kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

スピード持続

2016-04-14 | 陸上競技
火曜日、課題テストがあるため朝練は勉強会。何度も書いていますが練習だけやるつもりは全くありません。勉強もやらないと意味がない。当然の話だと思っています。

この日は午後から競技場へ。前の記事にも書いていますがスピード持続系の練習をやりたいなと思っていました。とはいっても特別何かをするというわけではありません。高いスピードを出してそれを持続させる練習をするだけ。それほど特筆する話ではないのです(笑)

思っていたよりも風が強く肌寒く感じました。多分気温自体は高いのだと思いますか風が冷たい。冷たいというか強すぎ。暖かいと思っていた者もいたようでかなり薄着で参加している者もいました。気をつけないといけません。身体が冷えると動きません。その状態ではやりたい練習もできなくなってしまいます。難しい時期だと思います。準備という意味でも色々と考えておかなければいけなくなりますね。

放課後にちょっとした行事が入ったので練習開始は遅くなりました。3時間練習をしたいなとは思っているのですがなかなかできません。省略できる部分は極力省略してやっていきたいと思っています。アップは自転車で移動してくるのがアップだと考えています。すぐに動的柔軟をやってから壁。久々の放課後競技場です。多分県体から来ていないと思います(笑)。時間の確保のことを考えて冬期練習は学校でやっていました。競技場で練習するペースをつかむまでに少し時間がかかるかもしれないですね。

テキパキとやっていってスピードスキップ。チューブ腿上げ。チューブ5歩、各自で加速練習。スキップをやっている時に動きが悪い選手が多かったですね。アップ不足というのもあるかもしれません。股関節周辺の動きがきちんとできていない可能性がある。そうなると練習の質が下がってしまって意味がなくなってしまいます。本当に難しいですね。ある程度やってから並走へ。

足の痛みがある選手は様子を見ながらです。ダッシュは怖いということなので付きっ切りで動きを確認するという流れ。1週間前は歩くのも痛そうでしたからかなりの回復です。治療する時間がもっとあれば違うのかもしれません。痛みが出たり、張りが出たらその都度緩めていくという感じです。こういう意味でも気功が出来るようになったのは大きいかなと感じています。痛めて「治るまで待つ」というのをやっていたら大切な時間だけが過ぎていきます。「本当にできるのか?」と言われるかもしれませんが結果的に治っているのであれば問題はありません。信じる者は救われる。まー宗教ではなく本当に治癒力が上がるので(笑)。かなりのスピードで走れるようになってきました。あと一押しです。週末にはダッシュができるのではないかと思っています。かなり力が上がっていましたから無理をさせないように準備していきたいですね。

他のメンバーは並走からバトンパスへ。合わせを行いました。スピード持続の練習をしたいと思っていましたがその前に「スピードを上げる」という練習もしておかなければいけない。やりたいことがありすぎてなかなか大変なのです(笑)。追い風に乗って普段よりも速いスピードでのバトン。トゥトレをしなくてもこれくらい風が吹けば普段よりも脚が回ります。あー「脚が回る」という表現はわかりにくいと思います(笑)。本当は回したくないのですが、イメージとか言葉の問題ですね。後ろで回るなんていうのは私的には許せない(笑)。表現が難しい。

かなりスピードを出してそこからスピード持続。とはいっても本当に120mを走るだけです。単に走るのではなく最初からスピードを上げてそれをどこまで持続できるかという練習。フィニッシュ手前で緩めるというのは絶対にありえません。ましてやトップスピードに上がってから緩めるなんてことは許さない。キツイというのは前日の話の時点で分かっているはずです。それをどうやって越えていくか。これまでは「脚が痛くなるのでは」という部分もあったので我慢していましたがやはり勝負をしようと思えば高いスピードを維持する」練習をやっていかなければいけないと思います。

繰り返しになりますが「普通の練習」です(笑)。特別何かをやっているわけではない。あえていうなら前日に「強くなりたかったら苦しいところを耐えろ」と話した事がポイントになるのではないかと思います。私が求める120mの距離はテンポ走ではありません。高いスピードをどれだけ保てるか。自分自身の意識の問題も出てくると思います。そこで高いスピードを何メートル維持できるのか。落ちそうなところ我慢して何メートル動かし続けられるのか。そこだけです。1mでも長く維持できればそれが結果的に速く走ることになる。苦しさから逃げずにやっていく姿勢を身につけてもらいたい。それもあってあえて前日にキツイ話をしたのです。

かなり追い込めました。1年生は少し抑えることにしていますがこの日はの1セット目は同じ本数。疲労はハンパないと思います(笑)。それでも元々持っている才能を磨くためにはやらないといけない。時折「原石」の片鱗を見ました。これ、本当にやっていったらかなり強くなるんじゃないか?!という感じです。無理はさせません。それでも無理をするときもあります。男女共に良くやっていました。

中心となる選手達が声を出して引っ張ってくれています。目覚ましい成長があります。キツイのでテンションがおかしくなるというのもあるかもしれませんが、それでも大きな声を出してしっかりと取り組んでくれていました。こうやって「役割」を果たすというのは本当に大切なことだと思います。下級生が入ってきて本当に何人かは変わってきたなと思います。1年生が入ってきたから強くなった、と揶揄される可能性はあると思います。それくらい素晴らしい選手達が集まってくれましたから。しかし、その子達も所詮高校1年生。上級生達がいるから練習ができる。何か言われたら絶対に言い返そうと思っています。1年生が入ってきたからチームが強くなったのではない、と。その前の段階があるからです。

チーム作りには数年間かかると周りからは言われいました。もちろん、こちらとしても「想い」や「考え」が上手く伝わらず眠れない日々が続きました。それでもこうやって練習がきちんとできる選手達に成長してくれています。あれこれ言われるかもしれませんが、間違っていなかったと思っています。練習に取り組む選手の表情は真剣そのものです。こういう姿を保護者や関係者に見てもらいたい。

前日の話が響いたのか。何人もが良い練習をしてくれました。気持ちの持ち方で絶対に変わってくるのです。同じことをやっても「嫌だな」と思ってやる練習と「絶対にやってやる」と思ってやる練習では大きく異なります。見違えるような動きを見せる選手もいました。また、こうやってスピード持続をやる中で普段では分からないことも見えてきます。筋力がない選手はやはり動かなくなります。スピードに耐えられなかったり、腕振りが飾りになってしまう。そうなると差が出ます。こういう部分を長期間かけて強化していくことで確実に強くなると思います。伸び代がある。才能だけではなく指導をきちんと受けてそれを磨いていけばもっと違う世界が見えてくると思います。

女子は練習が終わってからすぐに帰らせました。片付けは男子で。平等ではないかもしれません。が、女子は女子で別の機会に何かやってくれればいいだけ。早く帰らせるのは悪いことだとは思いません。女子のポール選手が「自分が使ったのに申し訳ない」と気にしていました。そう思うのであれば「結果」を出して恩返しをすればいい。そう伝えました。チームとしてやっているのです。助け合いながらやらなければいけない。秋から始まる女子ポールで結果を出し、来年のインターハイに向かう。それが支えてくれる人達への恩返しだと思っています。こういう気持ちが持てるようになってきたのも成長だと思いますね。

いい練習でした。1日限りにならないようにしてもらいたいと思います。
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キツイところで耐える

2016-04-14 | 陸上競技
なかなか話が追いつきませんね。仕方ないのですが。

「ある程度の補強」からの続きです。同じ話をしても「受け取る側の感覚の違い」によって全く違う。私は「頑張る」という言葉が好きではありません。あまりにも抽象的な言葉なので。少しやっても頑張っていることになります。「なんでこんなに頑張っているのにあれこれ言われるのか」と思うかもしれません。が、ほんの少しやっても「頑張る」ことになる。

これまでも選手たちは「頑張っている」と思います。しかし、「必死になる」所までできていたか?と言われるとまだ足りないと思います。記録会の前、スピード持続系の練習をしませんでした。全くと言って良いほどやらない。ここには私なりに理由があります。

私の練習の特徴は「スピードアップ」と「筋力アップ」を中心に置くことです。明確な目的を持ってやっています。レースなどを見ると課題とする部分が少しずつ解消されてきていると思っています。しかし、そこに重点を置いたがためにもう一つの大切な要素「スピード持続」が出来ていません。もっとバランス良くやらないといけないと思ってはいるのですが。足の状態などを見極めながらやっていかないといけないので。短い距離の練習をかなりの量繰り返していますから負担は大きかったと思います。週の後半は無理をさせませんでした。

が、その結果「スピード持続」が出来ません。最大限に上がったスピードを落とさないように保つ。これはかなりキツイことだと思います。テンポ走のようなスピードで動きを保つのはそれほど難しくないと思っています。書いていて思ったのですか、アプローチの仕方なのかなと思います。これに関してはまた書きます。多分(笑)。

ここでやっと話が繋がってきます。上がってきているスピードを落とさないように保つ。これに関しては一番キツイことなのではないかと思います。加速段階でスピードを上げなければいけない。そしてそれを保つ。一切気を抜けません。自分の心の中で「キツイから少しくらいは良いだろう」と考えてしまうとスピードは鈍ってしまいます。苦しい場面で耐えるという「心」がなければ練習の効果は発揮できないのです。

軽い気持ちで「強くなれたら良いな」くらいでは私の練習は耐えられないかもしれません。やるだけなら出来ますが。効果を上げるためには「必死にやる」事が必要になります。そしてそれが出来るのは私ではなく「選手自身」です。最後は選手自身が「やる気」にならなければ苦しいところで耐えることは出来ません。なんでこんなキツイことをやらなければいけないのか?なんて考えているようでは耐えられないと思います。

そのために「ある程度補強」という話しをしたのです。感じ方は人それぞれ。しかし、自分に必要だと思うなら「これでは足りないのではないか?」と感じながらやっていくようになります。私は「変わるキッカケ」を与えることは出来ますが最後は本人の問題です。耐えられないようでは強くはなれない。理不尽な扱いに耐えろなんてことは言いません。自分が目指すことに対して必要な事は耐えてやり続けないといけない。楽をして強くなるというのは不可能だと思っています。

中学時代に強かった。それはそれです。今は今。高校生が過去の栄光にすがって生きるというのは面白くありません。私は預かった選手に対してやれる事は全てやります。時には厳しい言葉もかけます。力があるから特別扱いをするのは違います。力があるならさらに「耐える力」が必要になります。スピードが出れば出るほど身体にかかる負担は大きくなる。そこで「もう無理だ」と緩めてしまえば練習効果かあがりません。

この「耐える」というのと感覚の話です。それなりではなく「やれること全てやる」中で耐えないといけません。出来ることを全力で。がむしゃらにやらないといけません。涙を流し、汗を流し、必死に強くなるためにがむしゃらにやる。その感覚が持てなければ強くなれない。スピード持続はきつい。そこを耐えられる事は自分自身にとってどれだけの意味を持つか。9割のスピードではなく全力で保つというのは苦しい。そのための「心」をどう作るか。

そんな話をしました。響くでしょうか。
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