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kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

工夫する

2022-02-13 | 陸上競技
補強のことをもう少し。

前の記事に「補強をする」事について書きました。補強をしたら強くなるという気はありません。が、走れないのであればやれることを最大限にやらないといけないと思っています。どうしても「無難な補強」をやっていく事になります。

tokushoでの指導。周りからはかなり厳しいと言われていました。まーそんなことはないのですが。普通の選手たちが戦えるようになるためにどうするか。もっといえば「戦うための心構え」をどのように育てるかというのがありました。何度か書いていますが、「競技者」になるためにどうするかというのは大きな部分を占めると考えています。

3年次に3種目でインターハイに出場したkana。この子との出会いは人生を大きく変える事になりました(笑)。入学当初、膝締めをするためのスティクドリルをやっていた時に勝手に練習をやめていました。どうしたのか?と聞くと「飽きたので」と(笑)。そんな感じの子でした。この頃の目標は「12秒台で走るのが高校の目標」と言っていたくらいですから。

ぼちぼち走れるようになってきていた冬季練習。県の合宿に選ばれていました。その前からちょくちょく怪我をしていましたが、県合宿前に「足が痛い」と言っていました。それなら県合宿は参加できないと伝えると「行きたい」と。とはいえ、無理はさせられないなと。逆にチャンスだと思いました。走れないからひたすらエアロバイクを漕ぐ。それも走っている選手のいるところで別のメニューをやり続ける。元々集中が続かない子だったのでこれはかなりしんどかったと思います。付きっきりで(笑)

エアロバイクを全力で25秒漕いで35秒休憩。または15秒漕いで45秒休憩。4本や
6本を1セットとしてそれを5〜6セットやっていたのではないかなと思います。かなり乳酸が蓄積します。が、休憩時間はなし。エアロバイクが終わったら降りてその場でスクワットを60秒。60秒休んでまたスクワット。これをひたすら繰り返します。とにかく嫌がっていました。キツイことはしたくない人だったので(笑)。それでも何日か続けました。

それ以外、一度も怪我をしませんでした。その練習が終わった後に「二度とこんなことはしたくない」と言っていました。普段は身体のケアとかは意識しない選手でしたが、これ以後は「痛い」と思ったら必ず自分でケアのために治療院に行っていました。多分、保護者もかなり協力してくれたのだと思います。とにかくこちらがあれこれ言わなくても自分でやるようになっていました。「キツイのは嫌だ」というところからスタートしていたと思いますが、それにより「意識の変化」が生まれたのは間違いないと思います。今まで見てきた選手の中で一番成長した子だと思います。「できるだけ楽をしたい」という人間の本来的な部分を全開で出していましたが(笑)

これによりhoshoでも走れない時にはスピンバイクを使って同じようにやっていました。かなりきつい部分はありますが、走れないのだから補わなければいけない。当時は絶対的にやらせていたのはこのスピンバイクのみかもしれません。かなり効果は高い。これに股関節周りの補強を組み合わせる中で対応してきました。

今はエアロバイクがつかえません。スピンバイクを購入してもらおうと考えてはいますが。有酸素系の対応であったり、動き続ける部分もやっておかないといけない。補強では60秒連続なども入れるようにしました。チューブを使った練習に関しても時間を決めて継続的にやる。単なる補強であれば1セットでいいと思うのですが、色々なことを考えて3セット程度繰り返すようにしました。

更にhoshoで雨の時にやったことのある練習を思い出しました。スピンバイクは数が限られているので人数が多くても対応できる練習です。「踏み台昇降」をやろうと(笑)。今は体力テストなどで踏み台昇降はやらないのかなという感じもありますが。そのために「メトロノーム」のアプリをスマホに入れていました。

リズムに合わせて台に上がる。そして横に降りる。上がって反対側に。上がって最初の位置に。単純な動きです。が、これはある意味効果的だと思っています。台に上がる時には腸腰筋を使います。足を引き上げるからです。更にリズム良くやっていくことで飽きずにできます。とりあえず120から始めて2分ごとにリズムアップする。130、140と上げていきます。これは手の動きをつけた方が面白いだろうという事になり。台に上がった時に手を上げるなどの工夫をしていきました。6〜8分間続けてやります。足が痛くてもそれなりにできる。

これが終わってからすぐに腹筋などの別種目で負荷をかける。ハードルなどを使って腸腰筋の補強を入れる。更にチューブなども入れながら。終わったらまた踏み台昇降に戻る。途中ウエイトジャケットを着てやるようにもしました。「できない」ことを考えるだけではなく「出来ること」を考えてその中で最大限の負荷をかける方がいいなと。

かなりの汗をかいていました。運動時間の確保という意味ではやはり効果的かなと。これも工夫かなと思っています。走れないから補強だけというのも考え方としてはあると思います。しばらく放置気味になっていた部分もあるので、もっと早くこの手の練習すれば良かったなと反省しています。走練習の方をメインに関わっていた部分もあるので。

補強をしている選手達には「早く抜け出せ」としつこく言っています。補強大会をやっている間は戦えませんから。こちらも工夫をしなければいけないなと改めて感じました。単純な補強だけではなく、極力実践に近いことをやる方がいい。もちろん、この補強に満足してもらって走らなくても良いと思うのだけは避けないといけません。最大で1週間くらいで抜け出して行けるように本人達も考えてもらわないといけないと思います。

何が出来るか。探りながらやりたいと思います。こういう工夫はおもしろい。が、補強だけやるのは避けたいと強く思います。走らないと。
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補強?

2022-02-13 | 陸上競技

思うことを。

 

今週はほぼblog後進にたどり着けませんでした。色々と思うこともあり記録しておきたいというのはあります。時間の確保というのが自分の中で課題です。

 

練習の中で「怪我をしている」選手が多いという部分に対して話をさせてもらいました。例えば、「怪我をする」部分が全員同じ場所であればやはり「練習の問題」となるかなと思います。が、痛みを訴える場所が全員違う。重なるところがありません。これはどういうことなのか。何かしら理由があるのではないか。

 

これまでは「走れない」という状況での「補強」は自主的な練習内容になっていました。自分で考えて補強をする。それは必要なことかもしれません。数年前までの流れがあります。良い部分もあれば悪い部分もある。その中で「怪我をしている」という選手がどのように補強をするかも考えていく必要があると思います。

 

見ていると「軽く補強」する部分が多くなっています。もちろん、すべての種目ができるとは思いませんが。数日前はkd先生が「ひたすら補強」というのを実施されていました。私自身もかなり前に「走れない」という選手に対して「エアロバイク」と「スクワット」を繰り返し実施していました。「走れない」のであれば「走る」選手よりも負荷をかけておかなければいけないなと思うからです。結局は「走ること」で勝負するのですから「走る練習」ができなければ強くなることはありません。

 

それもあってお願いして「補強」のメニューを立てさせてもらうことにしました。「プランク」などの「保持系」ばかりが増えている感じがあったので「もっと動く」ことを。そのことも含めて話をさせてもらいました。「補強」をする。これが一人でやることになると精神的にしんどい部分があります。が、走れない人が増えて複数になると「安心感」も出てきます。「自分だけではない」という部分です。練習の中で「走っているのが高跳び選手だけ」という日も複数ありました。これに対してどう感じるのか。

 

「抜け出す」という話をさせてもらいました。きちんと走る練習ができるように「安心するグループ」から抜け出す必要があります。試合の時には「怪我をしていたから」という部分でスタートラインが5m前に出るということはありません。走れないというのは明らかに不利になるのです。「補強大会」があってそこで「腹筋の回数」を競うのであればそれでもいいかもしれません。しかし、「タイム」を競う競技をしているの出ればやはり「走る」練習がベースになるはずです。

 

県総体に出たい。それくらいの話であればこちらもそこまでの熱を入れなくてもいいと思います。何となく出場はできるでしょうから。もちろん、今のままでは学内での代表になれないという選手も出てくると思います。チーム内に競争が生まれているのであれば「焦り」も出るでしょうが、今はそれほど人数も多くないので「出る」というだけであれば可能かもしれません。skyは「唯一の体育コース」を有する学校です。目指すのは「県総体出場」ではないはずです。そのことも厳しく話をしました。立場的にそれが正しいのかどうかは分かりませんが。

 

もちろん、選手自身も「走りたい」とは思っていると思います。が、「思っている」だけでは何も変わらない。ケアも治療もやっているとは思いますが、「結果」的に走れないのであれば「足りない」という部分もあるかもしれません。ある選手が治療に行ったときに「痛めている部分は緩んできた」と言われたようですが、「補強をしているのでその部分が硬くなっているので走ったら別のところを怪我する」とも言われたようです。こうなると「何もしないで休み続ける」こと以外ないと思います。「高校で競技をする」というのであれば時間は限られています。2年ちょっとの間に数か月休むと取り戻すのが至難の業になります。その部分も含めて「積極的に治療する」必要はある。

 

「補強を頑張っている」ということは良いことだとは思います。が、そこは「満足する」部分ではない。本当はもっとやっている選手がいるのだから。自分自身の立場を理解しながら「やれること」を探っていく。補強だけをやらせるつもりはありませんが、今のままでは「勝負する」という前段階でやられてしまう感じがする。

 

与えられたことはやります。本当にしっかりっとやります。が、それだけでは足りないこともある。それは理解してもらいたい。その部分も含めて「補強」のメニューをこちらで作成して「強制的にやる」部分を作ることにしました。それにより「他の練習」を見ることができなくなります。それは大きなロスになります。そこの部分も含めて考えていかなければいけません。

 

上手く表現できていない可能性はありますが。私自身「やれること」をしっかりとやりたい。本当の意味で「競技」をするのであれば今のままでは足りなくなります。「もっとやっておけばよかった」と思ったときには遅い。練習量が過剰に多いとは思いません。どちらかというと「足りない」という部分もある。それでもう今の状況になるのであれば何とかして「打破」できればいいなと思っています。

 

何ができるのか。本当に考えさせられます。上手く書けませんが。また書きます。

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