kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

ミッションステートメント&チャンスを見つける

2011-11-05 | 陸上競技
金曜日の朝、この日もミーティングをしました。内容は「自分の存在意義を明確にする」です。むちゃくちゃ漠然とした内容ですし多分イメージは出来ないでしょう。自分が何のために人生を送っているかなんて高校生が考えたことがあるはずはないと思います。毎日のように漠然とした時間を送っている。「自分が何をやるのか」というのは考えなくても生活はできますからね。

平たく言えば「チーム内の自分の役目を理解する」ということでしょうか。人生における使命といえば大きすぎて見えません。自分が一生懸命にやっていくことでチームに何を残せるかという事を使命、存在意義と感じてもらいたいと考えています。この中でミッションステートメント(使命の宣言)について書いてあります。自分自身を理解して自分がチームの中で出来る役割を宣言させようと思いました。ミッションステートメントを考えるための自己分析をさせないといけません。この日は朝からいくつかのステップを踏みながら自分自身に出来ることを細分化して考えさせたいと思い時間を取りました。

この自己分析を踏まえて自分がチームの中で出来ることをしっかりと考えさせる。この時間を取り放課後までに紙に書いて示すように指示をしました。自分自身が分からない事は誰にも分からないですからね。

午後は様々な事があってしばらく身動きが取れませんでした。その間自分達でミッションステートメントについて文章化することと次の章を読んでおくように指示をしました。しばらく時間がかかりましたが練習に出て続きの内容をやることにしました。この日はどうしても目標設定についてやっておきたかったので少し駆け足で読み進めていきました。

目標設定の前は「ポジティブな信念を持つ」というものです。全ての考え方をポジティブに変えていきたいと考えていました。どんな苦しい状態に置かれてもその中で「プラスになること」を見つけ出していかないといけない。ネガティブな考え方をしていたら絶対にネガティブな結果を招く。この場で前日にハードルで転倒した選手に話を聞きました。どのような気持ちで練習に入ったのかを確認しました。練習開始3秒後の出来事でした。何もしていない中で転倒してしまったのです。確認してみると「負の連鎖」を呼び込むような考え方、気持ちでやっていたようです。なるべくして迎えた結果なのです。

人は苦しい場面に立った時、「自分だけが苦しい」と感じます。その状況を自分を成長させるというのはなかなか理解できません。「怒られた」という事実だけが頭に残る可能性があるからです。ここでもう一度前日の出来事を振り返るように話しました。問題点から何かを学ぶことが出来るかどうかが今後につながるからです。怒られたというだけで終わるから次につながらないのです。何を考える機会になったかが分かればいいなと思います。

苦しい環境さえもポジティブに捉えれれば、自分を成長させるチャンスになるのです。考え方次第で全ては変わる。そこをきちんと理解させたいと思いました。この話の終了後、最後の目標設定についての話しになります。

記事を変えます。
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早速のトラブル

2011-11-05 | 陸上競技
木曜日、この日は文化の日なので学校は休み。この冬期でやろうと思っているトレーニングを時間をかけて確認をしようと計画していました。通常の授業日であれば3時間程度しか時間が取れません。きちんと説明をしながらやっていくとかなりの時間を要します。休日であれば4時間程度は取れるはずですから導入段階としてはこの日が一番だと。

練習開始時間を8時半としていました。私は7時過ぎに学校に来て職員室で色々とやっていました。時間になったのでグラウンドに降りるとある程度の準備をしていました。しかし、ラダーがいつも使うものと違います。見てみると投擲が使用しているラダー。短距離用ではありません。確認をするとラダーがぐちゃぐちゃになっていて使えないとのこと。だから投擲のラダーを借りたと。呆れました。問題点が何も解決していないのに「自分のやりたいことだけをやる」というのは間違っています。ラダーが使えるようになるまで練習は開始しないと宣言して待ちました。

見ているとラダーを必死でほどいている者が数名。何もせずにそれを周りから見ている者が同じ数います。あえて何も言わずに見ていました。その時間約1時間半。全く時間の浪費です。やっとほどけたので練習開始!というわけにはいきません。全員を集めなぜこのような状況になったのかを考えさせました。1つは問題の先送りです。ラダーが絡まっているのはこの日に分かったことではないはずです。火曜日に練習道具の確認を指示していました。その時に分かっていたはずです。本当に何とかしようという気持ちがあれば木曜日の朝早くにでも集まってその作業はできたはずです。今は時間がないから今度やろうという先送りの考え方がこういう事態を招いたのです。

また、周りで見ていた者は1時間半本当に何もしていません。それを座ってみている私も私ですが・・・。気づかせるためには必要な「待つ」という時間だったので私はあえて待ちました。なぜ何もしないで見ていたのかを問うと「やることがなかったから」との返答。本当になかったのか?これを問いました。上述のようにこの日は冬期練習のトレーニングメニューの確認です。これまでやっていなかったような細かい種目がいくつも入っています。練習メニューは火曜日の時点で渡しています。自分たちで内容を事前に確認して準備ができるためです。しかし、周りで見ていたものはその練習メニューの確認をしていません。他の者が練習道具の準備をしているであれば自分たちは練習内容の確認、補強のやり方の確認をすることができたはずです。それだけではなく練習場所には草が生えています。自分たちの練習場所をきちんとした形にするために草抜きや石拾いができました。「やることがなかった」のではい。見つけようとする気がなかったのです。

うちの選手の課題はここにあります。「誰かがやるからやる」というその他大勢の行動です。自分自身のためにやるという感覚が著しく不足しています。ここ数日間で話をしてきた内容がまだまだ身になっていません。考え方を変えていかない限りは自分の行動は変わらないのです。ここを変えるのは大変なことですがやっていくしかありません。

その後練習内容の確認。ここまでに約2時間を要しました。うーん。何をやっているのか。ハードルを使った動きの指示をしなければいけませんでした。何度も書きますが何もやることがなかった選手は事前に確認ができたはずです。それを他の者に教えてやればこれだけの時間は使いません。それほど難しい動きではありませんから実際にやって見せました。始めてハードルを越えようとした瞬間1人が転倒。「痛い」と大きな声で叫んで泣き始めました。練習をやっと始めようかという瞬間の出来事です。本人は肘が曲がらない、指が動かないと泣き続けるので救急に連れて行くことになりました。練習どころではありません。やっておくように指示を出してすぐに病院へ。うーん。

後日本人に話を聞きましたが、練習を開始するまでに「今日はダメだ」という気持ちが強くあったとのこと。ここ最近話している内容が顕著に出ました。「ダメだ」と思っているからダメになる。間違いない事実だと思います。かなりのエネルギーを使ってやっているつもりですがなかなか本当の意味が伝わりません。十数年かけて積み上げられてきた性格は簡単には変わりません。それを変えるためには余程の覚悟が必要です。転倒したことを責めるつもりは全くありません。なぜそのような状態になったのかを冷静に分析・判断できるようにならないといけないのです。

先は本当に長いなと感じています。私の精神力が続くかが一番の大きな問題点ではないかと考えています。しかし、成長を助けるのが我々の役割。辛抱してやっていかないといけないと思います。
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自分の欲しいものを決める

2011-11-05 | 陸上競技
水曜日、朝からまたもミーティング第3章「自分の欲しいもの決める」という内容です。ここでは「なぜ人生で欲しいものを手に入れていないのか?」という問いかけがされています。その答えは「自分の欲しいものがよく分かっていないから」と記してあります。これだけでは高校生には間違いなく理解できないですね。でも本当はすごく大切なことです。

カーナビの例が挙げてありました。最新機能のカーナビを購入した。これは100%目的地に最短距離で案内してくれる高性能のカーナビ。しかし、目的地を入力しないなら決してそこへはたどり着けないというもの。イメージしやすいなと思いました。本当に目的地が明確になればどうすればそこに行けるかを考えるようになります。「北の方向に進みたい」というだけではカーナビは意味をなしません。明確な目的地があるからこそその道を示してくれるのです。まずは自分自身が「本当に欲しいものは何か」を決めないと先には進めないのです。

その続きに「大きな目標に挑戦する」というのがりました。大きな目標を掲げると周りは「何を言っているんだ」「そんなことできるはずがない」と言います。しかし、こういう決めつけが自分の中の「可能性」を制限しているのです。本当はできるかもしれないのに何もやる前から「無理だ」と思っていたらできない。「遠くの星を目指せば、たとえそこまで行けなくても遠くへ行ける」という言葉が書いてありました。最終的に大きな目標が達成できなかったとしてもそこに向かって進んでいく中でその目標に限りなく近づいていけるというものです。大きな目標を決めずにその場に止まっていたらどれだけの時間がたっても前には進めないのです。大きな目標を掲げるのは決して恥ずかしいことではない。自分を成長させるための大きな指針となるのです。

最後に欲しいものを手に入れるために自己分析をするという部分があったのでこれを放課後までに自分で書き上げるように指示をしました。こういう時間をどれだけ真剣に使えるかは大事だと思います。

そのまま放課後は自分たちで話をさせました。欲しいものを決めるという部分で今自分たちが手に入れたいものは何かを考えさせました。以前チームが大きく成長した時にグラウンドのまんなかで大きな声で「どんな自分になりたいか」「どんな意識で競技に取り組むか」を全員で叫んでいました。「そんなことをしても意味がないだろう」と何人もに言われましたがそれでも続けていきました。ポジティブな言葉を毎日言い続けること、自分の行動指針を宣言することでそれにあった自分になっていくと考えています。「勝つために手を抜かず努力を惜しまない」「恩義ある人のために正しい道を貫く」「自分のため、チームのため、絶えず競争心を持ち日々過ごす」というたった3つの言葉です。それがいつの間にか自分たちの行動を正していく。不思議なものです。女子のマイルが県で活躍し始めたのはこの頃だったと思います。

その話をして自分たちの「欲しいもの」とそれを手に入れるための行動指針を考えるように話して時間を与えました。が、決まったのは「自分たちならインターハイに行ける」というものでした。うーん、ちょっと違う。こんな漠然とした宣言では人の「心」は動きません。人を動かすの、脳に思い込ませるのはもっともっと具体的な言葉でなければいけません。インターハイに行くというだけで行けるのであればみんなが行っています。もっともっと自分たちの行動を大きく変えていくような行動指針でなければ絶対に変わりません。こちらが求めていることのレベルが高いのかもしれません。理解できていないから微妙な表現になるのかもしれません。しかし、妥協するわけにはいかない。変わるチャンスを生かさないといけないのです。もう一度全員で話をさせました。特定の人物が決めた決めごとには意味がありません。みんなで協力して意見を出し合って初めて意味があるのです。かなりの時間を要しましたが6時過ぎにやっとそこまで到達しました。

本当に練習をしていません。本当はやっているのだろうと思われるかもしれませんが全く(笑)。この日は縄跳びを跳びました。それだけです。「心」がどれだけ育っていくか。まだまだやることは山のようにあります。
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