunさん
書き込みありがとうございます。

いかに選手を本気にさせることが出来るか?ここが大きな分かれ目になると思います。最初から諦めていたら何も始まりません。一生懸命に全力で取り組むことで初めて見えてくるものがあると考えています。

ワイワイやるのも「楽しい」かもしれませんが、それなら陸上競技でなくても良いと思います。陸上競技を通じて選手が成長していく。このためには必死になってやっていく以外にはないと考えています。

批判も受けますが、応援してくれる方々も多いのも事実です。「選手のために」を常に頭に置いて取り組んでいきたいと思います。

これからも応援よろしくお願いしますm(__)m
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。