kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

sndとの合宿~土曜日の午後~

2024-02-13 | 陸上競技

続きを。できるだけ時間を置かずに書いておきたい部分はあります。とはいえ、謎の頭痛に襲われて身動きが取れませんでした。あまりいい状況ではないですね。理由が分からず。

 

土曜日の午後、ここまでは練習計画を立てていました。初日くらいは計画しておかないと流れができないだろうなと思っていたので。午前中は基本的なことを行ったので午後からは実践的にハードルを跳びたいなと考えていました。午前中の最後に「名前が分からんね」という話をしたら養生テープに名前を書いてきてくれました。残念だったのが「ニックネーム」で書かれていたこと(笑)。ほとんど話をしたことがない大学生をニックネームで呼ぶという難易度の高いことを求められる(笑)。なかなかです。人見知りの私からすればかなり恥ずかしかったですね。

 

午後はアップは短めにしてしっかりと跳びたいなと思っていました。バランス系をやってからハードル股関節。その場での補強です。必要かなと思ってその前に軸ドリルも行いました。股関節周辺にどれだけ刺激を入れられるかです。軸の入れ替えも意識しながら。ハードル股関節はその場で2人1組。姿勢を大切にすることを話しながら。軸足の膝が曲がれば中臀筋の緊張が弛みます。鍛えたいところを強化できない。本当にやりたいことをどうやってやるかだと思っていまs。ここに関しては徹底的にやりたい。もっと時間があればひたすら言えたのですが。

 

そこからはハードルドリルver2。時間がないときにはこのパターンがいいかなと思っています。連続抜きも含めて重心移動をさせながら。どうしても連続抜きになると抜き足が寝てしまいます。ここをどうやったら改善できるか。次の日の課題が見つかった気がしました。多分、ハードルを使った練習というのはどこでもやっていると思います。その使い方の問題だと思っています。まだまだ自分も考えないといけないなと思うことが多数。

 

スパイクを履いて一歩ハードル。そこから一歩ハードル+三歩ハードルを。早いリズムの中から3歩の走りに切り替えていきます。「タタン」というリズム。リードが下りてから抜き足が下りるまでの時間を短縮する。一瞬で動くイメージです。早いリズムの中から3歩へとつなげていく。ここも距離感が重要で最初の3歩は「7m」にしています。7mのインターバルなら余裕で届くと思うので。そこからは7.5mインターバルで2台。最初は7.5mで最初の1台も設定していたのですがここで微妙な間延びをしてしまってやりたい動きができなかった部分がありました。そこで7m設定に変更。これである程度動きのリズムが上がる。走力などにも影響すると思いますがこのリズムを上げるという感覚は重要だと思います。双翼的なものがない時期は6.5mの7mでもいいと思っています。距離設定は競技力や動きを見て変更すればいい。

 

ここからショートハードルとヨンパに分かれて実施。ショートハードルは2人1組で5歩ハードル。うちの選手にとって大きな刺激になるだろうなというのもあって。ベストが13秒60の選手がいます。一緒に走らせてもらうだけでプラスになると思っています。インターバルは11.3mと少し狭く設定。本当はこのレベル人ると11.5くらいがいいと思っています。しかし、走力差もあるのである程度走りながら越えていける水準に設定したいなというのもあって。14秒後半や15秒台であれば11.5m設定にすると少し遠くなってしまって走りが「間延び」してしまいます。それは面白くない。せっかくなので競り合いながらしっかりと走れればいいなと。リズムアップする感覚を身に付けてもらいたいなと。

 

選手には動画撮影をしながらやっていくように話をしました。実際に自分の動きを見ながらこちらから課題となる部分のアドバイスをする。自分の走りがどうなっているのかを客観視するほうが良いなと思うので。ショートハードルの選手、ディップをかける部分がありました。勿体ない。上手く上半身で抑えられればいいのですが腰が残って上半身が倒れるだけになってしまう。これでは前方向への推進力になりません。何度も動画を見ながら確認をする。抜き足の課題もありますがやはり「必要のないディップ」が気になりました。「専門練習」だけで2時間近く使えるというのは重要ですね。じっくり時間をかけながら動きを見ることができます。うちの選手ある程度走れていました。修学旅行明けですが。最後の1本の時に13秒台の選手と一緒に走る。あくまで5歩ハードルなので単純に比較できません。それでも半歩遅れくらいでついていけていました。十分。終わりかなと思ったら大学生が2人もう少し走りたいと言ったので「では3人で一緒に」といことで。13秒6と14秒2の選手と並走させてもらいました。ありがたい。1台目までに出遅れましたが徐々に追いついて4台目の時点で14秒2の選手を逆転。そこで終わりでしたが13秒6の選手にそれほど遅れることなく走れていました。ありがたい話です。

 

3人で走った時の動画を見比べる。14秒2の選手はリード脚が少し前接地になっていました。この局面で13秒台の選手に遅れる。更に抜き足も前接地になるのでここで差が付く。単純に見比べると顕著でした。だから「ドリル」のときや一歩ハードルの時に真下で捉える感覚を作って行く。実際に必要な動きを見ることで選手自身も比べることができる。今後の課題が明確になります。

 

ヨンパはストライドの確認を。16歩、17歩、18歩で走るための距離設定して「これくらいで走れれば」という目標とする歩数のストライドを確保するための練習。1台目の距離設定も調整しながら。これはヨンパ独自の練習だと思います。そしてこの手の練習をしているところがどれだけあるのか分かりません。私自身はどこかで習ったわけではないのでこれが正しい練習かどうか分からない部分もあります。しかし、45m走って35mのハードルインターバルを確認するというのは負荷的にもかなりきついと思います。1台目までの足が合わなかったらそれで終わり。45mを無駄にすることになります。また、1台目を跳んでから2台目までに「16歩」で走りたいと思っていったのに「届かない」というのでやめてしまうこともある。いや、これは時間と労力の無駄になる。最も嫌いな練習での失敗です。そうであれば「レース感覚」のための練習を行う前段階で「ストライド感覚」を養う必要性があると思っています。実際にどれくらいのストライドで走れば目標とするストライドで走れるのか。ここは「戦略」にも大きく影響する部分だと思っています。

 

実際に16歩で走りたいというOG選手がいました。昨シーズンは故障が多くて思い通りのレースができなかったと。走りの調子が上がってこない。その中で16歩で走ろうと思っても届きません。この日は17歩中心で練習をしていました。これが重要だと思います。その日の状態によって何ができるのかを判断する。16歩で行けると理想。しかし、今は難しいというのが分かります。将来的に15歩で走りたいという話をしていましたが、現状では難しいと思います。それをこの手の練習で行うことで判断ができるようになります。16歩の選手は「6歩」、17歩の選手は「7歩」、18歩の選手ア「8歩」で調整しています。この練習で15歩へのチャレンジの足がかかりを作ることができると思っています。

 

余談になりますが。ショートハードルとヨンパでは「インターバル設定」が大きく異なってくると思います。必要な「ストライドパターン」が違うからです。ショートハードルは「8.5mを3歩」という制約があります。だからみんな同じインターバルで練習ができる。というか、できないといけない。走力がない選手は自分のストライドを広げないといけないでしょうし、13秒台の選手は「刻む」という感覚を作って行かないといけません。中学校の指導で「刻む」という言葉を使っているのを聞いたことがありますが、残念ながら大半の選手は「届かない」のです。それなのに「トップ選手の動き」や「感覚」の話を持ってきて「刻む」というのはどうなのか。届かないなら「どうやって走るか」を考えていく必要があります。多少ジャンプになっても空中で距離を稼ぐとか、抜き足を前まで持って来るとか。

 

ヨンパは歩数が異なるというのが種目特性です。だから「距離設定」にこだわる必要があると思います。歩数が違うのに同じ距離で「5歩ハードル」や「7歩ハードル」をやるのは無意味だと思っています。同じ7歩でも「16歩」で走る選手と「18歩」で走る選手では明らかに距離が異なるからです。ある選手にとっては「ちょうどいい」距離であっても他の選手にとっては「遠い」となる。一方の選手にとってはプラスになりますがもう一方の選手にとっては「オーバーストライド」となりマイナスの練習になる。何も考えずに「45m+35m」で走って「合う」「合わない」というほうがまだましかもしれません。スプリント種目では歩数制限はない。でも「自分の必要なストライドとピッチ」があります。これは書きながら感じたことなのでそのあたりの話も大学生にできればよかったなと。

 

スプリント系は全く見れていません。300mを走っていたのは見ました。本人たちの話によるとショートスプリントはそれなりについていけたようでした。距離が長くなってきたときに「足の遅れ」が目立ちました。普段走らない距離というのもあったと思います。完全に遅れていて前に進まない。ここは大きな課題だと思います。これから先戦っていくためにはこれまでやってきた取り組みの水準を上げないといけないなと。一瞬で切り替える感覚が弱い気がします。ここが克服できるかどうか。

 

長くなりました。タータンでの練習をかなりやりました。疲労度もあると思います。やるべきことをやる。ここに尽きます。大学生にとってこの指導がプラスになるのかどうかは分かりません。とはいえ、普段とは異なるカテゴリーの選手を見れるというのはありがたいなと思っています。貴重な経験です。

 

また書きます。

コメント
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